先日の5月26日・27日、billboard classics 玉置浩二 LEGENDARY SYMPHONIC CONCERT 2026 “Fanfare”@Kアリーナ横浜公演に参加しました。
指揮:大友直人
管弦楽:東京交響楽団
今回は2公演分をまとめて記載します。また、前後編の二本立てにしました。公演前の様子と第一部の感想を前編、第二部の感想と公演後の様子を後編としています。
先日投稿した前編はこちらからご覧ください。
4. 第二部の様子・各曲の感想
大きな感動に包まれた第一部が終わり、約20分間の休憩を挟んでいよいよ第二部が始まります。
時間になると、ステージの後ろにある左右の舞台袖から、東京交響楽団のメンバーが再び入場してきました。全員がそれぞれのポジションに着き、楽器の音を合わせる入念な調律が行われます。
チューニングが終わり、心地よい緊張感が漂う中、大きな間を置いてマエストロの大友さんが下手から登場しました。階段を登ってステージに姿を現し、中央へと歩き出すと、舞台両サイドのモニターがその姿をじっくりと捉えて映し出します。大友さんが指揮台に登るとステージが暗転し、オーケストラの美しい演奏とともに第二部の幕が上がりました。
8. 『交響曲第8番』より 第3楽章(A.ドヴォルザーク)
軽快なワルツの拍子をストリングスが流暢に奏でて、第二部の管弦楽がスタートしました。大友さんの上下に躍るようなテンポの良い指揮が、リズミカルな曲調を一段と際立たせていました。
その後は金管楽器や木管楽器が主旋律を奏でるパートに移っていき、輝かしい雰囲気と穏やかなムードが交互に表れます。また、途中で弦楽器のピチカートが助奏を入れるパートもよく光りました。バイオリンとヴィオラが順繰りに、躍動感あふれる姿で指弾きを演奏していきます。第一部でも弦のピチカートはその音色が際立っていましたが、ここでも弾ける音がとても強烈に鳴り響き、主旋律以上の存在感を示していました。
曲の終盤には冒頭と同じメロディーに帰着したのち、高揚感あふれるコーダ部を経て曲はフィナーレへと向かっていきます。ラストは弦のシャープな音が高らかに鳴り響いた後、木管が風情漂う演奏を入れ、贅沢な持続音を保って曲が和やかに終了しました。
管弦楽のリンクを以下に貼ります。
ここで玉置さんが下手から登場します。インナーまで黒く染め上げられた存在感のある衣装を身に纏ったその姿は、アリーナの中心で燦然と輝いていました。
やがて玉置さんがマイクを持つと場内が暗転。いよいよツアーファイナルの後半戦が始まります。場内が一気に引き締まり、本編への期待が高まる素晴らしい雰囲気に包まれました。
9. アリア
弦の短い演奏で曲が始まると、ステージが濃紺のライトで照らされ、神聖な雰囲気が漂いました。その後、すぐさま訪れる玉置さんの第一声は、
忘れようとした…
という裏声です。極限まで研ぎ澄まされ、透き通った歌声がアリーナに広がっていきました。玉置さんの裏声が非常にクリアに、そしてまっすぐ客席まで届いてくる見事な響きで、会場の音響の良さを最も実感したのはこの曲でした。
サビでは地声と裏声のコンビネーションが光ります。
(※1)朝陽の中に
(※2)夕暮れの街角に
(※3)あなたはいる
(※1)を落ち着いた入りで歌い始めると、続く(※2)ではグッと音程を上げ、地声で声を張り上げるように歌います。そして(※3)を裏声で締めくくるという仕上げ。緊迫感のある地声から、震えるような裏声への移り変わりが見事でした。
1番が終わった後の間奏はオーボエが担当します。玉置さんのシンフォニックコンサートにおいて象徴ともいえるオーボエの主旋律は、同曲の世界観とも見事にマッチしており、哀愁漂う雰囲気を深く感じさせました。
2番のサビに入ると、1番以上の盛り上がりを見せて曲が展開されていきます。
(※4)花散る道に
(※5)粉雪の空港に
(※6)あなたを見る
(※4)は1番と同じように落ち着いて入り、(※5)で声を張るように歌っていきます。そして、もう一段階ギアを上げるように(※6)を地声で歌い上げ、ラストサビへ向けて一気にテンションを上げていきました。
ラストサビは、地声と裏声のコントラストがより鮮明に表れます。
夏の谷間に
(※7)真冬の浜辺にも
(※8)あなたはいる
