先日の9月13日、玉置浩二 with 故郷楽団 Concert Tour 2026 ファンファーレ!!@金沢歌劇座公演に参加しました。
※本投稿では、公演のセットリストや演出を記載します。本ツアーは21会場30公演の規模で行われます。初日を迎えていない方や、ネタバレに抵抗のある方はご注意ください。
1. 公演前の様子
公演前の会場の様子です。







本会場でソロツアーが開催されるのは、今年で3年連続となります。記憶に新しいのは昨年のツアーです。玉置さんが新型コロナウイルスに罹患し、堺・浜松・四日市公演の計4公演がキャンセルとなりました。その後、ツアーの再開となる公演が行われたのが、この金沢歌劇座でした。
再開となったその公演では、玉置さんがステージ最前列の観客が持つメッセージ幕を手に取り、舞台上で掲げてみせる場面もあり、会場は大いに盛り上がりました。
2. サポートメンバー
本公演に参加するサポートメンバーは以下の通りです。
(敬称略)
— こばかず (@anzen_koji_1982) September 12, 2026
キーボード:トオミヨウ
ギター:秋山浩徳
パーカッション:中北裕子
ベース:川崎哲平
ドラム:松原"マツキチ"寛
サックス/フルート:門田"JAW"晃介
バイオリン・吉田宇宙・名倉主
ヴィオラ:舘泉礼一
チェロ:稲本有彩#玉置浩二#故郷楽団#ファンファーレ
(敬称略) ・キーボード:トオミヨウ ・ギター:秋山浩徳 ・パーカッション:中北裕子 ・ベース:川崎哲平 ・ドラム:松原"マツキチ"寛 ・サックス/フルート:門田"JAW"晃介 ・1stバイオリン:吉田宇宙 ・2ndバイオリン:名倉主 ・ヴィオラ:舘泉礼一 ・チェロ:稲本有彩
この日の参加メンバーは、3日前に行われた愛知公演と同様の布陣となりました。前回の愛知公演は最前列の座席でありながら、目の前の巨大スピーカーに遮られ、奏者の姿をあまり確認することができませんでした。そこで今回は、本ツアー参加2公演目となる門田さんの使用楽器に、特に注目したいと思います。
また、当日の9月13日は、玉置さんが68歳の誕生日を迎えるバースデー公演です。会場のロビーには、マエストロ・大友直人さんから誕生日を祝う祝い花が贈られていました。大友さんは、シンフォニックコンサートでシリーズ初期から毎年のように共演を重ね、年々その絆を深めながら、素晴らしい公演を創り出してきた指揮者です。

