先日の1月13日、玉置浩二 with 故郷楽団 10周年 Concert Tour 2025 ~blue eggplant field@愛知県芸術劇場 大ホール公演(9月17日 四日市公演分の振替公演)に参加しました。
今回は前後編の二本立てにしました。公演前の様子から第一部の感想を前編、第二部の感想から公演後の様子を後編としています。
1. 公演前の様子
公演前の会場の様子です。
玉置浩二 with 故郷楽団 10周年
— こばかず (@anzen_koji_1982) January 13, 2026
Concert Tour 2025 ~blue eggplant field
愛知県芸術劇場 大ホール
振替公演(9月17日 四日市市文化会館分)
ツアーファイナル#玉置浩二#故郷楽団#愛知県芸術劇場 pic.twitter.com/I3J7fqYJ5g








年を跨いで調整された4日程の振替公演も本公演がラスト。2025年のソロツアーがついに最終日を迎えました。
2. サポートメンバー
本公演に参加するサポートメンバーは以下の通りです。
(敬称略)
— こばかず (@anzen_koji_1982) January 13, 2026
キーボード:トオミヨウ
ギター:秋山浩徳
パーカッション:高橋結子★唯一の参加日★
ベース:川崎哲平
ドラム:松原"マツキチ"寛
サックス/フルート:門田"JAW"晃介
バイオリン:吉田宇宙
バイオリン:名倉主
ヴィオラ:舘泉礼一
チェロ:飯島奏人#玉置浩二#故郷楽団
(敬称略)
キーボード:トオミヨウ
ギター:秋山浩徳
パーカッション:高橋結子
ベース:川崎哲平
ドラム:松原"マツキチ"寛
サックス/フルート:門田"JAW"晃介
バイオリン:吉田宇宙
バイオリン:名倉主
ヴィオラ:舘泉礼一
チェロ:飯島奏人
前日に行われた浜松公演からは、パーカッションが中北さんから高橋さんに変更となりました。高橋さんはツアー全体を通して本公演が唯一の参加。ソロパフォーマンスや演奏のアレンジ、そして会場を盛り上げる姿など、奏者のチェンジによって楽曲のテイストにどう変化が現れるのか注目です。
3. 第一部の様子・各曲の感想

この日の座席は5階席中央でした。高層階のため座席の目の前には手すりがあり、コンサートを鑑賞する観点からは障害物となって体勢に苦慮する場面があったものの、ステージを俯瞰して全体像を掴むことはできました。
開演時間の定刻1分前、舞台上手から楽器スタッフが青のBUSCARINOを携えて現れ、ステージ中央のスタンドに立てかけました。スタッフが捌けると場内が少しずつ暗転。同時にBUSCARINOが一点にスポットライトを浴びる演出が始まり、2025年のツアーファイナルが幕を開けました。

1. あこがれ
門田さんのソプラノサックスが導入部の連続音を演奏して曲が始まります。ここでステージがさらに暗くなり、開演の雰囲気がより一層高まっていきました。
トオミさんが発する微弱な
1・2・3・4
のカウントに合わせて、ピアノと弦カルテットのアンサンブルがスタート。5階席でも音響は申し分なく、むしろ全体最適が図れていたように感じました。
曲の中盤からは秋山さんのスチールギターが空間にうねりを作り出し、門田さんのソプラノサックスが曲に弾みをつけていきます。特に門田さんの身体を上下に揺らしながら演奏をする姿は、ステージに勢いをもたらしました。
最後は再び、トオミさんの指揮から合奏になって曲が終了。ボリューミーでエッジの効いたサウンドアレンジが新鮮さを感じる、今年のインスト曲が幕を閉じました。
2. 青い“なす”畑
ストリングスの演奏が曲前を飾る中、玉置さんが上手から登場します。ゆっくりとステージ中央まで歩みを進めると、客席を向いて温かい拍手に応えました。
舞台中央に置かれたBUSCARINOを肩からかけて、玉置さんの弾き語りで曲がスタート。5階席でも豊かに響いてくる歌声とギター音が見事でした。昨年5月に同会場で行われたシンフォニックコンサートではあまり感じませんでしたが、非常に良い音響を有していました。
手をかけ汗まで流して
ひとりで耕す勘違い
からは、本公演のみの参加となる高橋さんのパーカッション演奏が加わり、最初の見せ場が訪れます。中北さんと比較するとソフトな音感で、打撃のフォームも柔らかい演奏が印象に残りました。
曲の終盤、
広がるそのまんまでいい
ちっちゃなこのまんまもいい
からはストリングスやテナーサックスの演奏も加わり、華やかなアンサンブルが完成。美しい旋律と玉置さんの歌声が合わさって、感動が押し寄せるパフォーマンスになりました。また、この瞬間にステージがパッと青くなり、色鮮やかな光景が広がっていきました。5階席から俯瞰するこの眺めは壮観そのもの。とても綺麗な景色が目の前で光り輝きました。
曲のラストは静かに終了。
とまと畑の“青い”なす
をトオミさんのピアノ伴奏のもと歌い上げると、しばらく沈黙が続いたのちに松原さんのドラムが一発され、ストリングスがメインのアンサンブルで後奏が始まります。その最終盤には、トオミさんが右手を握る指揮にしたがって、玉置さんが右肩を身体の内側に捻るような体勢で弦をミュート。今年のツアータイトルを飾った曲が終了しました。
3. からっぽの心で
弦カルテットとホーンの合奏でイントロが始まります。高弦とテナーサックスが主旋律を演奏して、低弦が重厚感を加える贅沢なサウンドは、一気にその世界に引き込まれていく魅力あるアレンジでした。この間、玉置さんはスタッフからGIBSONのギターを渡されて、歌い出しに備えました。