(※7)で大きく声を張り、最後の(※8)はとても繊細な裏声で歌い終わりました。この切り替えは1番のとき以上に強烈で、曲のラストを見事に彩りました。
その後は弦の演奏が静かに消え入り、第二部最初の歌唱曲が締めくくられました。
10. 行かないで
非常にゆったりとしたテンポで曲がスタートしました。本ツアーを通して際立っていた、マエストロの大友さんが作り出す特有のスピード感です。玉置さんの歌声もそのテンポに合わせ、一言一言、丁寧に言葉を紡いでいきます。ここまでスローテンポであると、途中で声が途切れたり、語りかけるような歌い方になりそうですが、そうした様子は一切なく、終始メロディーが崩れない見事な歌声が続きました。
この曲も、地声と裏声の対比がより一層際立って表れます。思いの丈をぶつけるような力強い地声と、何かに祈りを捧げるような繊細な裏声。この対照的な歌声が、曲をどこまでも荘厳な雰囲気へと仕立てていました。
ソリストによる楽器演奏も光ります。2番が終わった後のオーボエソロと、後奏のコンサートマスターによるバイオリンソロも見事でした。シンフォニックバラードの真髄ともいえるオーケストラの伴奏が、曲の世界観によくマッチした重厚な音色を広げていきました。
11. ワインレッドの心〜じれったい〜悲しみにさよなら(メドレー)
ハープの音がきれいに弾けて、木管楽器の演奏で「ワインレッドの心」が始まります。ステージはピンク色に照らされ、非常にムーディーな世界が広がっていきました。玉置さんは心地よいテンポで軽快に歌い上げていきます。前2曲のバラードからは打って変わり、一気に軽やかなパフォーマンスへと雰囲気が切り替わりました。
高揚感を掻き立てる繋ぎの間奏を経て、メドレーは「じれったい」へと移ります。ここからさらにステージの熱気が高まっていきました。玉置さんの歌唱パートが始まると、リズムを支えるオーケストラの伴奏が際立って聴こえてきます。弦のトレモロが熾烈さを極め、ホルンの演奏が渋く鳴り響きました。ここまでエッジの効いたサウンドは普段なかなか聴けるものではなく、このファイナル2日間ならではのものだと感じました。
玉置さんのボーカルもどんどん熱を帯びていきます。曲のラスト、
Baby Baby Baby
心を燃やして
Ah〜 Baby 全てを燃やして
のフレーズでは、両日ともに手を前に出して歌い上げる姿があり、非常に気持ちのこもったパフォーマンスが展開されました。
壮大なオーケストラ演奏とともに、メドレーはついに「悲しみにさよなら」へと移ります。大所帯のホルン隊がモニターに映し出され、輝かしい演奏が広がっていきました。
冒頭のサビが始まると、大友さんが玉置さんの方を向いて指揮を振り、玉置さんも大友さんの方を向いて歌います。見事に両者が対峙する形で、Aメロに入ってもお互いに向き合ってパフォーマンスが進行していきました。
サビの歌詞アレンジは、2日間とも
愛を世界の平和のために
と玉置さんが力強く歌い上げました。この瞬間、客席からは大きな拍手が沸き起こり、2万人による大喝采が会場を包み込みました。
そしてメドレーはいよいよラストサビ、最終盤に入っていきます。玉置さんが
ひとりじゃないさ
と手を客席に向けて伸ばすと、ステージ後ろの照明が一斉に作動。白く明るいライトが一気に光り出し、客席に向かってあふれ出ていきました。広いアリーナで見るこの光景は、まさに壮観そのものでした。
曲が大詰めのサビに入ると、玉置さんは覚悟を決めたようにキッパリと、いつもと同じようにマイクを腰の位置まで下げて歌い始めました。オーケストラの伴奏が絞られる中、玉置さんの生の歌声が大アリーナに響き渡ります。普段以上に力を込め、身体をのけ反るようにして歌い上げるその姿は圧巻の一言でした。
玉置さんが
あなたのそばにいるから
と歌い上げた後、短い間奏中に、曲が終わったと勘違いしたのか、両日ともに客席の後方から順に拍手が起こるといったハプニングもありました。特に2日目は、玉置さんの歌が再開するまでその拍手が持続します。しかし、ここで玉置さんは歌いながら自然とマイクを少しだけ身体に近づけました。拍手を優しく抑えつつ、自らの歌声をしっかりと届けるための絶妙なコントロールで、見事に演奏を成立させていました。