特別な日に、どのような演出が繰り広げられるのか。開演前から大きな注目が集まりました。
3. 第一部の様子・各曲の感想

この日の座席は、1階席後方のやや下手寄りでした。コンパクトな造りのホールであるため、この位置からでもステージ全体をしっかりと見渡すことができました。
定刻の17時30分、公演がスタートします。サポートメンバーがステージ下手から入場してきました。一定の間隔を保って揃った入場の様子はとても綺麗で、この時点からすでに洗練された絵になっていました。
1. ファンファーレ(Instrumental)
トオミさんのピアノが先行し、中北さんのツリーチャイムと松原さんのシンバルが、ざわめくように導入部を彩ります。ここで早くも門田さんの管楽器の音色が積極的に入り込み、魅惑的な雰囲気を醸し出していました。
その後、曲のメインテーマが始まると、門田さんは主旋律で縦笛のティンホイッスルを用います。前回の愛知公演では演奏する姿を確認できず、音色だけでフルートと判断していましたが、どうやら違っていたようです。よく聴くと、フルートの音色よりもシャープで、音が外へと広がっていくように感じられました。
前回の愛知公演後、門田さんが投稿したXには、ティンホイッスルに関する言及があります。おそらく、この楽器がそれにあたるのでしょう。
昨夜は私的初日となりました玉置さん名古屋公演。
— 𝚂𝚊𝚡𝙿𝚕𝚊𝚢𝚎𝚛門田“JAW“晃介 (@kadota_official) September 11, 2026
旅に出る前にやったリハから随分と形が変わっていてついていくのに必死で、個人的にも新しいテナーやティンホイッスルなど、チャレンジングな初日でもあり無事終わってほっとしてますが、、
すぐに金沢公演なのでしっかりと調整に臨んで向かいます〜 pic.twitter.com/pYbb2bP5xG
2. あこがれ
この曲では、門田さんがソプラノサックスを用います。その真骨頂が発揮されたのは、曲の中盤でした。昨年のソロツアーでも目にしたように、ものすごくパワフルな音色で曲を盛り上げていきました。
3. 希望の光
ここで玉置さんが上手から登場します。客席からは、一際大きな拍手が沸き起こりました。
玉置さんが、マイクスタンドに設置されたマイクに向かって、つぶやくように歌い始めます。この日、会場の音響は良好でした。玉置さんの歌声がブレることなく、客席までまっすぐに届いてきます。1階席前方寄りだった昨年は気付くことのできなかった、新たな発見です。今回は1階席後方という、一般的にも音が良いとされている位置だったこともあり、とても響きよく感じられました。
曲の中盤からは、玉置さんの影がスクリーンに映し出されます。玉置さんは歌いながら、
さっきまでのこの男に さあ、ケリをつけて
で右手を前に、
言ってやろう 希望という 君がいると
では左手を前へと差し出しました。その様子もしっかりとシルエットになり、ステージのバックに投影されていました。
4. 海路
この曲は、玉置さんがハンドマイクで歌います。序盤は落ち着いた曲調の中で、低音がよく響きました。川崎さんのベース音に乗せて、重厚感あふれる音が聴こえてきます。
一転してサビは伸びやかに。
愛しくて ただ愛しくて
では、広がりのある歌声を聴かせてくれました。
1番終了後の間奏に入ったところで、玉置さんが上手端のPAに、イヤモニのボリュームを上げるよう指示を出します。前回の愛知公演でも、ここで同様の合図を見せていました。
間奏と後奏では、玉置さんが激しく叫び、溌剌とした姿を見せました。そして、曲後は充実した様子で、手を前に出すポーズを決めてみせました。
5. ムダな汗〜R-『★』指定
中北さんのソロ演出が始まります。鳥笛を吹きながらのパフォーマンスです。表情豊かな音を奏でながら、序盤はベルやツリーチャイムを輝かしく鳴らしました。そして最後は、たたみかけるように打楽器を叩き、盛り立てて締めくくりました。
「結界」のイントロが終わり、スクリーンで雷雨の演出が始まると、エレキギター・打楽器・ベースの音が激しく響き渡ります。ここで玉置さんが、共鳴するように叫びました。このシャウトが、普段以上に長く続きました。
曲の本編からは、玉置さんがMartin D-28M エルヴィス・プレスリーモデルのギターを構えます。

