【ファイナル】玉置浩二 with 故郷楽団 10周年 ~blue eggplant field(11/11・12)@東京ガーデンシアターの感想とセットリスト

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先日の11月11・12日、玉置浩二 with 故郷楽団 10周年 Concert Tour 2025 ~blue eggplant field@東京ガーデンシアター公演に参加しました。

※本投稿では、公演のセットリストや演出を記載します。年明けにはキャンセルとなった4公演の振替公演が予定されています。初日を迎えていない方や、ネタバレに抵抗のある方はご注意ください。

今回は2公演分をまとめて記載します。

1. 公演前の様子

公演前の会場の様子です。

会場外

会場内

さすがは大規模なファイナル2日間。公演を彩る数々の仕掛けは充実度が違います。会場前の巨大スクリーン、会場内外に設置されたデジタルサイネージ、そして数多の関係各所から寄贈されたフラワースタンド。圧巻の演出は、公演前から気持ちを昂らせるものになりました。

2. サポートメンバー

本公演に参加するサポートメンバーは以下の通りです。こちらもファイナルにふさわしい、豪華な布陣が敷かれました。

(敬称略)
キーボード:トオミヨウ
ギター:秋山浩徳
パーカッション:中北裕子
ベース:千ヶ崎学
ドラム:松原"マツキチ"寛
サックス/フルート:門田"JAW"晃介
サックス/フルート:武嶋聡
バイオリン:吉田宇宙
バイオリン:名倉主
バイオリン:奥田瑛生
バイオリン:大槻桃斗
ヴィオラ:舘泉礼一
ヴィオラ:大辻ひろの
チェロ:村中俊之
チェロ:飯島奏人

ホーンはツイン体制、ストリングス隊に至っては普段のカルテットから倍の八重奏で構成されました。その中でも、バイオリンの大槻さんはツアー全体を通してこの2日間のみの参加。強力なメンバーたちが両日のバックを支えました。

3. 第一部の様子・各曲の感想

1日目はアリーナ席の後方下手寄り、2日目はバルコニー席の前方やや上手寄りでした。2日間ともに、普段よりも少し早く定刻の約2分前に楽器スタッフが上手の袖からステージに現れ、青のバスカリーノを中央のスタンドに置きました。この姿が捌けると場内が暗転。バスカリーノがスポットされた演出が始まり、ドラムの松原さんを先頭にサポートメンバーが下手から入場してきます。

全員がそれぞれのポジションにつくと、まずメンバーの配置を確認しました。門田さんは普段通り弦楽器の横に座り、武嶋さんはステージの中央を挟んで千ヶ崎さんの隣に位置しました。大所帯のストリングス隊は2列で構成。カルテットが横並びで前後列に連なりました。

(下手から)
後列:飯島さん・大辻さん・奥田さん・大槻さん
前列:村中さん・舘泉さん・名倉さん・吉田さん

昨年のソロツアーファイナルでも弦楽器はダブルカルテットが採用されましたが、このときは高弦のバイオリンが前列、低弦のヴィオラとチェロが後列に割り振られました。今年はカルテットが綺麗に2列で並び、統一感を感じさせるものになりました。

1. あこがれ

門田さんのソプラノサックスがソロで連続音を演奏して曲がスタート。この瞬間、さらにホールが暗転して、ステージの左右に設置されたモニターに映る「Kt」のロゴが消えていきました。

持続音が継続する最中、トオミさんが4拍子の指揮をゆっくりと丁寧に振って主題が始まります。序盤はピアノとストリングスが織りなす本曲の王道的な合奏で開始。カルテットが倍になったこともあり、弦の響きがよく迫ってきました。

曲の中盤からは、秋山さんのスチールギターと門田さんのソプラノサックスがよく目立つアレンジに曲調が変化していきます。スチールギターの放つ独特な波長が空間にうねりを作り、ソプラノサックスがパワフルに主旋律を演奏して、エッジの効いたサウンドを確立しました。

最後は再び、トオミさんの指揮から豪華なアンサンブルで曲が終了します。序曲としては定番になりながらも、サウンドアレンジは新鮮さを存分に感じる今年のインスト曲が幕を閉じました。

2. 青い“なす”畑

ストリングスの前演奏で曲が始まります。この瞬間、モニターが作動してステージの様子を投影。やはりそのファーストビューは、バスカリーノをアップで捉えた映像でした。

ここで玉置さんが上手から登場してきます。その姿が見えたところで中北さんが粋なツリーチャイム音を鳴らすと、この音に溶け込むように客席から大きな拍手が発生。主役の登場を最大限に歓迎しました。玉置さんがステージの中央まで歩を進めたところで、カメラの画角が変化。堂々とした歩き姿を下から当てがうアングルで、その存在感を強調しました。

その後は玉置さんがゆっくりとギターを肩からかけて、マイクスタンド前に移動してきます。やがて前演奏が終わり、静けさが漂う場内。観客が固唾を飲んでステージを見守る中、玉置さんの弾き語りで曲が始まります。

とまと畑がある 家の庭の限られた

とてもスローな入りで、丹念な歌い方が際立ちました。

序盤、玉置さんが弾くバスカリーノの音色にも魅了されました。

そこで真っ赤に色づくと
「思われ」「慕われ」「覚悟した」

の直後にソロフレーズが入り、贅沢なギター音のみが響く空間。重厚さと柔軟さを兼ね備えた、しなやかな音が惹きつけられる演奏でした。

その後は中北さんのパーカッションを皮切りに、秋山さんのスチールギターも演奏に加わって、わずかな盛り上がりが生まれていきます。前曲でも特徴的な音色を奏でた秋山さんのスチールギター演奏は、ここでも曲の流れを変えるアクセントになっていました。また、スチール弦を指で弾く様子が、しきりにモニターで映し出されました。

曲のクライマックス、

広がるそのまんまでいい
ちっちゃなこのまんまもいい

以降は、ストリングスの演奏やサックスの助奏も入ってアンサンブルが完成。ステージ全体がパッと水色に明るくなり、燦然と輝く光景が広がりました。

曲の終盤、

大切な家がある とまと畑のそば

からは、トオミさんのピアノに合わせて、再び静かな曲調に戻ります。ここでは、中北さんが発する笛の音や、水が垂れる音が随所に表れて、大自然を想起させました。

曲のラストは玉置さんの弾き語りで終了。

とまと畑の“青い”なす

最後も非常にゆったりした語り口になりました。とても繊細で儚さを感じるこの歌声は、ツアーを名残惜しむような玉置さんの心の内を見た気がします。

こうしたセンチメンタルな余韻が漂う中、松原さんのドラムが一発されて後奏がスタート。ストリングス主体の華やかな音色が曲のフィナーレを飾り、最後はトオミさんが右手を握る指揮でツアータイトル曲が締めくくられました。