曲が終わると、玉置さんと大友さんはガッチリと握手を交わします。素晴らしいパフォーマンスに、客席からの拍手はしばらく鳴り止みませんでした。ステージの主役も互いが互いを称賛し合い、玉置さんが大友さんに手を向けると、今度は大友さんが玉置さんに手を向け返すという、リスペクトの贈り合いがありました。なおも止まない大歓声に向けて、1日目の玉置さんは敬礼のポーズ🫡を見せて応えました。
12. JUNK LAND
大友さん特有の爆速のテンポで曲がスタートしました。アリーナの雰囲気は一気に変わり、張り詰めた空気が場内を包み込みます。
歌唱パートが始まると、玉置さんは大友さんに近づいたり、逆に離れたりと、ステージを前後に移動しながら歌い進めていきました。おそらく、曲の激しいリズムを正確に捉えるための動きだと思われます。特に1日目はその動きが顕著で、玉置さんが急激に接近するため、大友さんもそれを察知して玉置さんの方へ首を傾け、様子を確認する場面が何度も見られました。
1日目は、1番の終盤あたりから客席で手拍子が始まりました。アリーナ席の前方からは、まず客席の後ろの方から手拍子が起こり、それが徐々に前方へと広がっていくように聴こえました。ただ、このときはそこまで大きく過熱することはなく、そのままパフォーマンスが続いていきました。
しかし、2番に入ると手拍子のボリュームが少し大きくなりました。すると、大友さんが客席に向けて制止の手を差し伸べます。これによって大部分の手拍子は鳴り止み、ステージの演奏に影響を与えることなく素晴らしいパフォーマンスが維持されました。
2番が終わった後の転調以降は、まさに壮観なラストへと曲が突き進んでいきます。これまでダークな色合いが支配していたステージに、一気に白い光が差し込み、目の前の視界がパッと広がっていきました。玉置さんの歌声も、次々とフレーズを捌いていった前半とは打って変わり、非常に伸びやかなボーカルがアリーナに響き渡りました。
曲のラストは、玉置さんと大友さんがガッチリと対峙し、終了のタイミングを入念に合わせていきます。大友さんの華麗なタクトが振り上げられると同時にオーケストラの演奏がピタッと止まり、玉置さんもサッとマイクを引っ込めるポーズで歌い終えました。圧倒的な技術が光るこの曲の締めくくりにふさわしい、見事なフィナーレでした。
曲が終わった瞬間、2日間とも玉置さんと大友さんは熱烈なハグを交わしました。これほどレベルの高いパフォーマンスをやり遂げた、二人にしか分からないであろう達成感がここで爆発したかのようでした。
観客からの拍手も、これまでにないほど長く、激しく続いていきます。すると玉置さんは、2万人から注がれる万雷の称賛を全身で浴びるように、両手を大きく横に広げるポーズを見せました。多幸感にあふれたこのジェスチャーは両日とも見られ、今回の公演の中でも間違いなく最高の名シーンとして聴衆の目に焼き付きました。
その後もこれでもかというほどの拍手が鳴り響いた後、やがてアリーナは暗転し、次の曲へと移っていきました。
13. 夏の終りのハーモニー
会場の熱気を優しく鎮めるかのような、王道的なシンフォニーの響きで曲が始まりました。同時にステージは綺麗な青色に包まれ、アリーナには一気に神聖な雰囲気が広がっていきます。
2日目の大千秋楽では、玉置さんがツアーファイナルならではの粋な歌詞アレンジを披露しました。
今夜のお別れに最後の二人の歌は
ファイナルの夜を飾るハーモニー
と歌い上げ、この日限定となる特別な歌い回しを見せました。この瞬間、客席からは大きな拍手が起こり、玉置さんの素敵なサプライズを称えました。
2番のサビに入ると、照明の演出にも変化が生まれます。ステージの後ろから黄色いライトが放たれ、歌詞にある
星屑の間を揺れながら
を表現するようなドラマチックな空間が広がりました。普段のホール公演ではステージ後方の壁面に黄色い粒々のライトが投影されることが多いですが、今回のKアリーナでは会場の設営上、光がまっすぐ目に飛び込んでくるような演出になっていました。そのため、いつも以上に迫力のある煌めきとして、美しい光が映りました。
そしてラストサビでは、いよいよ圧巻のノーマイク歌唱が訪れます。玉置さんはいつもと同じようにマイクをテーブルへと置くと、普段よりも大きく身体をのけ反らせる姿勢から
真夏の〜ぉお〜⤴︎