歌唱パートが始まると、秋山さんのエレキギターが小刻みにリズムを刻む中、玉置さんが歌い出します。パワフルに、それでいて歯切れよく、独特なフレーズを捌いていく姿がありました。
1番のサビ、
網にかかったチョウチョを捕って
空へ返せと教えられたろう
で空を指差すジェスチャーは、これまでよりワンテンポ遅いタイミングでした。その分、スクリーンでチョウチョが舞い上がるタイミングと玉置さんの動きが、ピッタリと合致していました。
歌唱パートのラストでは、玉置さんが激しい一面を見せます。
なんの保証もない
金なんかじゃ買えない
自由という名の羽根があったろう
の中でも、
金なんかじゃ買えない
の歌い方が力強く響きました。大きく身体を反らせて歌う、ロックな姿でした。
6. 愛してんじゃない
門田さんがスタンディングで、テナーサックスのソロ演出を始めます。その姿を黄金色のライトが照らし、ムーディーな世界が広がりました。門田さんのテナーサックスはピカピカに輝いています。前述したXの投稿にあるように、これが新しいテナーなのだろうと思いました。そのまま流れ込むように、曲の前奏が始まりました。
玉置さんのギターは、この曲からGIBSON SJ-200に変わりました。この曲も良好な音響に乗せて、低音がよく響きます。ベースの音と玉置さんの歌声が、見事な相乗効果を生み出していました。
曲の終盤、
愛してんじゃない
とリフレインするところで、玉置さんが激しく叫びます。玉置さんがロングトーンを決めると、その歌声に合わせて吉田さんと名倉さんがガンガンと頭を振り、熱気に満ちたステージが展開されました。
そして最後は、玉置さんの叫びに繋がるように松原さんのドラムソロが入り、盛り上がって曲が終了。曲後には、始まりと終わりの演出を担った門田さんと松原さんに手を向ける玉置さんの姿がありました。2人もお辞儀をして、それに応えていました。
7. ショコラ
川崎さんのベースソロが始まります。ノブを回しながら少しずつボリュームを上げていくパフォーマンスには、臨場感がありました。
そのままの流れで、松原さんのドラムスティックによるカウントから曲がスタート。玉置さんは有線のエルヴィスマイクを握って歌います。序盤は、あっさりめの歌い方が印象に残りました。とても自然体な姿です。
サビからは、歌声が次第に濃厚になっていきます。高弦の響きと玉置さんの裏声が共鳴しながらも、なお前面に出てくる玉置さんの歌声が見事でした。
2番の、
口唇をとがらせてゆっくりと
では、ちょっとしたアレンジを入れる玉置さん。
ゆっくりとおぉ〜⤵︎
というように、音程をナチュラルに下げて歌います。これもまた自然体な姿で、流れるようなメロディーが綺麗でした。
曲後は、玉置さんがエルヴィスマイクを大事そうに抱きかかえ、キスをする姿も見られました。
8. MR.LONELY
秋山さんのソロパフォーマンスでスタートします。この日は、かなり長めにその時間が取られていました。曲に向けて準備を整える玉置さんの様子を気にかける秋山さんの姿がありました。
玉置さんはGIBSONのシェリルを使用し、ギターを弾きながら歌い上げます。

曲の終盤では、パワフルな歌声も聴かせました。
いつでも どんなと〜〜きでも〜〜
で、思いっ切りのけ反って歌う玉置さん。このまま盛り上がっていくアレンジの歌い方になるかと思いきや、一転して落ち着いた歌い方に戻りました。その切り替えが素晴らしかったです。今年は、このパートを原曲通りのメロディーで歌う場面が多く見られます。
後奏では、玉置さんがマイクから離れて叫びます。ノーマイクにもかかわらず、しっかりと客席まで届く声量が凄まじいものでした。
曲後は、ギターを受け取りに来たスタッフに対して玉置さんがギターを引っ込め、スタッフを困らせるような姿も見せていました。
9. やせっぽちの星
この日の玉置さんの歌声は、感傷を帯びていました。曲の入りから、声を詰まらせて歌います。それがピークに達したのは、1番のラストでした。
ずーっときみのことばかり 考えているよ
のフレーズで、特に感極まった歌声が聴こえました。
ここまでピアノの伴奏のみで展開されていた曲に、その直後からストリングスの演奏が加わります。玉置さんのもの悲しい歌声を受け継ぐように入ってくる演奏の流れが、とても美しかったです。
曲が終わると、玉置さんは胸に手を当て、慈しむようなポーズを見せて退場しました。最後は玉置さんの愛犬・Cherryの写真がスクリーンに投影され、感動のままに第一部が幕を閉じました。
4. 第二部の様子・各曲の感想
約20分間の休憩を挟み、第二部が始まります。ここでも開演時と同様、等間隔に揃って入場するサポートメンバーの美しい姿がありました。
10. 希望の光(Instrumental)
この曲では、門田さんがソプラノサックスで歌唱パートの旋律を演奏します。門田さんのソプラノサックスは、これまでの公演で武嶋さんが奏でていたフルートと比べて、パワフルな音色が印象的でした。
そこから秋山さんのギター、吉田さんのバイオリンへと主旋律が受け渡されていきます。徐々にアンサンブルの強度が増していく様子は、実に壮麗でした。そして最後は、トオミさんが静かに締めくくり、第二部のオープニングが終了しました。
11. 花束じゃなくキミといたい
玉置さんが登場します。この曲では、これまでの公演から大きな変化が2つ現れました。
1つ目は、玉置さんの使うマイクです。第一部の「ショコラ」でも用いた、本ツアーのキーアイテムの1つであるエルヴィスマイクが、今ツアーで初めて、この曲に登場しました。玉置さんの歌い方も、普段以上に抑えを利かせていたように感じます。
2つ目は、照明演出です。これまでは濃紺をバックに、白い光が玉置さんを照らす落ち着いたライティングで終始進行していました。ところがこの日は、曲のスタートから紫色のライトがステージから1本放たれていました。そして、この紫色のライトは曲が進むにつれて本数を増していきます。最後には無数のライトが交差し、ステージはとても明るくなっていきました。
徐々に煌びやかさを増していくライティングを見て、サウンドアレンジにも変化が出て、ストリングスの演奏が加わりそうな雰囲気も感じました。しかし、編曲に変更はなし。終始トオミさんのソロ伴奏が、玉置さんの歌声に寄り添いました。曲後は、玉置さんがトオミさんに手を向け、その姿を強調するシーンもありました。
12. 命の宿り
赤のBUSCARINOを肩からかけ、ステージ前方へと移動する玉置さん。すると吉田さんが立ち上がり、バイオリンのソロ演奏で曲が始まります。