3. からっぽの心で

玉置さんがギターをGIBSONにチェンジ。弦カルテットとテナーサックスのアンサンブルで前奏が始まります。ホーンは門田さんと武嶋さんのツイン体制で、深みのあるサウンドに磨きがかかっていました。スクリーンでは奏者にフォーカスした映像が投影され、ストリングス隊とホーンセクションの演奏シーンを交互に何度も往復しました。

前奏の持続音が長く続いたのち、歌唱パートが始まると、ステージが紫に明るく彩られます。ここからは中北さんが手拍子でリズムを取る動作に合わせて、客席からも手拍子が起こりました。1番は秋山さんのエレキギター演奏がよく目立ち、リズミカルなテンポを推進。スクリーンでもその演奏シーンをよく映し出しました。

玉置さんの歌い方は、両日ともにあまりタメを作らないオーソドックスな印象を持ちました。ツアー序盤によく見た、

まだこれから続く・・・道な〜のに

いつの間にか巡る・・・日々のどこかで

といったメリハリある歌い方は2日間ともになく、原曲に近いメロディーで歌い上げました。

サビからはサポートメンバーのコーラスも後押しします。玉置さんの歌声に合いの手を入れて、曲を盛り上げていきました。サビラストの、

そこがどんなところか

では、両日ともに手を前に出すジェスチャーを見せた玉置さん。特に1日目は、大きく伸ばした手を横にスライドさせる動きがありました。

2番に入ると、武嶋さんのサックス演奏がところどころで顔を出すようになります。的確にリズムを当てて、玉置さんの歌声を引き立てる演奏が見事でした。そのまま2番終了後の間奏もソロで担当。その姿がライトで白く照らされる中、素晴らしい演奏が広がり、ラストサビに繋げていきました。

後奏が始まると、演奏者ではなく、その音に聴き浸る玉置さんの姿を一点集中でモニターがウォッチング。ギターのボディーに手をかけて、じっくりと音楽の世界に入り込む様子が映し出されました。特にファイナルの2日目はその表情が印象的で、演奏を聴きながら感傷的な面持ちを浮かべていました。最終盤には玉置さんがギターをワンストロークして曲が終了。その後、メンバーに向けて一周手を回す姿も見せました。

4. それ以外に何がある

マイクスタンドからマイクを外す玉置さん。バイオリンが華やかな演奏で曲が始まります。その合間を縫うように、さっそく玉置さんの

NaNaNaNa〜

といった歌声が入ると、2日間ともに歌いながら下手サイドに移動していきました。歌唱パートが始まってからは、とても丁寧な姿で歌い進める玉置さんの姿がありました。1番のラスト、

それでも何かになって ①想い合って
②僕らはつながっていたんだろう

では、①で右手を胸に当てて、②でその手を前に出し、大きく横に差し伸べるジェスチャーも見せました。

2番は上手にも移動して曲が進行。1日目は、

この世界はもう君と僕のものだよ

で端まで歩き、ここでも大きく手を前に伸ばす動作を客席に向けました。

2日目は、後奏で大きな見どころがありました。

みんなが仲良く暮らせる 世界があるはず
二人でいれば

の直後に始まる玉置さんの発声パートで、

Yeah〜!Oh〜!

とシャウトバージョンのアレンジ。胸中に込み上げた感情を爆発させました。その後は一転して、言葉を詰まらせるような

NaNaNaNa〜

の歌声。極めて繊細なボーカルが感動的な空間を作り出しました。最後は裏声も響かせて曲が終了。同時にマイクをトオミさんの方向に伸ばしてフィナーレを迎えました。

5. 太陽さん

中北さんのソロパフォーマンスがスタート。2日間とも水を使ったユニークな演出で始まります。まず大型の桶に入った水を小型の桶で掬い上げて、水が滴る音を生成。手のひらでも水に触れて、パチャパチャとした音を作り出しました。さらに、水面に顔を近づけながらホイッスルを吹いて風の音も創出。水の音と風の音が融合する、大自然を感じるパフォーマンスでした。その後は、小型桶の裏面や大型桶の縁をマレットで叩き、打楽のリズムを作り出す展開に変化。前者のポンポンとした軽い音と、後者の硬さを感じる重い音が共存しました。

やがて通常のパーカッション演奏に移行します。まずゆっくり目のテンポでコンガを叩き始める入りから、徐々にスピード感が生まれる素早い手捌きの演奏が展開。この頃には中北さんの姿が赤く照らされて、ステージの熱気が高まっていきました。続けて松原さんのドラムも演奏に加わり、2人の演奏で本曲のリズムがスタート。ここで早くも客席から拍手が起こり、中北さんの素晴らしいソロ演出に向けて賞賛が送られました。

その後はシンセサイザーの音が強く鳴る演出が開始。キンキンとした大きな機械音が緊迫感を作り出しました。やがて、

太陽さん おはよう

のボーカルパートになると、玉置さんが右の手のひらを大きく開いて、目の前に突き出す決めポーズを披露。同時に白い光がまばゆく当たり、神々しい姿をスクリーンでもクローズアップしました。ここまでは打楽器隊による充実した曲前演出が見せ場を作りましたが、この瞬間、玉置さんが一気に主役へ躍り出ました。

歌唱パートが始まると、非常に魂のこもった感情豊かなパフォーマンスが展開されていきます。玉置さんの歌声が作り出すファンクなグルーヴが渦巻き、曲をどんどん前に推進させました。1番で特に印象に残ったポイントは次の3点です。

①影になっても毎日 決して絶えないで

で、大きくのけ反って歌う玉置さんの姿。

②いつもいつの日にも 二人でいれるように

の後に奏でられた短編の間奏中に入る、

トゥルル

といったラフなフェイク。いずれも独特な世界観を作り出しました。極め付けは1番のラスト、

あの娘に伝えて
③太陽さ〜〜〜ん

の大きなロングトーン。両日ともにマイクから離れながら歌い、中でも2日目はトーン中にギアをもう一段階上げるように叫び直す姿も見せました。

2番からはステージがさらに激しさを増していきます。
吉田さんと名倉さんのバイオリンコンビが頭を振りながら魅せる演奏を披露して、武嶋さんのサックスがリズム良いオブリガートで絡むアレンジ。モニターにも玉置さんのバックにこれらの演奏シーンが映し出されて、過激な様子が伝わってきました。

2日目は、玉置さんの気持ちが入ったジェスチャーもよく見えました。

心は曲がることなく 迷わずにいて

では、右の拳でガッツポーズを決め、

誇りになれるような 正直者になり

では、手で胸を叩いてから、両手で輪を作るようなポーズを見せました。

2番のラストも、

あの娘にキスして
太陽さ〜〜〜ん

と強烈な歌声を決めると、後奏に入るポイントで玉置さんがトオミさんを指差して演奏を任命。美しくはじけたピアノの音が広がっていきました。ここで玉置さんは曲前に置かれたFENDERの黒いギターを肩にかけて、次なる演出に備えました。