歌唱パートが始まるとパーカッションの高橋さんが手拍子でリズムを取り、それに応えるように客席からも手拍子が起こって進行しました。サビに入ると、今度は高橋さんが手に楽器を持ってリズムを演奏し始めます。この楽器が中北さんの参加公演から変化していたように見えました。中北さんはこれまで面にヘッドの付いていないタンバリンを演奏していましたが、高橋さんはヘッドの付いた楽器を叩いてリズムを奏でました。あの楽器はジングルの音色が主張するタンバリンでしょうか。それともドラムのような打楽器音がインパクトのあるパンデイロでしょうか。客席からはその音や楽器のディテールまでを確認することはできませんでしたが、ヘッドの有無に違いを見ました。
2番からはこうした打楽器のリズムに加えて、管楽器の演奏がふんだんに入るようになります。門田さんのテナーサックスが随所に助奏を入れて、リズムの良い曲調をさらに加速させるようなアレンジが見事でした。2番終了後の間奏もそのままサックスが主旋律を担当。原作からはメロディーラインを崩して、どんどんテンションを上げていくような奏法が曲を彩ってラストサビに繋げていきました。
この曲もラストは静かに締めくくられます。伴奏がトオミさんのピアノのみになり、これまで続いた観客の手拍子が乾いた余韻を残す中、
そこがどんなところか
と歌う玉置さん。この日は心を込めるように間合いを取った歌い方が印象に残りました。
続く後奏もストリングスとサックスがメインの演奏になります。とてもクラシカルな音色が広がり、玉置さんもその旋律に聴き浸りました。ギターのボディーに右腕をかけて、直立不動でバック演奏を傾聴する姿は、ステージの最前線で圧倒的な風格を漂わせました。
4. それ以外に何がある
本曲は玉置さんがハンドマイクのパフォーマンスになります。この日は曲前に
Yeah〜
といった歌声を入れてから曲が始まりました。イントロは吉田さんのバイオリンがきめ細やかなタッチで奏でる華やかな音色が反響。その合間を縫うように玉置さんの歌声、
NaNaNaNa〜
が加わります。このボーカルがとても温もりを感じる優しい歌声でした。
Aメロが始まるとわずかに下手方向へ移動する玉置さん。ただし、ステージの端までは行かずに移動距離はほんの数歩でした。こうした玉置さんの姿は、歌うポジショニングを少し悩んでいるようにも見えました。
1番サビのラスト、
僕らはつながっていたんだろう
では、玉置さんが右手を大きく前に伸ばすジェスチャーを披露。客席に向けて手を差し伸べて、観客との結びつきを示しました。
続く間奏の発声パートでは、ややアレンジを加えた玉置さんの歌声が聴こえました。過激に叫ぶまではいかないものの、力強いボーカルで
NaNaNaNa〜
と歌い上げました。
曲終盤のCメロ、
孤独も恥も嘘さえも痛みも怒りも
からはステージが暗くなり、玉置さんがただ一人白いスポットライトを浴びて曲が進みます。この姿は5階席から見てもとても大きく、神々しさをまとっていました。もはや玉置さんから光が放たれているのではないかと錯覚するほどの、群を抜いた存在感がありました。
アウトロでは琴線に触れる繊細な裏声も響かせる玉置さん。最後はトオミさんのハンドグリップに合わせて、左手を胸に添えるポーズで曲が終了しました。その後は下手に向けてマイクを伸ばすポーズも決めて「聴かせる」パフォーマンスを締めくくりました。
5. 太陽さん
当日限りの参加となった、パーカッションの高橋さんによるソロパフォーマンスが始まります。中北さんとは楽器演奏の順番、スピード感に変化が現れました。高橋さんは冒頭からウォータードラムの裏面をマレットで叩き、続けて水を掬い上げる演出に移りました。その後は手を使ったパーカッションの連打が始まると、ゆったりしたリズムの演奏がしばらく続きました。やがてその姿を真紅のライトが照らしてもスピードが速まる気配はなく、高橋さん自身の中にあるテンポをとても大切にしているように見えました。最後は素早い手捌きで演奏をたたみかけていくと、ここで早くも観客席から拍手が発生。中北さんと比較しても遜色ない、観る者を釘付けにする見事なパフォーマンスでした。
その後は松原さんのドラムも演奏に加わり、打楽器がツイン体制で曲の前奏がスタート。次第にシンセサイザーの音が鋭く高鳴り、場内に緊迫感が生まれていきました。ここからは玉置さんも演出に加わり、右の手のひらを広げて
太陽さん おはよう
の声。眩いほどの白い光が玉置さんの全身を貫くように照らし出しました。最後はこの照明がまさに「太陽」のごとく急上昇。5階席からは、天高くへと伸びていく大胆なライティング演出の終着点を目の当たりにしました。
歌唱パートが始まると、玉置さんの過激でメリハリのつけた歌声とその姿が印象に残りました。急激にのけ反って険しく叫ぶ、
影になっても毎日 決して絶えないで
の格好や、
いつもいつの日にも 二人でいられるように
の直後に歌われるラフな
トゥルル
といった歌声。抑揚をつけながら、時には気取らずに歌い上げる変幻自在の歌声が素晴らしかったです。
後奏にも大きな見どころがある同曲。まずトオミさんのピアノ演奏で始まります。綺麗な旋律の美しい演奏が広がっていきました。続いてバイオリンに主旋律がバトンタッチ。吉田さんの奏でる優雅な演奏がメインメロディーを飾りました。また、以降は玉置さんがFENDERの黒いエレキギターで応酬。ステージ中央でストリングスの方を向き、客席からは半身の体勢で弦を弾いてロックテイストな音を鳴らしました。