玉置さんの歌声には、とても抑揚が付いていました。冒頭、
いつも決まって最後に 後悔するけれど
では、伸びのある歌声が聴こえてきます。続く、
花が実を結ぶよう 信じていたい
では、流暢にメロディーを紡いでいきます。とても美しい歌声でした。ツアー初期はギタースツールに腰かけながら歌っていたこの曲。スタンディングになってからは、ますます声の伸びと艶が出てきているように感じます。
1番終了後の間奏では、玉置さんがギターを弾きます。秋山さんと顔を合わせ、互いに笑顔を浮かべる姿がありました。このパートの主旋律はストリングスが担当します。吉田さん・舘泉さん・稲本さんをライトが照らし、弦楽トリオによる演奏体制となりました。
13. サーチライト
中北さんが心を込めて鐘の音を鳴らします。玉置さんは、この曲でもエルヴィスマイクを持ってのパフォーマンスです。鐘の音が5回鳴る途中でステージの最前方へと移動し、その神聖な音に浸っていました。
曲が始まると、オレンジ色のライトがステージから客席に向かって放射されます。眩いばかりの、燦然とした光景が目の前に広がりました。
この曲では、門田さんがフルートを演奏します。本公演で門田さんがフルートを手にしたのは、この曲が唯一だったように思います。そのフルートが、サビでかなり主張していました。弦の高鳴りに負けないほどの音色が迫り、玉置さんの歌声ともハーモニーが生まれました。また、この曲は全体的によくまとまり、サウンドのバランスが取れていたように感じました。
14. 熱視線
突如として、アップテンポなリズムで曲が始まります。観客は総立ちとなり、手拍子も巻き起こりました。心なしか、この日は観客の手拍子がとてもまとまっていたように感じます。ものすごい一体感でした。玉置さんもそれに応えるように、前奏からひと叫び入れました。
玉置さんは、この日もFENDERのマイケルを使用します。金色のギターが、ステージの前方で輝きました。

1番、
熱い視線つらぬいて
と玉置さんが歌い上げ、指を目の前に差し出すと、客席は大きく沸き立ちます。

Foo〜!
という歓声が、あちこちから飛びました。
ラストサビは、途中から観客の合唱になります。玉置さんは上手から下手へと移動して、唱和を促しました。特に下手側では、激しく手拍子をするジェスチャーも交えて演出を盛り立てました。
メンバー紹介
玉置さんがギターを持ったまま、サポートメンバーを紹介していきます。
パーカッション:中北裕子 ドラムス:松原"マツキチ"寛 ギター:秋山浩徳 ベースギター:川崎哲平 サックス:門田"JAW"晃介 1stバイオリン:吉田宇宙 2ndバイオリン:名倉主 ヴィオラ:舘泉礼一 チェロ:稲本有彩 サウンドプロデュース&アレンジ、キーボード:トオミヨウ
秋山さんの紹介後は、玉置さんと秋山さんがギターを振るジェスチャーを見せます。川崎さんの紹介時には、玉置さんが大きく上手側へと移動。秋山さんのギターに身体が触れそうになり、秋山さんがギターを手で押さえる場面もありました。
トオミさんの紹介後は、玉置さんがギターを右手に持ったまま、その元へと歩み寄ります。そして、左手で握手を交わしました。その後はトオミさんに手を向け、バンドマスターの姿を客席にアピールしていました。
15. JUNK LAND
再び骨太なリズムが刻まれると、あっという間に客席から手拍子が戻ってきます。玉置さんはFENDERのホイットニーをスタッフから受け取り前へ。前曲・本曲ともに、前回の愛知公演と同じギターの使用となりました。