やがて主旋律がピアノからバイオリンに引き継がれると、とても流暢で華美な演奏が響き渡ります。ここからは玉置さんがエレキギターで応酬して、渋いアクセントを加えました。クラシカルな弦楽演奏とロックなギター演奏が溶け合う、見事なパフォーマンスが曲のラストを飾りました。

6. 古今東西

水色のライトが直下するステージ。バンドメンバーの演奏音が過激にひしめき合い、乱立の様相を呈していきます。その中でも特に、ソプラノサックスの演奏音が際立った印象を受けました。ここで早くもフェイクをふんだんに入れる玉置さん。曲前の演出から見せ場を作りました。

やがてリズム感の良い前奏がスタート。この瞬間、ステージで手拍子を煽るサポートメンバーに、その場を立ち上がる観客。盛り上がりが高まった様子で本編が始まりました。

歌唱パートが始まってからもリズム隊が躍動。素早くキレの良いビートをハッキリと刻んで曲が進んでいきました。サビの

ガンバレ ガンバレ

では、ステージをバックから撮影した映像がスクリーンに投影。奏者の背中が手前に映り、その奥にそびえ立つような観客席の様子が飛び込んでくる映像は、大きなアリーナで行われたファイナルならではの臨場感あふれるものでした。このパートでは、休符時に玉置さんが取るポーズも印象的でした。

ガンバレ ガンバレ

と2回連呼した後に、右手を大きく振りかぶるダイナミックな動作。最終日は、1番はこのポイントで歌声を入れずに寸止め、2番と3番は余白にフェイクを入れました。

1番終了後の間奏を秋山さんのエレキギターが担当。紫と白のライトが交互に点滅する中、玉置さんが秋山さんの元まで足早に歩み寄り、Martinのギターで掛け合いを行いました。

2番、

何すんだ死ぬもんか 良いも悪いも無くすんだ

からは、水色と紫が鮮やかな照明がステージに投下。ロックナンバーでよく見る、綺麗なライティングが光りました。曲が転調する、

腹立たしい 疑わしい 煩わしい 今も昔も
息苦しい 如何わしい そんなもんだ

のパートでは、濃紺と深紅のコントラストが強く表れたカラーバリエーション。曲調がやや落ち着いたムードが広がる中、わずかに哀愁感漂う世界を作りました。

その後の間奏も故郷楽団によるソロパートの連発。トップバッターは吉田さんのバイオリン演奏です。演奏に入るポイントで玉置さんが吉田さんを指差すと、吉田さんがその場にスタンディング。ここでは緑と白のライトが急激に明滅を繰り返す中、強烈な高弦の演奏が行われました。続けて武嶋さんのサックスソロ。今度はオレンジと白のライトが演出を彩り、ソプラノサックスの高い音色が響きました。

充実した間奏を終えると、今度は再びリズム隊が曲の大部分を支配する歌唱パートが再開します。

野を越えて山越えて 真面目も不真面目も飛び越えて

ここでもストリングス隊が手拍子を送り、リズムを取る場面がありました。その中でも特に、ヴィオラの大辻さんが後列から大きな動作を見せました。このパート、ツアー序盤から大辻さんの積極的な関与が目立った印象があります。本パートのラスト、

海を行く 空を行く
ところ構わず愛が行く

では、胸を叩いてから手を前に出すポーズを決める玉置さん。ツアーを通して印象的だったジェスチャーは、この2日間も健在でした。

最後は再びサックスの演奏にフォーカスが当たります。まず先発してステージ前に出てくる武嶋さん。後を追うように門田さん。玉置さんが2人を迎え打ち、迫力ある演奏が繰り広げられました。普段はその後の、

ガンバレ ガンバレ

でプレイヤーが自席に引き返していきましたが、この2日間はステージ前に留まり続けて演奏を続ける、ファイナル限定のスペシャルバージョンでした。玉置さんの応援歌に重なるように、自由な演奏が乱れるパフォーマンス。ここでは、門田さんのサックスプレイが見せ場を作りました。

曲のフィナーレは、玉置さんが真後ろを向き、マエストロのような指揮を両手でバックバンドに見せて大胆に終了。ステージと観客席が一体になって作り上げる、大盛況の一曲が幕を閉じました。曲後には、大いに見どころを演出したサックスの2人に向けて、手を伸ばす玉置さんの姿もありました。

7. 最高でしょ?

ここでも曲前に裏声を連発する玉置さん。前曲までの興奮そのままに、ファンキーなフェイクを何度も織り交ぜました。やがて、

最高でしょ?

の歌声で本編がスタート。この瞬間、ステージ後方と前方両端に設置されたミラーボールが始動して、粒子が細やかなたくさんの光を放出しました。この煌びやかな光は客席に伸びてグルグルと周り、ムーディーな世界観を作り出しました。演奏面では、エレキギターやベース、サックスの音がガンガン響き、まとわりつくような絡みを見せるサウンドアレンジが特徴的でした。玉置さんもこうしたムード漂う演奏に合わせて、まったりとした甘い歌声を披露。独特なグルーヴがメロウに蔓延していきました。

こうしたスローテンポな曲調も、中盤に転換期が訪れます。玉置さんのシャウト、

愛して〜!

が号砲となり、松原さんのドラムパートがソロでイン。白いライトが松原さんを照らす中、ただちに曲のスピード感が変調され、リズミカルな演奏が支配するようになります。この松原さんのソロパートは、1人のタレントで一気に局面を打開するゲームチェンジャーとしての役割を果たしました。これまでの重く気だるいムードを一掃し、全てを別世界に持っていくドラミングは、今年のソロツアーにおける特筆すべき見どころのひとつであったと思います。この瞬間、もう1人の打楽器奏者である、隣の中北さんが客席に向けて大きな手拍子。観客もそれに応えて、一瞬にして大盛況が会場を渦巻いていきました。

ここからは玉置さんのパフォーマンスもどんどん過激になっていきます。その発端は、

最高でしょ?最高でしょ?

を連発するパート。2日目はギターのボディーを叩きながら歌い、猛烈な様子が伝わりました。歌詞に合わせたジェスチャーも顔を出していきます。

その目 その手 その顔 全て輝いて

のところ。

その目🫵
その手🖐️
その顔👐
全て輝いて

と、客席に向けて手を伸ばしました。

次のパート、

唇這わせて亜熱帯
どこまでいっても止まんない

からは、これまでの「ダイヤモンド」を模したような水色のライティングから、「唇」をモチーフにしたようなピンク色に様変わり。ステージが一気に紅潮していきました。

その後もアップテンポな曲調をものともせず、次から次へと現れる歌詞をどんどん捌いていく玉置さん。ハイレベルな声質の切り替えも瞬時に行われました。

雨でも風でも濡れてていいんだ
ふたりのパラダイス

のシャウトから、

吐息がまじって終わんない

のウィスパーボイスへの見事な遷移。その歌声で歌詞の世界を表現する、素晴らしいパフォーマンスでした。この直後の短い休符時に、

Foo〜

と高い裏声を入れてから、

激しく揺らして終わんない

と歌う様子は、難所を突破した安堵感にも、自らの高い歌唱力を讃える姿にも見えました。

続く短編の間奏では、本曲の特徴的な伴奏を支えたバンドメンバーによるソロパフォーマンスが始まります。まず先陣を切ったのが千ヶ崎さんのベースソロ。鋭い音がガンガン響く演奏が見せ場を作りました。続いて門田さんのサックスプレイに移行。玉置さんの

最高でしょ?最高でしょ?