曲後は弦カルテットに手を向ける玉置さん。その後は高橋さんにも手を伸ばして素晴らしいパフォーマンスを讃え、高橋さんもお辞儀をしてこのエールに応えました。
6. 古今東西
水色が眩しい照明が直下したステージ。各楽器の演奏が過激にひしめき合う中、玉置さんがこの日限定となるサービスを見せました。

名古屋ファイナル〜

名古屋ファイナル〜
と二回連呼する玉置さん。粋な演出に観客席は大いに湧き返りました。最後はパワフルに

Yeah〜!
と叫んで前奏に入りました。
曲が始まってステージを俯瞰すると、リズム隊の演奏がよく目立って進行しました。打楽器二人のリズム、川崎さんのベースと秋山さんのエレキによる弦演奏。伴奏の主役は上手サイドにありました。こうしたテンポ良いリズムに合わせて、客席からは1階席を中心に手拍子が発生。波長の合った手拍子の音が5階席までしっかりと聞こえてきました。
本曲は故郷楽団メンバーによるソロパフォーマンスも充実のラインナップに。トップバッターは秋山さんのエレキギター演奏です。紫と白のライトが連続的に点滅を繰り返す中、ハードな音色の演奏が行われました。また、ここで玉置さんは秋山さんの元まで近づき、フィンガーボードに
D・E・N・E・N
とインレイされたMartinのギターで掛け合いに入りました。(リンク先と写真のギターは、本ギターのモチーフとなったモデルです。)