この曲は、最後のコール&レスポンス(C&R)で大きな見どころが訪れます。普段以上にタメを作った、

Fo・Fo・Fo・Foo〜
という裏声の三連発でパートが締めくくられると、玉置さんが一言。

ハッピーバースデー
とコールしたのです。まさかの本人からの発言に、客席からは大きな拍手が発生し、しばらく鳴り止みませんでした。サポートメンバーも一緒に拍手をしています。すると、客席のあちこちからハッピーバースデーの合唱が起こり始めました。しかし、その声はかなり不揃いで、ステージまではなかなか届かなかったのではないかと推測します。
その後は、

Yeah〜

Yeah〜
といった地声のC&Rから、

JUNK LANDで〜

JUNK LANDで〜
といった歌唱パートのC&Rへと移っていきました。
最後は、玉置さんの天を突き抜けるようなシャウトが炸裂します。

J・U・N・K
L・A・N・D
で〜〜〜!!!
玉置さんは当然と言わんばかりに、客席へレスポンスの指揮を送ります。この日は特にそれが早く、玉置さんのコールからまもなく観客のレスポンスとなって、曲が終了しました。
16. 田園
前奏が始まると、弦カルテットと門田さんがスタンディング。ピッタリと合ったタイミングで立ち上がりました。
ここまで続いた熱演のためか、ここで少し意外な光景も目にします。イントロを抜けてAメロに入り、ストリングスの演奏が一時中断する場面。いつもなら吉田さんが先陣を切って手拍子を盛り立てるところですが、この日はそのアクションがありませんでした。普段とは異なる光景に目を凝らして観察すると、吉田さんが床から黒い小物を拾い、バイオリンに装着する姿がありました。おそらく、楽器に付けていたマイクが外れて、床に落ちてしまったのでしょう。マイクが外れてしまうほど、ステージ上でも熱のこもった演奏が続いていたことが分かるシーンでした。
玉置さんはMartin D-45S 田園モデルのギターを使い、リズムよく歌い上げます。