の歌声が再開するポイントで激しい演奏が入りました。その直後も続け様に、

マリオネットを操る君の指先で(指先で)

といった合いの手を楽器演奏で表現。間奏から一気通貫して目立ったパフォーマンスが見事でした。

こうしたスピード感あふれるスリリングな展開も終わりを遂げ、最後は冒頭と同じく弛緩したムードに帰着。曲のラスト、

MONDAY ひとりで遊ばないで

を玉置さんが語り口調でささやき、曲が終了しました。

その直後、玉置さんの歌声から続くように松原さんのドラムソロがスタート。2日目は一風変わったパフォーマンスでした。まずスネアドラムの軽快な音を出したと思いきや、続けてバスドラムを単独で連打。この軽い音と重い音の往復は何度か続き、変幻自在のリズムとサウンドが生まれました。最後は素早い手捌きのドラム演奏を披露して盛り上がって終了。ラストには、松原さんが1度演奏音を止めて、玉置さんに手を伸ばすジェスチャーも見せました。それに堂々と応える玉置さん。粋な演出に、このタイミングで早くも客席が湧き、大盛況でフィナーレを迎えました。

8. コール

曲前に大きな間が空いたステージ。両日ともに客席から多くの歓声が飛びました。玉置さんもこうした声にジェスチャーで応えていきます。特に2日目はボディーランゲージが豊富で、

玉置さん
玉置さん

(エアハグ)

玉置さん
玉置さん

(両手をクネクネ)

玉置さん
玉置さん

(客席に手を伸ばす)

といった動作で応対しました。ここで両端のスクリーンに注目すると、暗いステージを白い無数の光が静かに照らし続ける様子が引きで投影。こうした神聖な趣が漂う画は、ひとつの芸術作品のようでした。

やがて、トオミさんの指揮で弦カルテットによるクラシックな前奏がスタート。これ以降は声援が発生することを抑制するためか、トオミさんが気持ちトーンを上げた

1・2・3・4

のカウントで4拍子の指揮を丁寧に振る始まりになりました。

Aメロが始まると、ステージ前方の役者にフォーカスが当たって曲が進んでいきます。トオミさんのピアノと秋山さんのギターが静かな伴奏下で玉置さんが歌う、バラード曲の定番スタイル。これまで大盛況を作り出した3曲からはまるっきり雰囲気が変わり、落ち着いた空気が生まれました。

サビでは、松原さんのドラムが玉置さんの語気に被せるように単打を加えるサウンドアレンジ。曲に厚みをもたらし、迫力のある打撃がアクセントになる演奏がここでも光りました。

2日目、2番で玉置さんの印象的なジェスチャーを見ました。

微笑みならきっと 返せるはずだから
贈るものは何にも 持たないけれど

のところで、左手を前に出して手のひらを上に向けるポーズ。これは、この2日間の中でもよく目立った玉置さんの姿でした。

2番のサビから徐々に盛り上がっていき、ラストサビでピークに到達。バック演奏が大きくなり、ステージのライトも明るくなり、そして玉置さんの歌声も声量が豊富に増していく、怒涛のラッシュが繰り広げられました。2日目は最後の、

いま〜〜〜〜〜

が凄まじく長いトーンで歌い終わり。後奏に差し掛かってからも玉置さんの歌声が続きました。

ここで玉置さんが退場。マイクを持ったまま上手に向けて堂々と歩みを進めていきました。客席から大きな拍手が送られる中、その後も壮大なバック演奏が続いていきます。ストリングスメインの華やかな演奏から、ピアノとギターが主体の静かな演奏に移り変わり、最後はトオミさんがしっかりと右手を握る指揮で曲が終了。動的なパフォーマンスと静的な演出が目まぐるしく展開される、激動の第一部が幕を閉じました。

4. 第二部の様子・各曲の感想

約20分のインターバル後、第二部が始まります。暗転した場内、下手からサポートメンバーが再入場してきました。

9. 青い“なす”畑(Instrumental)

トオミさんのピアノと吉田さんのバイオリンがピッタリ合った呼吸で合奏がスタート。特に吉田さんのバイオリン演奏が鮮烈な印象を残す始まりになりました。この瞬間、ステージのライトがパッと点灯。第一部の本編と同様、綺麗な水色が浮かび上がる演出でした。

その後は他楽器演奏も加わったアンサンブルと、秋山さんのギターパートが軽快な展開でインスト曲が進んでいきます。曲の中盤からは、同曲の歌詞パートが主旋律で演奏されるアレンジに。

とまと畑がある 家の庭の限られた
そこで真っ赤に色づくと
「思われ」「慕われ」「覚悟した」

ここは2日間とも武嶋さんのフルートがソロで演奏を担当して、澄んだ音色が広がりました。また、その裏ではチェロが二重奏を担い、重厚な対旋律を奏でました。

ここで1度演奏が止まり、静寂がアリーナを包みます。この沈黙を松原さんのドラム連打が打ち破り、再びアンサンブルが始動。以降はストリングスが主体となって美しい音色が響き渡りました。最後も歌詞パートが鮮明に演奏されて曲が終了します。

とまと畑の“青い”なす

トオミさんのピアノが静かな弾奏で、ツアータイトル曲の第二弾が締めくくられました。

10. 嘲笑

前曲の流れそのままに、トオミさんのピアノが本曲の前奏をスタート。ここで玉置さんが上手から再びステージに姿を現します。この瞬間、中北さんのツリーチャイムが軽く鳴り、観客の拍手とともに主役の登場を彩りました。また、ここからはモニターが作動して玉置さんの様子を投影。はじめは歩き姿を正面から映し出し、舞台の角を曲がってまっすぐ歩き始めたところでその足取りを追う映像に変わりました。

やがて前奏が終わるステージ。物静かな空間に、

ヘイ〜

といった玉置さんの歌声と、ストリングス×ツインフルートの演奏がシンクロして、本編の前奏が始まりました。ここで玉置さんは、マイクスタンドに設置されたマイクを外して、スタンドを後ろに移動。マイク一本のパフォーマンスで第二部が始まりました。

歌い始め、玉置さんの背中を映す独特なカメラワークが光りました。黒のアウターにグレーでインレイされた本ツアーのギターロゴが目立つ演出。冒頭から工夫が凝らされたモニター映像でした。

