玉置浩二 故郷BAND 〜田園〜@市川市文化会館(8/3)のセットリストと感想

ブログ
この記事は約13分で読めます。

こんにちは。
こばかずです。

先日の8月3日、玉置浩二 Concert Tour 2023 故郷BAND ~田園~@市川市文化会館公演に参加しました。

※本投稿では、公演のセットリストや演出を記載します。本ツアーは32会場36公演の規模で行われます。初日を迎えていない方や、ネタバレに抵抗のある方はご注意ください。

1. 公演前の様子

公演前の様子です。

コンサート前の心境を書いたものはこちら。

17時開場予定でしたが、10分ほど遅れてオープンしました。会場に入ると、ロビーにはフラワースタンドがあります。

SPACE SHOWERからの贈花は珍しいと思いました。会場内に入れたは良いものの、客席には入ることができません。係員によると、リハーサルがまだ行われているため、中に入ることができないとのアナウンスがありました。開場時間が遅れた理由も同様で、昨年も同じような状況だったと懐かしい気持ちが蘇ってきました。

さて、この日は公演1週間前にチケットを手に入れたため、座席の位置が気になるところでしたが、それがまさかの良席!前から8列目のセンターでした。こんなに良い席が1週間前まで残っているとは、どういうことなのでしょう?一般販売の入金漏れや申込未完了にしては不自然すぎると思いました。機材席の開放でもありません。私のように、FC・各プレイガイド先行および一般販売でチケットが入手できなかったが、諦め切れずにいた人向けの処置でしょうか。その真意は謎ですが、初日公演に参加できるキッカケを作ってくださったキョードー東京には感謝をしてもしきれません。この場を借りて、ありがとうございます。

2. 公演の様子・各曲の感想

着席するとまず、各楽器の位置を確認しました。配置は下記のようなイメージです。
・ステージ後方(客席から見て左から):ギター・ベース・ドラム・パーカッション
・ステージ前方(同):キーボード・コーラス・チェロ・サクソフォーン・玉置さん・(大きく離れて右側に)ドラム

近年のコンサートでは、中央やや左側に玉置さんが位置していましたが、今回はやや右側でした。そこから大きく離れて右側に、V字が施されたドラムセットがあるのもポイントです。ちなみに、原治武さんが座る位置はここではありません。ステージ後方にあるドラムです。

※初日公演につき、各見出しに曲名は載せません。文中に記載します。

1曲目

開演時間の18時が近づくと、スタッフの手で赤いギターがマイクの後ろに置かれました。ここで一気に気持ちがコンサートモードになります。18時05分に「本公演は2部制となっており〜」のアナウンスがありました。開演時間を超えてこの放送が流れるのは珍しいと思いました。

そこから約5分後、まだ会場が明るい中、ステージには誰もいないのにも関わらず、スピーカーから弦楽器の音が聞こえてきます。その音が大きくなるにつれて徐々に照明が暗転していき、左側の舞台袖からメンバーが続々登場して来ました。視界が完全に暗くなった中、綺麗な白髪を発見。玉置さん、今回はサポートメンバーと一緒に登場です。これに気付くとやはり観客席から大きな拍手。それに応えるように玉置さんは両手を客席に向けて広げる仕草を見せ、マイクを介さずに「へ〜イッ!」と叫ぶ姿がありました。何やらポケットからゴーグルを取り出し、誰もいないドラムセットに置いていました。

その後、曲スタート。1曲目は【CAFE JAPAN】です。出だしのアレンジは「Hey Hey Good Time 市川で〜」でした。すでに観客席はチラホラ立つ人がいました。目の前の方が立ったため、私も釣られてスタンディング。歌い方は昨年から大きな変化は無かったように見えました。しかし、参加メンバーの増加に伴い、曲間の演奏にややアレンジがありました。1→2番の間奏時はドラムソロがあり、数拍遅れて2番がスタート。2番終了後の間奏では、サクソフォーンのパートがありました。

この曲はラストサビの「笑っていれば いいんだい」の後に、矢萩さんや六土さんと顔を合わせて笑う姿が印象的ですが、本ツアーには両氏が帯同していないため、どこに顔を向けるわけでもなく客席方向を向きながら笑い声を歌っていました。昨年の故郷楽団ツアーで印象的だった、ラストの「いつでも そばに ミュージック」部分の遊びは無しで、すんなりと曲が終了しました。

2曲目

ステージ後方のスクリーンが降りて来て、ミツバチのアップ像が投影されます。すると、玉置さんのファルセット「Wow~~~Honeybee」で曲スタート。2曲目は【Honeybee】です。