サビで、
愛はここにある 金沢にある
と地名を入れたアレンジをすると、客席のボルテージがまた一段階上がりました。その後の間奏は流れ込むように観客の合唱となり、大いに盛り上がります。
2番の見どころは、ステージ下手側です。吉田さんと門田さんによる激しい掛け合いが展開されました。吉田さんが、弦カルテットのメンバーが乗っている台のスレスレまで移動し、門田さんに猛アプローチ。門田さんもそれに応じて、勇ましくサックスを吹きます。このオブリガートは、年々公演を重ねるごとにボリュームが大きくなっているように感じます。下手端にいるチェロの稲本さんが、覗き込むようにその様子を窺っていたのも印象に残りました。
2番のBメロからは、弦の切れ味鋭い演奏がリズムを生み出し、曲はさらなる疾走感をもって進行。最後まで大盛況のまま駆け抜けました。
17. ファンファーレ
門田さんの縦笛でイントロが始まります。第一部の序曲でも用いたティンホイッスルです。玉置さんはスタッフからSCHECTERのフルアコを渡されます。しかし、すぐには肩にかけず、手に持ったまま旋律に浸っていました。本曲の前奏は、原曲よりも長めに編曲されています。その分、ゆったりとした贅沢な時間が流れました。
それがアップテンポに転じると、一気に盛り上がります。観客の手拍子や、ツアーグッズの結くんを振る動作が客席で入り乱れ、祝祭感あふれるスタートとなりました。
この曲では、屈強なバンドメンバーのサウンドが大音量で奏でられます。玉置さんの歌声もそれに負けないくらいパワフルでした。むしろ、玉置さんのボーカルが前面に押し出されていました。
間奏や後奏で決めるシャウトも圧巻です。伸びの良い歌声がホールに響き渡りました。こうした玉置さんの気迫に押されるように、吉田さんが玉置さんのフェイクパートに歌声を重ねている姿も確認できました。飛び切りの笑顔でバイオリンを弾きながら叫ぶ姿。まさに「音楽」が目の前で展開されていました。
後奏では、玉置さんが2階席、1階席の順に手を伸ばし、最後は結くんをフリフリするようなジェスチャーを見せて、曲はフィナーレを迎えました。
曲後はサポートメンバーが立ち上がり、しばらく客席からステージへ拍手が注がれます。すると、玉置さんが両手でマエストロのような指揮を振り始めました。ここでも、またしても玉置さん自らの動きに、客席からは再びハッピーバースデーの合唱が起こりかけます。
しかし、それも束の間。今度はスクリーン演出に動きが出ます。紺色の背景に、金色で書かれた、
HAPPY
Birthday
の文字。粋な演出に、客席からは大きな拍手や歓声が起こりました。サポートメンバーも拍手を送っています。そして客電も点灯し、ホールが1つになりました。
ところが、当の本人はバックにメッセージが投影されていることに気付いていない様子。しばらく拍手が続き、次の曲に向かおうとしたとき、スクリーンを振り返ってようやく気付き、驚いたような表情を浮かべていたのが印象的でした。
18. メロディー
玉置さんが青のBUSCARINOを渡されます。なおも歓声が飛び交うホール。それを鎮めるように、トオミさんのピアノイントロが入って曲が始まりました。

玉置さんの気持ちを込めた歌声が、ピアノの伴奏に乗って静かに聴こえてきます。とても贅沢な時間でした。1番の、
メ〜ロディ〜 泣きながら〜
をしっとりと歌い上げる玉置さん。このパートが、いつもよりも感傷的に聴こえました。
ラストサビでは、圧巻のロングトーンがホール全体に響き渡ります。
メ〜ロディ〜 泣かないで〜〜〜
会場の音響も相まって、とても迫力のある歌声が向かってきました。その途中でステージは暗転し、玉置さんのシルエットのみを白く照らす演出に。最後は無伴奏で、
あの歌は心から聞こえてるよ
と歌いました。この日は、このパートを歌う姿勢が強く記憶に刻まれました。右手でマイクをしっかりと持ち、左手でギターのネックをがっちりと握って歌う姿。最後まで力のこもった姿を見せました。
曲後は、サポートメンバーがステージ前方に移動して列を作ります。玉置さんもギターをスタンドに置き、トオミさんや川崎さん、門田さんと握手を交わして、その列に加わりました。
玉置さんが手を向ける合図にしたがって、稲本さんからトオミさんまで、下手側のメンバーが客席に礼。続けて、門田さんから松原さんまで、上手側のメンバーが客席に礼をします。そして最後は、両隣のメンバーと手を握り、繋いだ手を上げるポーズで観客に応えました。この日は、ここまでの流れがとてもスムーズに行われていました。また、このとき、脚光を浴びるメンバーの裏では、スタッフがF.C.G.Rのシロをスタンドに置いていました。

ここで玉置さんが一言発します。

みなさん、ありがとう!

👏👏👏
その後、故郷楽団のメンバーが退場します。玉置さんは一足先に下手端まで移動し、1人ひとりのメンバーを見送りました。そして、玉置さんも客席に一礼してステージを後にしました。
5. アンコールの様子
なおも鳴り止まない客席からの拍手。カーテンコールの演出です。すると、玉置さんが1人でステージに戻ってきました。
※以降、実際の発言とは前後関係や細かなニュアンスが異なる場合があります。あくまで参考程度にご覧ください。

(水を飲む)

(歓声が飛ぶ)

(「飲んでる」と言わんばかりに
ペットボトルをアピールする)

(黒いタオルで手を拭く)

(歓声が飛ぶ)
玉置さんがタオルで手を拭きながら、さまざまな歓声が飛び交う客席に向けて話し始めます。
MC1. 観客のメッセージについて

センテンスが長い

笑笑

何言ってるか分からない

しあわせ!