本曲でも、序盤はピアノとギターの伴奏に合わせて玉置さんが歌うサウンドアレンジが採用。軽やかなバック演奏と、玉置さんの抑えた歌声がよくマッチするハーモニーでした。途中からはストリングスの演奏も加わり、クラシカルな雰囲気も覗く展開になりました。そのまま1番終了後の間奏もバイオリンが担当。流れるようなメロディーの入りで主旋律を演奏しました。

2番に移ると、これまでも再三に渡って言及した、今年のキーマンである松原さんのドラムが演奏に加入。ここでも曲の流れを変える役割を果たして、見事にサウンドに厚みをもたらしました。また、弦カルテットも指弾きで軽やかな音を生成。リズム良い音が生まれました。

玉置さんの歌声は、サビで強弱をつけた歌い方が見事でした。

ほとんど/なんにも変わりがない

の強いロングトーンを一瞬止めて、締めくくりに

いぃ〜

と微弱な歌声を入れるテクニック。歌声が1度止まっているにも関わらず、一連の流れで続いているように錯覚するこの歌い方は、素晴らしいものがありました。

2番終了後の間奏はチェロの村中さんがソロで演奏。チェリストが2名参加になったことで二重奏の形が取られると思いましたが、このパートは単独で演奏を担いました。1日目はここで、口笛を吹く素振りを見せる玉置さん。音は出ていなくとも、その表情がアップで映し出されました。

ラストサビは、ここまでのサウンドアレンジをギュッとひとつに凝縮したような展開になりました。ピアノ伴奏の落ち着いた

色んな人が見た星と 僕らが今見る星と

の入りから、

僕らが昔見た星と 僕らが今見る星と

の直前で松原さんのドラムが加わって転調。後者の演奏シーンをモニターで正面から投影して、わずかに盛り上がる様子を伝えました。最後は、

それが嬉しい

を玉置さんが2回歌唱。また一転して、静かに曲が終了しました。

11. しあわせのランプ

曲前に3度鳴る鐘の音。中北さんが楽器を手に持ち、ゆったりした間隔で音を鳴らしました。ステージ前方でじっくりとその音を聴く玉置さん。1日目は両手をクロスさせて、2日目は右手に持ったマイクを胸の前で構えてポーズを決めました。

この演出が終わると、ストリングスの前演奏が始まります。ステージの下手側がオレンジに熱くなり演奏が進む中、玉置さんはスタッフから青のバスカリーノを渡されて曲の始まりに備えました。

前演奏が終わると、玉置さんの弾き語りで曲がスタート。2日目はいきなり、スクリーンで玉置さんとランプの共演がありました。玉置さんの下手側前方に設置された灯りを画面左下に大きく映して、玉置さんの姿を正面に投影。曲名にも歌詞にも表れる「ランプ」を強調した、特徴的な画角でした。

序盤はステージの真上から一本、オレンジ色の照明が玉置さんを太く照らし、また舞台の上方に向けて客席の上から青い光が伸びて曲が進んでいきます。玉置さんの語りかける歌声、しなやかに響くギター音を引き立てるような照明演出でした。途中からは他楽器の演奏が加わりボリュームが増していくのにしたがって、こうしたライティングにも変化が表れます。青いライトが複数に増えて四方八方に向けて広がり、ステージを明るく照らしました。

1番終了後の間奏を秋山さんのエレキギターが担当。このメロディーラインがとても綺麗で見惚れました。モニターでもこの演奏シーンを映し出して、奏者をクローズアップ。個のタレントが見事に光る一場面でした。

その後のクライマックスでは、ステージがひとつにまとまる光景を目にしました。

家族や仲間がいるように
僕には君がいなけりゃダメさ

の後に大きな間が空いて、

この星を見つめて
めぐりあった頃のことを思って

に入るところ。曲に大きな余白が生まれたところで、バックバンドが玉置さんの背中に注目して始まります。玉置さんの歌声が再開したポイントで、演奏もタイミングよくリスタートしました。秋山さんがギターのネックを下げながら演奏し、松原さんがドラムスティックで強く楽器を叩く姿。見事に同期するメンバーの姿がありました。ここでスクリーンの映像を見ると、ステージで繰り広げられた名場面とは少し異なる角度から場内を捉えました。玉置さんの背中を大きく映して、その先に輝くひとつの照明をフレームに入れたカメラアングル。

この星を見つめて

といった歌詞に表現される「星」をモチーフにしたような演出でした。

最後は再び、玉置さんの弾き語り形式で曲が終了します。

幸せになるために生まれてきたんだから
好きな人と一緒にいなさい

冒頭と同じく、玉置さんとランプを同時に映し出すモニター演出が曲のラストを飾りました。

12. サーチライト

中北さんが

1・2・3

とゆっくりカウントをして曲がスタート。それと同時に、ステージのバックに3行で等間隔に設置されたオレンジのライトが放射されて、舞台が眩しく煌めく様子に変わりました。

序盤はステージ上手サイドのメンバーがよくリズムを取って進みます。特に秋山さんの軽やかなギター演奏がよく目立ち、玉置さんの重厚な歌声を引き立てました。1番のサビからはストリングスが一斉に演奏に加わります。やはり八重奏の響きが魅力的で、とても華やかな演奏が広がり、玉置さんの裏声とのハーモニーを織り成しました。2日目は1番の、

サーチライトをずっと
信じてた 信じてた

で早くも客席に向けて手を伸ばす玉置さん。下手から上手に向けて手をスライドする動きがありました。

2番は1番のサウンドアレンジをベースに、チェロの低音が渋く響く構成。ここでは村中さんと飯島さんのコンビによる演奏が光りました。その他の弦演奏も1番と比較するとワンポイント早くサビ前から加わり、ボリューム感ある弾奏が広がっていきました。

ラストサビに向かうクライマックスの

サーチライトはそうなんだ
君なんだ 君なんだ

では、バルコニー席の上方から下方へ、さらにはアリーナ席にも手を差し伸べる玉置さん。ダイナミックな動作で、大ホールのアリーナ会場を周回しました。

2日目はその後の、

必ず君を照らす
サーチライトに僕は
なれるかな なれるかな

が非常に感情のこもった歌声で、感動的なフィナーレを迎えました。最後は後奏に合わせてフェイクを入れて、曲が終了するポイントでトオミさん方向にマイクを突き出すポーズ。最後まで見せ場を作って曲が完結しました。

13. じれったい

ここから雰囲気が変わります。打楽器の骨太なリズムで曲が始まると、すぐさまサポートメンバーが手拍子で反応。客席もそれに応えて多くの観客がその場に立ち上がり、大盛況の始まりになりました。

1日目はここで、ちょっとしたハプニングが生まれます。横にも長いアリーナのステージ。楽器スタッフがF.C.G.Rの白いギターを持って玉置さんの元に歩み寄るも、わずかに届かず、

Ah〜Baby!