続いては吉田さんのバイオリンソロです。ただ一人その場に立ち上がり、高弦が強烈に響く演奏が繰り広げられました。その後は隣の門田さんにバトンタッチ。ソプラノサックスの明るく華やかな音色が奏でられました。
以降は再びリズム隊が曲を支配するパートが始まります。
野を越えて山越えて
真面目も不真面目も飛び越えて
(※1)海を行く(※2)空を行く
(※3)ところ構わず愛が行く
バンドメンバーのソロパフォーマンスで最高潮に盛り上がった末、最後はシンプルなビートの伴奏に戻ってくるところがまた良いです。これまでの熱気を余韻として閉じ込めながら、さらに興奮が高まっていく雰囲気を感じました。このパートは玉置さんのジェスチャーも豊富でした。(※1)と(※2)ではそれぞれ前と上に向けて手を伸ばして、(※3)で胸を叩いてから目の前に突き出す決めポーズ。とても躍動感あふれる動作でした。
ラストは再び門田さんのソプラノサックス演奏がステージを飾ります。今回は舞台前方まで出てきて演奏が行われました。玉置さんもその元に駆け寄ってギターで掛け合い。門田さんの肩に寄り添いながらセッションが繰り広げられました。終盤には二人とも重心低くしゃがみ込むような体勢にもなり、過激なパフォーマンスが展開されました。
その後は玉置さんがすぐさま後ろを向いて、素早いモーションでマエストロの指揮。このとき、玉置さんが手に持っていた白いピックが、振り向きざまに地面に落ちたのを確認しました。フィニッシュはこれまで再三際立った、打楽器音やサックスの音がパワフルに高鳴って終了。大盛況の一曲が締めくくられました。
7. 最高でしょ?
玉置さんの第一声、
最高でしょ?
で曲がスタート。この瞬間、ステージ後方に設置された二つのミラーボールが回り出し、場内は一気に煌びやかな光に包まれました。ステージ上はジャジーでムーディーな大人の空間へ。玉置さんのまったりとした艶のある歌声に、秋山さんのギター、川崎さんのベース、そして門田さんのサックスが濃密に絡み合い、緻密なアンサンブルによって見事なグルーヴが紡ぎ出されていきました。
こうしたスローテンポな曲調も中盤に転調が訪れます。玉置さんのシャウト、
愛して〜!
を号砲に赤く染まっていくステージ。松原さんをただ一人白いライトが照らしてドラム演奏が加わり、一気にアップテンポなリズムに変調していきました。これまで、隣に位置する中北さんはこのタイミングで大きな手拍子を客席に向けて盛り上げていきましたが、高橋さんは手拍子を送ることなく打楽器プレイを継続。演奏する姿で会場を盛り立てました。以降は玉置さんの歌唱もギアが上がり、次々と現れるフレーズを力強くどんどん捌いていきました。こうした一糸乱れないパフォーマンスに、他を寄せつけない緊迫した雰囲気が渦巻いていきました。
その後、短編の間奏中にはバンドメンバーのソロパートが設けられています。先陣を切るのは川崎さんのベースギターです。飛び跳ねるような躍動感ある弾奏は川崎さんの真骨頂。切れ味鋭い攻めの演奏に、ここで客席が大いに湧きました。続けて門田さんのサックス演奏。玉置さんの
最高でしょ?最高でしょ?
といった歌声を彩るように華美な演奏が広がりました。
以降も引き続き玉置さんの圧倒的なボーカルが強調されるパフォーマンスに。
マリオネットを操る君の指先で
たどり着くまで止めずにもっと動かして
の
動か〜〜してぇ〜⤴︎
で強烈な叫びを決めると、
その目 その手 その声
すべて輝いて〜Yeah〜⤴︎Yeah〜〜⤴︎⤴︎
では語尾に遊びを入れて、音程変化に合わせて指もグイグイ上げていくジェスチャーを見せました。
最後は歌詞にもある通り「夢から覚めた」ようにゆっくりした曲調に帰着。ラストフレーズ、
ひとりで遊ばないで
を玉置さんが甘いささやきでつぶやいて歌うと、この歌声に続くように松原さんのドラムソロが始まりました。冒頭は高音域の軽い音でスタート。リズム感もスローな入りでした。中盤以降は低音域の演奏も加わって音に重さが生まれると、ラストは素早いドラミングの激しい演奏でパフォーマンスが終了。本ツアーのセットで一際異彩を放った、ハイレベルな一曲が幕を閉じました。
8. コール
早くもスタンドからマイクを外す玉置さん。この日はマイクを手に持ったまま水分補給を行う、いつもとは逆のルーティンが見られました。静寂が訪れたステージに、客席からは

愛してる〜!

振替公演ありがとう!
といった熱い歓声が飛び交います。玉置さんはそれらひとつひとつの声に応えるように、優しく手を差し向けていました。
ステージの準備が整うと、トオミさんが指揮する
1・2・3・4
のカウントを合図にストリングス隊の前奏がスタート。場内を一気に神聖な空気へと浄化するような弦楽の響きは、どこまでも厳かなものでした。
歌唱パート序盤は、ギターやピアノの伴奏が目立つアレンジで進行。玉置さんは静かな演奏に寄り添うように、落ち着いたトーンで歌い進めます。肩の力を抜き、時には深くタメを作り、時には軽やかに走るような自由なリズム感は、まさに唯一無二でした。
圧巻はラストサビでした。クライマックスに向けてバンドの演奏が熱を帯びると、玉置さんの歌声もさらなる高みへ。圧倒的な声量と伸びやかなボーカルが、会場の隅々まで力強く鳴り響きました。
後奏の始まりとともに玉置さんが退場。残されたメンバーに手を向けながら歩き出す姿は、実に颯爽としていました。その後もステージでは、ストリングスからピアノやギターへと主役を変えながらアンサンブルが続き、激動の第一部がフィナーレを迎えました。
前編はここで終了します。また後日、第二部の様子を記した後編を投稿します。
こばかず

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