しx x x?
(ワードを聞き取れず)

この前もゴルフやってるのなんて聞かれて、
ゴルフはもうやらないから、
やらないって…

それがドリフって聞こえて、
ババンババンバンバンって

笑笑

(短いメッセージが飛ぶ)

いいね、もっと言って
MC2. 玉置さんの生活スタイル
ここで玉置さんが、本編で使用した青のBUSCARINOを持って前へと移動します。整列の際にスタッフが持ってきたF.C.G.Rのシロではありませんでした。弦を鳴らし、曲が始まろうとしたようにも見えましたが、歓声が止まらなかったためか、玉置さんは引き続き話を続けます。

最近は…
(指折りしながら)
家事・洗濯・米研ぎ
淡々とやってます
奥さんとは時間が全然違う
早起きなので、
5時半とか早いときは4時に起きる
9時くらいまでは起きてるようにしてる
それでコンサートに合わせる

朝起きるとまず4Kをつけて、
ヨーロッパの街とか、海の中を見る

(🎻のような音)
タ〜ラリラ〜
ってかかってるの

あと、絶景マーケットって知ってる?

???

テレ東の、
あれ、4K見れない?
あ、テレ東見れないか?
金沢…

株のことがずっと下に流れてて、
これも、
タ〜ラリラ〜
って音がずっと流れてる

朝からあんまり人の声は聞きたくなくて、
喋られると聞かなきゃと思っちゃうので…

それが5時間くらいやってるの
9時くらいまでやってる

それでコンサートに向かう

もう毎年ずっとコンサートだけやってるね

👏👏👏

最近は大谷くんが心配
10月に戻してくるんだろうけど…
知らないか笑笑

自分はコンピュータは分からないので、
テレビだけです
みなさんが持ってるような情報は全然知らない
でも、情報に惑わされないようにね

こんな感じで良いんでしょうか笑笑

笑笑
MC3. 玉置さんの誕生日

分かってると思うんだけど…
68になりました

👏👏👏

この前60になったばかりなんだけど、
60に母親が死んで…
それも母の日に、
それで結構来ちゃって…
でももう68になりました

これが78ならね
もっと、
👏👏👏
ご苦労様って感じなんだろうけど
68です

まだ若いです
みなさんとあまり変わらない
朝起きると身体中痛いし、
ボーッとしてる

みなさんは僕のこと知ってるでしょうけど、
僕はみなさんのこと知らないので…
知ってたらおかしいね笑笑
MC4. 安全地帯について
ここで、話題はいきなり安全地帯へと移ります。

安全地帯…仲悪いです

笑笑

あんまり仲良いっていうのも変だけどね
お互いどこかで繋がってるので
いつも一緒にいないので

来年は安全地帯です
45周年なので…

👏👏👏

武沢とは仲良いです
この歳になって笑笑
武沢と安全地帯作って、
また安全地帯やりたいって

六ちゃんもやりたいって

矢萩はあれはもうダメだ
もう疲れちゃったって…

ドラムの田中が死んで、
俺の中では安全地帯はもうやらない
その後も玉置さんによるトークが展開されましたが、ここに記載できる内容ではないため割愛します。
すると、玉置さんがもう一曲やろうと呼びかけます。

みんなでやろうか

(下手の袖に手を上げる)
ここで、サポートメンバーがステージに再登場しました。スタッフが玉置さんに近づいて耳打ちをしますが、玉置さんはそれを拒んだように見えました。イヤモニを付け直すかどうかの話だったのでしょうか。
19. じれったい
曲前、マイクチェックをする玉置さん。遊び心のあるフェイクをマイクに歌いかけました。
そして、打楽器のリズムで曲が始まります。ここで玉置さんが肩からかけたのは、F.C.G.Rのシロでした。サポートメンバーの整列時点でスタッフがこのギターを準備していたにもかかわらず、玉置さんは青のBUSCARINOを手にトークを始めていました。ここまで長く続いたトークは、玉置さんの即興だったのでしょう。