の歌声が先行して入りました。このためか、2日目はスタッフが足早に玉置さんの近くまで駆け寄り、スムーズにギターの受け渡しが行われました。

歌唱パートに入ってからも、観客席から大きな手拍子が巻き起こって進行。それに応えるようなジェスチャーを玉置さんが見せる場面もありました。

腕の中に閉じ込めたいのに

で両腕を抱きかかえるポーズ。この動作は2日間ともに行われました。

1番のサビでは、一部が観客との合唱形式になりました。

じれったい 心を溶かして
(じれったい) 体も溶かして

のところ。2回目の

じれったい

で、玉置さんがマイクからやや上手方向に離れて、両手を大きく伸ばすジェスチャーで大合唱を引き出しました。最後には歌詞アレンジも取り入れ、

もっと もっとガーデンシアターを知りたい

と歌い上げると、総立ちの観客が大いに湧く展開を作りました。また、ここでは客席の様子もモニターでウォッチ。とても盛り上がった観客の渦が投影されました。

2番も、玉置さんの大きなジェスチャーと歌詞のアドリブがよく目立ちました。

食い違いに刻まれたままで
傷つくほど愛しているのに

では、

愛して🫵
愛して🫵
愛して👐るのに

と、指差しの連打から全体を包み込むポーズ。

止まらない ふたりの続きを
止まらない 夜まで続けて

では、

止まらない ファイナルの夜を

と歌いました。この歌詞変更は、2日目の大千秋楽のみのアレンジでした。

2番終了後の間奏は、門田さんと武嶋さんによるテナーサックスのセッションで始まります。ここでは門田さんが先発してステージ前に移動し、武嶋さんがそれに追随しました。玉置さんが2人を迎え入れる中、交互に激しい演奏を繰り出し、最後は合奏で盛り上げました。

続けて、打楽器隊によるパーカッションのパフォーマンスに移ります。1日目は玉置さんが2人の元に近づき、その姿を強調するような場面がありました。一方で、2日目は観客の視線を確保するように下手端に移動して、目の先にいる観客が湧くシーンも作りました。

ラストサビは秋山さんのエレキギターがロックな伴奏に合わせてスタート。最近よく見せる、

もっと・もっと・もっと・もっと

の連発は両日ともになく、非常に間延びをさせながら

もっと もっと知りたい

と歌いました。その後、1日目は

終わらない ふたりの続きを
終わらない ガーデンシアターの夜を

と、2度に渡って会場名を入れたアレンジで、最後まで大盛況を作って歌唱パートが終了しました。

その後も後奏に合わせて裏声を当てる玉置さんの姿。伴奏のメロディーに沿った見事な歌声が、バック演奏とのハーモニーを作り出しました。曲の終了時には玉置さんが打楽器隊に向けて大きなステップを踏み、ギターのネックを振り回す動作で激しくフィニッシュ。第二部の雰囲気をガラリと変えて、一気に大熱狂へ持っていくロックナンバーが終了しました。

この2日間、曲後にも見どころがありました。マイクから離れて、無伴奏で歌詞を口ずさむ玉置さんの姿。
1日目は、

玉置さん
玉置さん

もっと もっと知りたい

2日目は、

玉置さん
玉置さん

じれったい

と歌っているように見えました。こうした玉置さんの表情はしっかりとスクリーンに映し出されて、観客席から笑いの声がこぼれました。場内に映像装置のあるアリーナ会場ならではの演出がラストを飾りました。

14. 好きさ

前曲の印象的な演出から続き、玉置さんが秋山さんを指差して演奏を任命。エレキギターのソロパフォーマンスが始まります。ゆっくりしたストロークの入りから、どんどん演奏が過激になっていく展開。特に2日目はこの演出が長時間続き、キンキンした音がこれでもかといったほど高鳴るバチバチにロックな演奏が繰り広げられ、完全に見せ場を独占しました。

秋山さんのちょうど後ろに位置する打楽器隊の2人は、こうした奏者の姿を大きくアピール。中北さんはドラムスティックでつつき、松原さんはタオルを上下にバタバタ振ってソロ演奏を煽りました。2日目には、玉置さんが両手を秋山さんに向けて、ミステリアスな手招きのポーズを見せる姿も。会場が一体となって強烈なソロパフォーマンスを見届けました。最後は秋山さんがギターのネックを下げる動作に合わせて、打楽器音が重なって曲前の演出が終了。この演出をまとめて一曲と呼んでも良いくらいの、大規模なギターソロが幕を閉じました。

その後はすぐさま、玉置さんの

好きさ

の歌声で曲がスタート。ここでまた一段階、会場のボルテージが高まりました。本曲では、この2日間で玉置さんの動きに大きな変化が出ました。1日目はスタンドからマイクを外して、まず上手に移動。かなり奥深くまで歩を進めました。続けて2番は下手サイドに向かい、

思いつめれば狂いそう

の大胆なシャウトをやや下手で繰り出しました。

大きくステージを横断した1日目に対して、2日目は玉置さんが中央で堂々とパフォーマンスを進めました。本曲では、ツアー序盤から玉置さんが移動する公演としない公演が日によって分かれていました。この2日間で両方の姿を見れたことに、本ツアーの集大成を感じました。

曲のラストは、ツアー終盤に定番となった二段階方式の形が取られました。サポートメンバーに演奏を預け、玉置さんはそれを静観して1度曲が終了を迎えます。完全に演奏が止まり、観客席から拍手が起こったのち、玉置さんが再始動。打楽器隊に向けてステップを踏みながらギターを振り、もう1回フィニッシュの型が行われました。こうした演出もさらに盛り上がりを加速させる、圧巻の仕上がりでした。

曲後には、ここでも口パクで

玉置さん
玉置さん

好きさ

と歌う玉置さん。前曲と同様、この様子もスクリーンでしっかりと捉えました。

メンバー紹介

ここでメンバー紹介が始まります。玉置さんがギターを肩にかけたまま、総勢15名のサポートメンバーを担当楽器とともに呼び上げました。

ギター・秋山浩徳
パーカッション・中北裕子
ドラムス・松原"マツキチ"寛
ベースギター・千ヶ崎学
サックス&フルート・武嶋聡・門田"JAW"晃介
1stバイオリン・吉田宇宙・大槻桃斗
2ndバイオリン・名倉主・奥田瑛生
ヴィオラ・舘泉礼一・大辻ひろの
チェロ・村中俊之・飯島奏人
サウンドプロデュース&アレンジ、キーボード・トオミヨウ

トオミさんの紹介後には、玉置さんがその元に歩み寄り、お互いにガッチリと握手を交わす両者の姿。全公演帯同でバンドマスターを務めた戦友と健闘を讃え合いました。

15. JUNK LAND

メンバー紹介時に降ろされたステージのバックスクリーンに、「Kt」のロゴと「DEKISOKONAI」のメッセージが投影される演出がスタート。同時にリズム感の良い前奏で曲が始まります。玉置さんの

どっち行く?どっち行こう

からは、ストリングスの流暢に音程が上がっていく弾奏に、サックスがよくアプローチする伴奏が魅力的な移り変わり。楽曲の中で主張する演奏楽器がよく変わる展開でした。

玉置さんの歌唱パートが始まってからは、リズム隊が良いビートを刻んで進行。千ヶ崎さんのベースがよく響き、秋山さんのギターがポップに弾む演奏で曲が進んでいきました。

本曲の見どころのひとつである、

待ってる人のその前で
泣いてる人のその前で

以降は、ガンガン頭を振りながら演奏を推し進める、吉田さんと名倉さんの姿。後列の大槻さんと奥田さんも対抗するように演奏を続けますが、前列2人の激しさ・スピードは一線を画するものになりました。しかしながら、モニターではこの様子を2日間ともに一切映さず。ワンフレーズごとに玉置さんの姿を四方八方から撮影した映像が投影されました。

2番もインパクトのある場面が訪れます。

破れちまった旗でも高く掲げ!