と叫び、広いアリーナの空間に生の歌声を充満させていきました。そこからは流れに乗るように目一杯の力を込めて、圧倒的な生声を客席へと届け続けました。
玉置さんが歌い終え、オーケストラの後奏が広がる中、モニターには玉置さんの充実した表情がクローズアップされました。ステージではまだ演奏が続いていましたが、客席からの拍手は鳴り止みません。特に2日目はその称賛が長く続き、オーケストラの演奏が完全に終了するまで、ずっと持続的に鳴り響いていました。演奏がまもなく終わろうとするところで、玉置さんは力強く両手を胸の前で握り合わせるポーズを見せ、第二部本編の濃密なフィナーレを飾りました。
曲が終わると客席の照明が点灯し、カーテンコールへと入ります。玉置さんが舞台の中央に立ち、大友さんが一歩引いた位置から、しばらくの間ステージへ注がれる喝采を浴びていました。2万人を収容する大アリーナで、全ての視線がステージの一点に集中し、激しい拍手が鳴り続ける光景はまさに壮観の一言でした。やがて大友さんが玉置さんに手を向けると、玉置さんも大友さんに手を向け返し、お互いへの深いリスペクトを贈り合っていました。
しばらくして、二人が一度ステージから退場していきます。主役が去った後のステージでは、モニターの映像が引きの画に切り替わり、オーケストラの全体像を美しく映し出していました。その間も、客席からの拍手は全く鳴り止む気配がありませんでした。
すると、舞台袖の照明が突如として煌々と輝き、玉置さんを先頭に大友さんと再びステージへ姿を現しました。ここで観客からの拍手はまた一段と大きくなり、主役の再登場を大いに歓迎します。二人がステージ中央まで歩みを進め、下手側に大友さん、上手側に玉置さんが並び立つと、互いに肩を寄せ合いました。そして客席のアッパースタンドを指差しながら、超満員となった観客に向けて嬉しそうにジェスチャーを送ります。特に1日目は、お互いの手をしっかりと握り合いながら、もう片方の空いた手を客席に向けて差し伸べる一幕がありました。ひとしきり歓声に応えた後、二人は再び舞台裏へと戻っていきました。
やがて、今度は大友さんが一人でステージへと戻ってきます。1日目の登場時には、本編「悲しみにさよなら」のラストで玉置さんが見せた敬礼のポーズ🫡を、大友さんも同じように客席へ見せながら姿を現しました。ステージ中央まで歩みを進めると、美しい所作で指揮台の横に立ち、客席に向けて一礼。その後、指揮台へと登り、オーケストラによる演奏でアンコールが始まりました。
14. 田園
ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」の第1楽章がスタート。弦楽器が流暢な調べを奏でて始まり、音が大きくなってから静まっていく移り変わりが、非常に迫力あるサウンドとして響きました。
やがて曲の主題が木管に引き継がれると、次第に玉置さんの「田園」のメロディーが旋律の中に表れ始めます。
(※1)生きていくんだ〜
(※2)それでいいんだ〜
というフレーズを、(※1)はオーボエ、(※2)はクラリネットが奏で、モニターもその演奏シーンをアップで映し出します。この瞬間、ステージがパッと明るくなり、代表曲の始まりを確信した観客からは一斉に手拍子が沸き起こりました。
管弦楽のラストは、フルオーケストラで大きな盛り上がりを見せます。ここの締めくくりに、ツアーファイナルならではの演出がありました。大友さんがティンパニの連打を普段よりも何倍も長く引き延ばしたのです。これは、いつも以上に距離のある舞台袖からステージへと歩く、玉置さんの移動時間を確保するためのものでした。玉置さんが階段を登ってステージに到着した絶妙なタイミングでティンパニの演奏が終わり、いよいよ「田園」のイントロが流れ始めました。まさに大友さんがステージの状況を完全にコントロールして生まれた、見事な連携プレイでした。以降は観客が総立ちになり、手拍子もさらに高鳴って、アンコールの本編がスタートします。
Aメロに入ると、2日間で客席とステージの様子に変化が出ました。1日目は観客の手拍子がそのまま鳴り続けたのに対し、2日目はピタリと手拍子が止まってパフォーマンスが進行しました。これに合わせて、大友さんの指揮動作も変わりました。1日目は手拍子によってリズムが崩れないよう、各パートの入りで大友さんが玉置さんの方を向き、強調するように指揮を振ってタイミングを合わせていました。一方の2日目は客席が落ち着いている分、リズムの取り方は玉置さんに完全に委ね、大友さんはオーケストラの方を向いて指揮を振り続けていました。