曲が始まると、さっそくハプニングが起こります。玉置さんがスタンドからマイクを外して歌おうとしたそのとき、ハウリングを起こして、
キーーーン
という発振音が鳴ったのです。
死にたいほど胸に火をつけて
のタイミングでした。MCをした際に、マイクのボリュームを上げていたためでしょう。玉置さんは、すかさず大きなジェスチャーで、音量を下げるよう上手端のPAに指示を出しました。
その後は、玉置さんがステージを左右に移動しながら歌います。サビでは、
じれったい
のフレーズを、ところどころ観客に歌わせていました。1番のラストは、
じれったい 心を溶かして じれったい 体も溶かして もっと もっと金沢を知りたい
とアレンジをして、客席を沸かせます。2番でもアレンジが見られ、
もっと もっと金沢を知りたい
と、同じように歌ってみせました。
その後の間奏は、サポートメンバーのソロ演奏です。まずは門田さんがステージ前方まで進み出て、テナーサックスを奏でます。玉置さんが門田さんの肩を抱き寄せ、2人が密着する場面もありました。
続けて、打楽器隊のパフォーマンスへ。松原さんと中北さんがテンポの良いリズムを刻み、演奏を盛り立てました。
ラストサビは、
もっと・もっと・もっと・もっと
と、これでもかというほど連呼し、過激な姿を見せます。最後まで大盛況のうちに曲を終えました。
曲後は玉置さんをはじめ、バンドメンバーが退場します。やがて終演のアナウンスが流れ、玉置さんの68歳の誕生日を飾る特別な1日が幕を閉じました。
以下、本公演のセットリストです。
6. セットリスト
玉置浩二 with 故郷楽団
Concert Tour 2026
ファンファーレ!!
9月13日
金沢歌劇座
セットリスト
【一部】
1. ファンファーレ(Instrumental)
2. あこがれ
3. 希望の光
4. 海路
5. ムダな汗(Instrumental)〜R-『★』指定
6. 愛してんじゃない
7. ショコラ
8. MR.LONELY
9. やせっぽちの星
【二部】
10. 希望の光(Instrumental)
11. 花束じゃなくキミといたい
12. 命の宿り
13. サーチライト
14. 熱視線
〜メンバー紹介〜
15. JUNK LAND
16. 田園
17. ファンファーレ
18. メロディー
【アンコール】
19. じれったい
7. 公演後の様子
公演後の会場の様子です。

9月3日に行われた玉置さんの故郷・旭川公演で、玉置さんが数々のトークを披露してから10日が経って迎えたこの日。その間には、アンコールの曲目が飛躍的に増えた札幌公演、「じれったい」を故郷楽団メンバーも入れたフルバージョンで披露した浜松・愛知公演と、終盤の演出が目まぐるしく変わっていきました。それらの公演と比較しても、この日は玉置さんの68歳の誕生日当日ということもあり、特別感にあふれる1日となりました。
これまでと異なるのは、曲中や曲間にさまざまな仕掛けが施されていたことです。「JUNK LAND」では、観客とのコール&レスポンスの最中に、突如として玉置さんが「ハッピーバースデー」とコール。「ファンファーレ」の演奏が終わり、サポートメンバーが立ち上がり、客席から拍手喝采が続いていた際には、玉置さんがマエストロとなって観客の合唱を誘いました。さらにその直後には、ステージのバックスクリーンで「HAPPY Birthday」の文字が煌びやかに踊りました。
本来、誕生日などのお祝い事は、祝う側が働きかけ、それが周囲に伝染していくというのが一般的だと思います。しかしこの日は、祝われる側である玉置さん自身が、率先して祝福の空気を生み出していた点にユニークさを感じました。観客の1人ひとりが特別な演出を心待ちにしていたこの日、何よりも人一倍楽しみ、浮き立っていたのは、玉置さんの方だったのでしょう。
祝う側と祝われる側が逆転したような1日。それでも、玉置さんが誰よりも楽しそうであったなら、それでいいのだと思いました。そんな終演後の感想でした。
こばかず


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