で、一瞬時が止まるところ。まずいち早く反応する名倉さんと秋山さんの姿がありました。文字通り、名倉さんは右手に持った弓を、秋山さんはギターを演奏している右手を「高く掲げ」て、この演出を彩りました。ステージの中央では、この瞬間に無数のスポットライトが当てられて、燦然と輝く玉置さんの姿。その格好がひとつまたふたつと大きく映りました。

緊張感が迫り、スピード感にあふれるここまでのパートを切り抜けると、転調後のラストは解放的で伸びやかな世界が広がります。

ガラクタだけど 心を込めて
昔のように 僕と暮らそう

以降はサポートメンバーが大きな手拍子を送り、観客もそれに応えていきました。途中からはドラムの松原さんがその場に立ち上がり、リーチの長い手腕でよく盛り立てました。次のパート、

(ガラクタだけど 心を込めて)
緑の丘で ふたりで暮らそう

では、玉置さんが両手を広げる指揮にしたがって観客の合唱になりました。また、この瞬間にストリングスメンバーが同時に立ち上がって演奏を進行。総勢8名による、呼吸の合った一斉スタンディングは迫力を感じるものでした。

2日目は、曲のクライマックスで玉置さんの印象的なジェスチャーがありました。

ガラクタたちと 限りなく青い大空

のところ。

ガラクタたちと

の大胆な音程変化に合わせて指をピンと上に差し、

限りなく青い大空

ではまず右手を伸ばして、続けて左手も前に向けて、両手を包み込むような動作を見せました。

最後は後奏に合わせて裏声を連発する玉置さん。その最終盤には伴奏が止まり、玉置さんの歌声のみが響く空間がありました。そして観客とのコール&レスポンスへ。2日間ともに、裏声、地声、曲タイトルの順に複数回ずつ受け応えが行われました。いずれも回数を重ねるごとに音程変化や語調が厳しくなるスタイルで、懸命に食らいつく観客の様子がありました。

玉置さん
玉置さん

(裏声パート)
Foo〜

観客
観客

Foo〜

玉置さん
玉置さん

Foo〜⤴︎〜⤵︎

観客
観客

Foo〜⤴︎〜⤵︎

玉置さん
玉置さん

(地声パート)
Yeah〜

観客
観客

Yeah〜

玉置さん
玉置さん

Yeah〜⤴︎〜⤵︎

観客
観客

Yeah〜⤴︎〜⤵︎

玉置さん
玉置さん

(曲タイトル)
JUNK LANDで〜

観客
観客

JUNK LANDで〜

玉置さん
玉置さん

JUNK LANDで〜〜

観客
観客

JUNK LANDで〜〜

玉置さん
玉置さん

JUNK LANDで〜!

観客
観客

JUNK LANDで〜!

玉置さん
玉置さん

JUNK LANDで〜〜!!

観客
観客

JUNK LANDで〜〜!!

玉置さん
玉置さん

J・U・N・K
L・A・N・D
で〜〜〜!!!

特に2日目は、いつまでも続く特大のロングトーンが響きました。歌声の途中で客席から拍手が起こるも、再びレスポンスサイドにボールが投げられます。玉置さんが両手を客席に向ける指揮、

玉置さん
玉置さん

JUNK🫵
LAND🫵
で〜〜☝️

に合わせて、まばらな観客の歌声でこの演出が終了しました。最後は玉置さんがギターを肩から素早く外す合図で演奏が再開。その後、手に持ったギターをラフに下げる動作で演奏もフィナーレを迎えました。

この演出は曲後も続きます。無伴奏で玉置さんが

玉置さん
玉置さん

Yeah〜

玉置さん
玉置さん

Yeah〜!

玉置さん
玉置さん

Yeah〜〜!!

玉置さん
玉置さん

Oh〜!

と叫び、場内を湧かせました。

16. 田園

興奮冷めないうちにアップテンポの代表曲がスタート。暗いステージを無数の白い光が交差する照明演出が始まります。このタイミングで、前曲でツアーロゴをプロジェクションしたバックスクリーンが上に巻かれていきました。すると、その裏の白い壁に奏者の影が映り込み、素早い光角の変化にしたがって写像が瞬時に切り替わる景色が広がりました。玉置さんが水を飲むシーンが右端に映ったり、秋山さんのギタープレイを捉えたり、ストリングスメンバーの集合体を収めたりしました。これらの自然現象によって創出される映像は、とてもユニークで興味深い演出でした。

前奏の発声パートからは、ステージを鮮やかなオレンジが照らして進行。Aメロに入ると、サポートメンバーの手拍子も入って曲を盛り立てました。特に、ストリングス隊の後列に位置する奥田さんのアグレッシブに躍動する姿がよく目立ちました。サビからは弦の演奏も加わり、より一層盛り上がりを見せて展開。そのラストを、玉置さんが2日間ともに

愛はここにある 有明ありあけにある

と歌い、会場のボルテージが最高潮に高まりました。

2番が始まると、Aメロでバイオリンとサックスの共演がありました。

陽だまりの中 がむしゃらに走る僕(※1)
そろばん弾いて 頭抱えてた君
空のミルクビンに たんぽぽさすアイツ(※2)
道を外れちゃって 途方に暮れるあの娘

両日ともに(※1)で門田さんが先行して助奏を入れ、(※2)は武嶋さんが演奏を担当しました。ここで、1stバイオリンの吉田さんが2人の演奏にアプローチ。特に、奥側に位置する武嶋さんとの掛け合いシーンでは、ストリングスメンバーが並んだ台の最端まで移動して、演奏でコミュニケーションを取りました。2日目はついにこの姿をスクリーンで投影。10/27・28の東京国際フォーラム公演では叶わなかった、ステージの様子がしっかりと映し出されました。

その後も盛り上がりが衰えることなく曲が進行。2番のサビでは、ステージをバックから撮影した映像がモニターに映り、臨場感が生まれました。曲のラストは玉置さんのギターを使った動作が合図となって終了。2日目は、ギターを肩にかけたまま高く掲げ、弦を弾く動作を客席に強調するように見せて、見事フィナーレを迎えました。