次第にスクリーンの映像が、ハチミツが垂れている演出に切り替わっているところを眺めていると、玉置さんが右端の誰もいないドラムに座り、演奏を始めました。この曲、玉置さんはドラムを叩きながら歌っていました。そのため、GOLD TOUR 2014で見たような派手な衣装や傘を用いた乱舞は無く、シンプルに曲が進行していきました。

ラストへ向かう間奏ではドラムから立ち上がり、エレキギターを手にした演奏も聴くことができました。玉置さんの音楽家としてのマルチな才能をふんだん無く織り交ぜたこれらの演出に、“故郷BAND”とツアータイトルが命名された意図を感じました。

3曲目

ギターを変え、小刻みでポップな演奏から【ルーキー】がスタート。ここまでの曲順、2005年に行われて円盤化もされた、LIVE!!「今日というこの日を生きていこう」の2~4曲目と同じで、映像で見たあの頃の玉置さんの姿が、今の玉置さんに乗り移って見えて感動しました。

この曲は1998年に、当時読売ジャイアンツに新入団した高橋由伸氏をイメージして作られた曲。高橋由伸氏はジャイアンツ一筋で、監督まで務めました。本ツアーのイメージカラーはオレンジなので、そういった趣旨もあるのでしょうか。

(私は15年以上の阪神ファンです。昨年のソロツアーファイナルでは、大阪で「バファローズ日本一おめでとう」といったメッセージもあったり、タイガースについて取り上げられたことを見たことがないので悔しい…!)

4曲目

ギターを置き、本公演初めてマイクのみで歌唱。次の曲は【愛を鳴らせ】です。ここで安全地帯の楽曲が来ました。

サビの「愛を~⤵︎~⤵︎~⤵︎ 感じているんだ」と、段階的に下がる音程変化が全くズレずに聞こえてくるところに感動!ジェスチャーもあり「きみがいるから/きみのぬくもりで」で手を前に出す動作がありました。

5曲目

スクリーンに鐘の映像が映り「カーン、カーン」といった音が鳴っていました。この演出から、安全地帯XIVと同じ曲順で、よかったが始まると思いましたが、次に始まったのは玉置さんの歌唱ではなくキーボードの演奏。そこからチェロの演奏に切り替わり、次第に前奏スタート。イントロは振り子が揺れるような単調なリズム感。この音に「まさか?」と半信半疑で思いながら、玉置さんの歌い出しで「やはり!」と確信。【置き手紙】です。

まさかコンサートでマスカレードよりも先に、B面のこの曲を聴くことになるとは!ステージのライトセットが青紫色で、安全地帯のアナザー・コレクションのジャケットカラーを想起させます。歌い方は、原作からメロディーを崩すことのない歌い方でした。40年前に作られた曲で、かつその頃の映像しか見たことがない私にとって、今の玉置さんが目の前でこの曲を歌っているという事実に感動を覚えながら本曲を聴きました。そしてラストは「Way~~~」も聴くことができて感激!

6曲目

次の曲もバラード【次男坊】です。ツアーTシャツの「タケノコ・レンコン・シイタケ」を見事に伏線回収した形になりました。歌唱は、軽く歌っているように見えるのにも関わらず、まっすぐ届いてくる歌声がありました。バラード曲の真骨頂が見えました。

7曲目

次曲はまたまたバラード曲の【黄昏はまだ遠く】でした。渋い選曲をしてきます。この曲はサビの声の伸びが抜群で、やっぱり生のコンサートは至高だと再認識させてくれました。この曲でも、途中にドラムを叩く姿がありました。その後、曲が終わるとサポートメンバーによる後奏が続きます。その間に玉置さんはステージの右奥に向かって退場。ここで1部終了です。

ここまでの1部を振り返ると、後半の4〜7曲目で強いメッセージ性を感じました。Navigatoria公演で演奏された、愛の戦友〜行かないでの続きを見ているような気持ちです。歌詞に出てくる情景も、ラスト3曲は1日が時系列で語られているようで、細部まで見事にこだわり抜かれた選曲だと思います。

・置き手紙:朝〜昼→目が覚めると 君のいない部屋
・次男坊:夕方→夕焼け空は 悲しいな
・黄昏はまだ遠く:黄昏→この胸の黄昏は まだ遠いから

この中でも、次男坊→黄昏はまだ遠くへの繋ぎは秀逸だったと思います。両曲の歌詞を見てみると、次男坊は具体的な描写が多いのに対して、黄昏はまだ遠くでは抽象的な表現が多くなっています。同じ夕暮れ時を背景にした曲なのにも関わらず、このコントラストによって自分の頭の中に浮かんでくる光景の変化が、個人的には楽しめるポイントになりました。