サビに入ると、手拍子はさらにヒートアップして盛り上がっていきます。注目の歌詞アレンジは、2日間ともに
愛はここにある Kアリーナにある
でした。
直後の間奏では客席の照明が全灯。この瞬間、玉置さんが両手を客席に向けて大きく広げると、2万人による大合唱が巻き起こり、アリーナが瞬く間に一つになっていきました。
合唱の演出はまだまだ続いていきます。2番のサビでは、
生きていくんだ それでいいんだ
のフレーズを観客が一体となって大合唱。その後は玉置さんが軽快に歌い上げましたが、ラストサビに突入すると再び
生きていくんだ それでいいんだ
のパートを聴衆に歌わせました。
そして、楽曲は後奏のクライマックスへと向かいます。大友さんが最後の一撃を力強くシンバルに託すと、玉置さんと真っ正面から対峙しました。玉置さんは激しいスキャットを連発した後、思い切りのけ反った姿勢から圧倒的なロングトーンを響かせます。この素晴らしい声量に、演奏中にも関わらず客席からは早くも拍手が沸き起こりました。最後は大友さんが大きく振りかぶるダイナミックな動作から、腕を巻き上げるような壮観な指揮でフィナーレを迎え、玉置さんもそれに応えるようにマイクを天に向けて力強くガッツポーズ。圧巻のラストを飾りました。
曲が終わった瞬間、玉置さんと大友さんは熱いハグを交わします。これほどまでにハイレベルなパフォーマンスを作り上げた二人による充実感にあふれた姿は、まさにこのコンサートの成功を象徴するような名シーンとして胸に刻まれました。
曲が終わった後も、アリーナには大きな拍手と歓声が鳴り響き続けました。ここで玉置さんと大友さんは何度も両手で力強く握手を交わしました。その後は二人が親しげに言葉を交わす姿も見られました。大きな手応えを得たような表情で語り合う両者の様子を見ていると、客席にいるこちらまで胸がいっぱいになり、深い満足感に満たされました。
やがて大友さんが再び指揮台へと登り、玉置さんがゆっくりとマイクを手に取ると、次の曲が始まります。
15. メロディー
オーケストラの短い演奏で曲がスタートすると、すぐさま玉置さんの第一声、
あんなにも好きだった…
が入ります。1日目はここで大きな拍手が起こったのに対して、2日目は静かにじっくりと聴き入るような滑り出しになりました。
その後は2日間とも、玉置さんの気持ちを込めた丁寧な歌い方が際立っていました。ここまでの素晴らしいパフォーマンスに魅せられ、立ち上がったまま大興奮している客席の熱気とは裏腹に、ステージの上では実に粛々と、厳かに曲が進行していきました。
2番終了後の間奏に入ると、玉置さんは意を決したように、普段通りのルーティンでマイクをテーブルに置きました。ラストサビからは完全なノーマイク歌唱に入り、玉置さんの生の声が響きます。ここでは、2日間で歌い方に変化が出たポイントもありました。
メロディー 泣きながら
と
メロディー 泣かないで
のところ。1日目は2回とも、
メロ〜⤴︎ディ〜
と、最近よく見せる、音程を跳ね上げる歌い方だったのに対し、2日目は1回目を繊細な裏声で歌い、2回目にこの豪快な歌い方をしました。大きなアリーナのため、ノーマイクで放たれる繊細な裏声は、響きを届けるのが特に難しいはずですが、何の問題もなくまっすぐ客席まで伝わってきたのは、玉置さんのボーカルの底力が改めて表れた見事なシーンでした。
最後は
泣かないで〜〜〜〜〜
と、目一杯の力を振り絞ったロングトーンが会場に鳴り響きます。大友さんはこのトーンの途中から、いつものように大胆な指揮でオーケストラの演奏を一気に高め、玉置さんの歌声と美しく共鳴させました。最終日には、オーケストラの演奏が止まった後も玉置さんの歌声だけが伸び続け、その圧倒的な声量と力強さに心が震えました。
最後は慈しむように、
あの歌は心から聞こえてるよ
と言葉を語りかけるように置いて曲が終了。これ以上ない最高の形で曲のラストを飾りました。