しかも、黄昏はまだ遠くは安全地帯Ⅷ~太陽の最終曲で、煌々とした後奏が繰り広げられている中を玉置さんが退場していく姿には、1つの作品が締めくくられるような雰囲気さえ感じました。 

8曲目

20分程度の休憩後、2部がスタート。1部の開始と同じように、スピーカーからはセミの鳴き声や鳥笛の音が聞こえてきます。その中をサポートメンバーが登場し、次第にInstrumentalが始まりました。インストの最後はベースがソロで演奏を開始。この演奏が長く、なかなか2部が始まる気配がありません。その中を玉置さんが左側の袖から登場。

すると、ステージ後方の右側にトライアングルの光線が作られました。2部の最初の曲は【△(三角)の月】です。2000年代前半の曲を、今の玉置さんの歌声で聴けるとは贅沢です。この時期の曲がセットリストに組み込まれるのは珍しいと感じました。aiboは近年もコンサートで演奏される機会が多かったですが、ニセモノスペード安全地帯Ⅸ安全地帯Ⅹはあまりやらない印象があったので、とても嬉しかったです。曲の最後は、秋山さんのギターリフで終了。

9曲目

スクリーンに、大きな樹に夕陽が射すイラストが投影。またスペードからの選曲で【君だけを】がスタート。歌い始めの「ブナの木陰で 寄り添いながら そっと話そう」がモチーフにされたようなイメージ画像でした。

玉置さんの歌唱は優しさそのもので、のどかな大自然や緑を想像しながらこの曲を聴きました。

10曲目

10曲目は【サーチライト】です。ここまで初めてコンサートで聴く曲が多い中、定番曲が組み込まれました。定番でありながらも、近年のソロ・シンフォニックコンサートとは少し異なり、サビは平岡さんのコーラスが重なることで、また違った雰囲気を醸し出していました。

1番が終わった間奏で客席から大きな拍手が起きていたのが印象的でした。

11曲目

次の曲は、この日の中で個人的に最も記憶に残っており、良かった曲でした。【正義の味方】がスタート。

歌詞をよく噛み締めながら歌う玉置さんの姿がありました。例えば、サビの「みんな もっと もっと」はメロディーを乗せずに語りかけるように歌い方、2番の「君には僕がいるよ」で客席に向かって両手を広げるジェスチャー。この「君には僕がいるよ」に圧倒的な説得力を感じました。

サビ中の「ガンバッテ」は、玉置さんが歌わずに平岡さんをはじめとするサポートメンバーが歌っていたところも印象に残っています。曲後には、ドラムソロのパフォーマンスもありました。これが入り・終わりともに、2017年@武道館の情熱後に見た田中さんのドラムソロに似ており、思わず昨年の安全地帯4Daysの演出を思い出しました。

12曲目

ドラムパフォーマンスから間髪を入れずに【JUNK LAND】がスタート。前曲との繋げ方が、昨年のソロツアーで見たCAFE JAPAN→JUNK LANDにそっくりでした。前奏でJUNK LANDと分かり、多くの方が立ち上がります。スクリーンには昨年と同じ「T」マークが投影され、曲の進行等は昨年から大きく変わりませんでした。

しかし、曲の最後だけが大きく異なり、スキャット部分で玉置さんの遊びが入っていました。これは昨年のCAFE JAPANのラストと同じような感じで、フェイクがかなり長引くと、次第に観客とのコール&レスポンスに移行していきました。これがまた難関なものばかりで、そのほとんどが裏声調の「Who~~」といったものでした。しかも「Who~⤴︎~⤵︎」というように音程に上下変化をつけてくるので、なかなか返答しづらいものがありました。これを5回くらい繰り返して、最後は「JUNK LANDで~」で終了。

〜メンバー紹介〜

玉置さんの「故郷BAND!(発音は「故郷バァァンッ!」というような感じ)」といったかけ声からメンバー紹介スタート。

客席から見て右側後方のメンバーから紹介が始まりました。「中北裕子→原治武→千ヶ崎学→秋山浩徳→門田”JAW”晃介→ロビン・デュプイ→平岡恵子→トオミヨウ」の順番だったと記憶しています。トオミヨウさん以外のメンバーには、頭に楽器名を付けずに名前だけ呼んでいたのが印象的でした。また、ロビンさんの呼び方は「ロビン・デュプイ・ロビン!」というように2度ロビンを繰り返していました。

13曲目

そこからツアータイトルの【田園】がスタート。昨年までの故郷楽団ツアーでは、「ポンポン」といった打楽器音からイントロに入っていくスタイルでしたが、今回はいきなり前奏が始まりました。