曲が終わった後は、ここでもまたお互いを熱く称え合う玉置さんと大友さんの姿がありました。特に大千秋楽となった2日目には、両者が向き合って力強く両手で握手を交わしながら、長時間言葉を交わし合う光景が見られました。その充実感にあふれた熱い様子からは、この素晴らしいツアーを共に引っ張ってきた二人にしか分からない、深い絆と特別な達成感が客席まで伝わってきました。
やがて大友さんが三度指揮台へと登り、玉置さんが再びマイクを手に取ると、いよいよ本ツアーは最終局面に向かって動き始めます。
16. ファンファーレ
1日目には、曲が始まる前にとても印象的なシーンがありました。なかなか拍手が鳴り止まない場内に対して、客席の方を向き、そっと手を上から下げるジェスチャーを見せる大友さん。この鮮やかな“指揮”にしたがって、2万人の拍手は段階的に弱まっていきました。
そして、フルートの華やかな音色が舞うようにゆったりと広がり、いよいよツアータイトル曲の演奏がスタートします。待望の実演に、会場からは両日ともに大きな拍手が注がれました。1日目はここで、玉置さんが特徴的なジェスチャーを見せます。両手で握ったマイクを、まるでバットに見立てるようにしてギュッと握り直すような姿。最後に向けて気持ちを入れ直すかのようなそのポーズは、非常に印象的でした。
そこから大友さんが両手を広げ、徐々に音を高めていく指揮によって前奏が転調を迎えます。ハープの連弾とブラスの響きを分岐点として、曲は一気にアップテンポな演奏へと変貌を遂げました。玉置さんはこの演奏にしっかりと耳を傾け、前奏の主旋律が始まると客席に向けて両手を大きく広げ、その圧倒的な存在感を示します。それはまるで客席に向けた“指揮”のようでもあり、観客からは一斉に手拍子が沸き起こりました。
ここでカメラワークにも変化が起こります。これまでは基本的にステージ上を実直に捉えていたモニター映像ですが、この前奏中はアリーナ席の通路をカメラマンが左右に移動しながら、客席越しにステージを撮影した映像が流れました。奥に輝くステージ、手前に熱狂する観客が映し出されるその映像は、非常に臨場感あるものでした。
Aメロに入ると、一転して落ち着いた雰囲気で曲が進んでいきます。照明が暗くなり、フルートの軽快なリズムや弦のピチカートが弾む中、玉置さんは優しく歌い進めていきました。
しかし、こうした穏やかな雰囲気もサビ前に急変します。
そのまま生きていきなさい 行きなさい
のフレーズとともに、トランペットによる「ファンファーレ」が輝かしく鳴り響き、一気に祝祭的な表情を帯びてサビへと向かっていきました。サビからは観客の手拍子が再び激しさを増し、ステージのライティングも黄色くゴージャスに変化していきます。先ほどのカメラワークも一段と光り、今度はアッパースタンドの最後列からステージを見下ろした広大な映像が投影されました。細かな舞台の様子までは確認できないものの、むしろそれが会場のスケールの大きさを改めて実感させるものになりました。
間奏で玉置さんが溌剌とした
ヘイ!
というシャウトを決めると、曲は2番へと移ります。2番は1番とはまた違ったアレンジで進行していきました。弦のトレモロが張り詰めた空気を作り出し、フルートが細かくリズムを取ります。軽快だった1番に比べると、どこか重厚感のある仕上がりでした。
サビ前にトランペットのファンファーレが鳴り響いてサビへ向かう流れは変わらず、音の響きがとても豪華に高鳴りました。
千切れた手綱と絆を 結いつけて守っているから
という歌詞の場面では、玉置さんはマイクを持った手に向けて、もう片方の空いた手をグッと結びつけるような力強いジェスチャーを披露しました。
曲が後奏に入ると、客電がパッと全灯します。この瞬間、玉置さんは右手を素早くスタンド席の最上階に向けて差し伸べ始めました。そして、その手を緩やかに横へスライドさせながら、少しずつレベルを下げて、客席の全方向に手を向け続けます。自席のアリーナ席から振り返って見上げるだけでも、そびえ立つ壁のように圧倒的な迫力があったKアリーナの観客席。ステージから玉置さんが見ていた光景は、一際壮大で美しいものだったに違いありません。
最後はアリーナ席にも手を差し伸べ、後奏もいよいよ大詰めを迎えます。大千秋楽となった2日目には、玉置さんがここで圧巻のシャウトを高らかに響かせました。ラストは弦のトレモロとティンパニの細やかな連打によって、曲が一度静けさに包まれます。あまりの緊迫感に、2日間ともここで曲が終わったと判断した多くの観客から、フライングで拍手が起こりました。