スクリーンには、スニーカーが地面を踏み締めて走る映像が映し出されていました。今回、玉置さんの衣装はスポーティーで、靴も白いスニーカー調のものだったため、これが反映されているのでしょうか。次第にスクリーンが上がり、イメージカラーであるオレンジ色のライトがステージ全面を照らしていきました。

歌い方は、昨年の故郷楽団や今年のNavigatoria同様に軽快そのもの。サビのアレンジは「愛はここにある 市川にある」でした。1年の時を経て、初日公演で再び同様のアレンジを耳にできて感激しました。

その後の間奏では、平岡さんが主パートを歌っていました。ここで玉置さんはメロディーを付けずに一音で「Ah~~~~~」とだけ歌っているように聞こえました。原作で確認してみると、確かにこのような裏パートがあり、これを表現したのでしょうか。次回以降も注目して確認したいと思います。

14曲目

ギターを変えて【メロディー】スタート。1番は玉置さんの弾き語り。「今もまだ 大好きな あの歌は 聞こえてるよ」から「いつも 優しくて」に入る間をかなり長く取っていました。2番に入ると故郷BANDのメンバーも演奏に加わり、ボリュームアップ。

ラストサビは「君のこと 忘れないよ」以降をマイクから離れながら歌っており、終わりに向かうにつれて少しずつ離れていく姿を見ました。「メロディー 泣かないで~~~」の熱いロングトーンの後、「あの歌は 心から 聞こえてるよ」は優しく歌い上げます。その後のハミング「Mm~~~」までしっかりと聞こえてきて感動しました。

歌唱後は故郷BANDメンバーとステージ前方で横一列に並び一礼。玉置さん以外のメンバーが退場すると、玉置さんが1人ステージ上に残り、各楽器に手を向けながら讃える仕草をしていました。こうした姿を見て、観客席からの拍手も強くなっていました。しばらく観客席を見渡して、玉置さんが退場。沖縄公演で目立ったようなステージに再び戻ってくる姿はなく、館内アナウンスが流れて公演終了。

以下、楽曲のセットリストです。

3. セットリスト

玉置浩二 Concert Tour 2023
故郷BAND ~田園~
8月3日
市川市文化会館
セットリスト

【一部】
1. CAFE JAPAN
2. Honeybee
3. ルーキー
4. 愛を鳴らせ
5. 置き手紙
6. 次男坊
7. 黄昏はまだ遠く
【二部】
8. △(三角)の月
9. 君だけを
10. サーチライト
11. 正義の味方
12. JUNK LAND
〜メンバー紹介〜
13. 田園
14. メロディー

4. 公演後の様子

公演後の様子です。

5. 全体の感想

近年のコンサートからは、大きくセットリストが変わる選曲になりました。それも、コンサートでは長らく演奏されてこなかったような往年の曲や、比較的新しい曲を満遍なく取り入れる、通好みの構成になっていたと思います。

曲中でも、玉置さんがドラムを叩いたり、エレキギターを弾いたり、新たな試みがなされていました。サポートメンバーも、自身の担当以外の楽器を演奏している場面を確認できました。平岡さん・トオミヨウさんがアコギ、ベースの千ヶ崎さんがコントラバスを弾いていたと記憶しています。こうした演出からも、新たに“故郷BAND”と銘打った理由が伝わってきました。

個人的には、過去に映像でしか見たことがない曲を、現在の玉置さんが目の前で歌っているといった事実にすら感動を覚えました。昔とは風貌・歌い方・声質も異なる玉置さんですが、この日のステージで見たパフォーマンスは、

あの頃と違うけれどもなんだかあの頃と同じに見える

そんな矛盾した不思議な感覚があります。今後も、過去の玉置さんと今の玉置さんの姿を重ねながら、自分の中を駆け巡る感情を楽しみたいと思います。

こばかず

ブログ
【今後のコンサート参加予定】

玉置浩二 Concert Tour 2024
Resume 〜レジューム 新たな始まり
・10/19(土):静岡市民文化会館 大ホール
・10/20(日):ロームシアター京都 メインホール
・11/13(水):東京ガーデンシアター
・11/14(木):東京ガーデンシアター

【今後のコンサート参加予定】

玉置浩二 Concert Tour 2024 Resume 〜レジューム 新たな始まり
・10/19(土):静岡市民文化会館 大ホール
・10/20(日):ロームシアター京都 メインホール
・11/13(水):東京ガーデンシアター
・11/14(木):東京ガーデンシアター

シェアする
こばかずをフォローする

コメント