しかし最後は、これらの音が一段と大きく膨らみ、本当の豪華なフィナーレへと突入します。大友さんのダイナミックな動作がオーケストラの全奏を鮮やかに消し去ると同時に、玉置さんが右手に持ったマイクを天高く掲げ、壮観のフィニッシュ。二人の“マエストロ”の動きが見事にシンクロする圧巻のエンディングで、ツアーファイナルは大団円を迎えました。
曲が終わった後、ここでもまた熱く抱き合う玉置さんと大友さんの姿がありました。2日間を通じて、何度も何度も熱い抱擁を交わし合う二人の姿からは、このツアーを限界まで極めてやり遂げたという、大きな達成感がひしひしと感じられました。
しばらくすると、玉置さんと大友さんは一度ステージから退場していきます。オーケストラのみが残されたステージに向けて、それでもなお観客席からの拍手は全く鳴り止みません。この特別な2日間に対する称賛の嵐が、会場中に巻き起こっていました。
すると、その熱狂に導かれるかのように、二人がステージへと再登場します。一斉に沸き立つ観客。特に2日目は、玉置さんが大友さんの手を引くようにして、ステージ中央まで歩みを進めていきました。
しばらくすると、玉置さんが大友さんに

(向こうに行ってきます)👉
と合図を出すような仕草を見せ、上手の方向へと歩いていきました。舞台の端まで来ると立ち止まり、目の前の観客に応えながら、同時にバックのオーケストラに向けてもリスペクトの手を伸ばします。
その後、玉置さんはステージの端に設置されたカメラに向けて至近距離まで顔を近づけ、親指を立てるジェスチャー👍を送りました。モニターにそのお茶目な姿が大きく映し出されると、客席は温かい笑いに包まれます。
続いて下手端にも移動した玉置さんは、ここでもカメラに顔を近づけて👍の合図。さらに2日目には、カメラ越しに優しいエアハグのポーズまで見せました。スクリーンに映るその姿に、客席からは大きな歓声が上がります。
2日目はそれだけにとどまらず、舞台袖へと繋がる通路のテラスにまで足を運び、さらに奥へ移動して目の前の観客に丁寧に応えていきました。このファンサービスはかなり長い時間続き、やがて大友さんが玉置さんを迎えに行くように下手端まで移動します。その場で二人が話し込むと、今度は揃ってステージ中央へと戻っていきました。
するとここで、大友さんが再び指揮台へと登り、オーケストラのメンバーに向けて何やら声をかけ始めました。何ともう1曲始まりそうという、誰も予想していなかった展開に、会場のボルテージは一瞬にして最高潮に達します。玉置さんも嬉しそうにマイクを手に取ると、観客席に向けて大きく手を伸ばしました。それは、客席へさらなる合唱を促すような、愛に満ちあふれた合図でした。
17. 田園(ダブルアンコール)※5/27のみ
客席の照明が全て点灯したまま曲がスタートしました。ベートーヴェンの管弦楽からではなく、いきなり本編からスタートするアップテンポな立ち上がりに、アリーナの興奮は一気に爆発。客席からは地鳴りのような拍手が沸き起こりました。
すぐに前奏の発声パートが始まると、玉置さんが両手を大きく広げます。それを合図に、イントロからいきなり観客による大合唱が巻き起こりました。大友さんもわずかに客席の方を向いて指揮を振り、モニター映像も唱和する観客席の様子をアップで映し出していきました。
Aメロに入ると、今度は玉置さんが一人で歌い進めていきます。本編よりもカジュアルで、自由なリズム感を楽しんでいるような歌い方が印象的でした。
サビに入ると、玉置さんの合図で再び観客が合唱を担います。
(観客)
生きていくんだ それでいいんだ
(玉置さん)
ビルに飲み込まれ 街にはじかれて それでもその手を離さないで
(観客)
僕がいるんだ みんないるんだ 愛はここにある

横浜〜にある♪
このように、今回は観客が歌うパートがとても多くなりました。しかも「愛はここにある」までを観客が歌い切ったため、続く地域名のアレンジをどう繋げるのか一瞬ドキドキしましたが、突如として玉置さんの歌声が入り、「横浜にある」と見事に歌い上げました。
続く間奏も観客の心地よい唱和に包まれながら、曲は2番へと突入します。2番のAメロ以降は玉置さんが朗々と歌い上げていきました。サビ前には、
明日も何かを頑張っていりゃ!
と語尾を強調する歌い方を披露。それが合図となって、2番のサビでも再び
生きていくんだ それでいいんだ
のワンフレーズが合唱となりました。
その後は玉置さんが引き継いで歌い、ラストサビへと繋がる
そして君がいる 他に何ができるっ⤴︎
の場面でも、語尾を上げる歌い方を見せてラストサビへなだれ込みます。ここでも
生きていくんだ それでいいんだ
の詞を観客が歌い、その後を玉置さんが歌い上げるといったコンビネーションのスタイルが続きました。
後奏に入ると、序盤の落ち着いた口ずさみのパートまで観客に歌わせる玉置さん。両手で軽快に指揮を振るようにして、観客の歌声を優しく導いていきました。
そしていよいよ、この日2回目となるクライマックスが訪れます。玉置さんが小刻みに激しいスキャットを放つたびに、客席の上手から下手に向けて指を差していき、最後は圧巻のロングトーンがKアリーナに響き渡りました。ここでも大友さんの豪快な指揮によってオーケストラの演奏がピタッと止まり、玉置さんはマイクを天に向けて一直線。壮観極まるツアーファイナルは、これ以上ない有終の美を迎えました。
曲が終わると、客席からは万雷の拍手が降り注がれました。ここで玉置さんは、客席に向けてノーマイクで

ありがとう〜!!!
と力強く叫び、最高のガッツポーズを決めました。2万人の心の奥底まで届くようなその生声に、会場はさらなる大歓声に包まれました。
その後、玉置さんは下手に向けて退場していきました。大友さんも、この最高のステージを共に作り上げたオーケストラに向けてリスペクトの合図を送り、誇らしげにステージを後にしました。主役の二人が去った後、しばらくするとコンサートマスターが一礼をし、楽団員も続々と退場していきます。
そこから大きな余韻の間を置いて、館内アナウンスが流れ、本公演は本当の終演を迎えました。シンフォニックコンサート史上最大の規模となる、2万人収容の大アリーナで行われたパーフェクトな2日間。そして、3月から全国を駆け抜けてきた“Fanfare”公演が、最高の輝きを持ってここに幕を閉じました。
以下、本公演のセットリストです。
5. セットリスト
billboard classics
玉置浩二
LEGENDARY SYMPHONIC CONCERT 2026
“Fanfare”
5月26日・27日
Kアリーナ横浜
セットリスト
【一部】
1. ファンファーレ(管弦楽)
2. 歓喜の歌(管弦楽)
3. GOLD
4. キラキラ ニコニコ
5. 純情
6. MR.LONELY〜サーチライト(メドレー)
7. Friend
【二部】
8. 『交響曲第8番』より 第3楽章(A.ドヴォルザーク)
9. アリア
10. 行かないで
11. ワインレッドの心〜じれったい〜悲しみにさよなら(メドレー)
12. JUNK LAND
13. 夏の終りのハーモニー
【アンコール】
14. 田園
15. メロディー
16. ファンファーレ
【ダブルアンコール】(※5/27のみ)
17. 田園
6. 公演後の様子
公演後の会場の様子です。







ツアーのラストにふさわしい、完璧ともいえる2日間が終了しました。史上最大級の規模となる大アリーナの中心で、あれほどまでに圧倒的なパフォーマンスを見せた玉置さんの姿は、普段以上に神々しく、どこまでも眩しく目に映りました。
年々、その注目度が飛躍的に向上している玉置さんのシンフォニックコンサート。近年のツアーファイナルの歩みを振り返ってみても、その進化のスピードには目を見張るものがあります。
2024年 “Pastorale”公演:
万博記念公園 お祭り広場・約13,000人
2025年 “ODE TO JOY”公演:
日本武道館・約15,000人
2026年 “Fanfare”公演:
Kアリーナ横浜・約20,000人
これほど異次元のスケールへと拡大を続け、2万人のアリーナさえも完全に一つにしてしまう玉置さんの音楽の力。一体、このシンフォニックコンサートの世界はどこまで進化していくのでしょうか。
玉置さんが魅せてくれるさらなる高みをこれからも期待し、そしてどこまでも見届けたい。そんな温かくも熱い余韻に包まれながら、最高のファイナルの夜が更けていきました。
こばかず


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