曲後はMartinのギターをスタンドに置き、ポンポンと触って労わる玉置さんの姿。その後、サポートメンバー一同がその場に立ち上がって礼をしました。しばらく続く観客席からの拍手。ここで玉置さんがステージの両端、そして目の前の客席に向けて大きく手を伸ばす場面もありました。やがて楽器スタッフがステージに姿を見せると、玉置さんにギターを託して次曲に移ります。

開演時には静かに佇むフォルムで神聖な雰囲気を醸し出したバスカリーノ。激動と充実のパフォーマンスを経て、熱気が高まり切ったステージに再び戻ってきました。本編の最終曲も、玉置さんはバスカリーノを肩から下げて歌います。

17. メロディー

トオミさんによるピアノの短編演奏で曲がスタート。2日間ともにかなりゆっくりした進行になり、玉置さんの丁寧な歌い方が目立ちました。また、非常に哀愁漂う玉置さんの歌声は、その歌い姿から感極まった様子が伝わってきました。一転して、サビのロングトーンはパワフルな圧巻のボーカル。とても力強く、そして太いトーンがどこまでも伸びていきました。

2番終了後の間奏は、両日ともに門田さんのソプラノサックスがソロで担当。これまで、割と自由にメロディーを崩した奏法が記憶に残るパートでしたが、このファイナル2日間は原曲に忠実でオーソドックスな印象を受けました。

そして迎えたラストサビ。最終盤に特徴的なシーンが訪れます。

メ〜ロディ〜
泣かないで〜〜〜〜〜

のところ。トーン中にステージ全体を飾っていたライトが少しずつ暗くなり、玉置さんを真上から白く一点集中。その姿を強調するようになります。また、それと同時に左右のモニター映像が徐々に消えていき、やがて真っ暗になりました。舞台の様子を確認できる媒体が減り、ステージを直視する選択しか残されていない状況。玉置さんの等身大に注目が集まりました。

最後の、

あの歌は心から聞こえてるよ

も玉置さんの一人舞台に。1日目はギターを弾かずにアカペラで、2日目はバスカリーノの弦を鳴らして弾き語りで歌声が響きました。その後、絶妙な間を取ったのちにチェロの低音が入り込み、ストリングス隊の短編演奏で曲が終了。感動的なラストを迎えました。

曲後は玉置さんが手を後ろから前へ差し伸べる合図にしたがって、サポートメンバーがステージ前に移動。横一線に整列します。この並び順が2日間でやや異なりました。

11/11 1日目
(下手から)
Vc.飯島さん
Vc.村中さん
Va.大辻さん
Vn.奥田さん
Vn.大槻さん
Va.舘泉さん
Vn.名倉さん
Vn.吉田さん
Key.トオミさん
Vo.玉置さん
Sax.Fl.門田さん
Sax.Fl.武嶋さん
Ba.千ヶ崎さん
Gt.秋山さん
Perc.中北さん
Dr.松原さん
11/12 2日目
(下手から)
Vc.飯島さん
Va.大辻さん
Vn.奥田さん
Vn.大槻さん
Vc.村中さん
Va.舘泉さん
Vn.名倉さん
Vn.吉田さん
Key.トオミさん
Vo.玉置さん
Sax.Fl.門田さん
Sax.Fl.武嶋さん
Ba.千ヶ崎さん
Gt.秋山さん
Perc.中北さん
Dr.松原さん

2日目はVc.村中さんの位置が少し変わりました。ステージ上でも前後列で配置されたように、弦カルテットごとに1つの集合で連なる形になり、統一感をよく感じました。

その後は、トオミさん以下、下手サイドのメンバーが一同に礼。門田さん以下、上手サイドのメンバーが一同に礼。そこから、2日目の大千秋楽では玉置さんが

玉置さん
玉置さん

ありがとう〜!!!

と叫びました。最後は全員で礼を決めて有終の美。充実感に満ちあふれたファイナル公演がフィナーレを迎えました。

5. アンコールの様子

ここからはアンコールのパフォーマンスに入ります。以下、2日間で演出が異なるため、分けて記載します。また、特に演出の濃かった2日目をメインに述べます。

11/11 1日目

飯島さん以下のメンバーが下手に退場をしかけたところで、玉置さんが手を上げて呼び止めました。すると、サポートメンバーがそれぞれの演奏ポジションに戻ったのち、玉置さんのドリンク演出が始まります。

玉置さん
玉置さん

(蓋付きのマグカップを手に取る)
(少し飲む)

玉置さん
玉置さん

(黄色のドリンクを手に取る)
(クルッとこちらを向く)
(少し飲む)

まさに魅せる飲み方でした。

玉置さん
玉置さん

(透明な水を手に取る)
(ゴクゴク大量に飲む)

観客
観客

👏👏👏

玉置さん
玉置さん

(こちらを向いて満面の笑み)

11/12 2日目

2日目は、サポートメンバー全員が下手に退場していきました。玉置さんが1人残ったステージ。客席から拍手喝采が起こる中、裏で待機するメンバーやスタッフ、舞台に置かれたひとつひとつの楽器へ向けて歩み寄りながら丁寧に手を差し伸べていきます。

玉置さん
玉置さん

(上手の袖に手を向ける)

玉置さん
玉置さん

(下手の袖に手を向ける)

玉置さん
玉置さん

(下手の楽器に手を向ける)

玉置さん
玉置さん

(上手の楽器に手を向ける)

観客
観客

👏👏👏


しばらく観客からの拍手が続いたのち、突如として次の演出が始まります。

Ec1. MR.LONELY(11/12 2日目のみ)

玉置さんが両手を広げて、ノーマイクで

玉置さん
玉置さん

Oh~!

と叫びました。これに観客もすぐさま反応。いきなり合唱形式で曲が展開されていきます。本ツアー最多のキャパを誇る8,000人のアリーナ会場。大合唱が始まりました。

観客
観客

Oh~~OhOhOh~
Oh~~OhOhOh~
Oh~Oh~OhOh~
Oh~Oh~OhOh~

玉置さんの手拍子に合わせて曲が進行していきます。

観客
観客

Oh~~OhOhOh~
Oh~~OhOhOh~
Oh~Oh~OhOh~
Oh~Oh~OhOh~

この辺りでリズムと合唱が揃わなくなりました。玉置さんもそれを感じてか、各パートの間でシャウトを入れて、合いの手の役割を担いました。

観客
観客

Oh~~OhOhOh~
Oh~~OhOhOh~
Oh~Oh~OhOh~
Oh~Oh~OhOh~

4回目に突入。ここでは玉置さんが足を踏み締めながら、大胆なリズムを取りました。

観客
観客

Oh~~OhOhOh~
Oh~~OhOhOh~
Oh~Oh~OhOh~
Oh~Oh~OhOh~

4回目の唱和を終えたところで玉置さんが退場。ステージも暗転され、しばらく待ちの状況が続きました。

玉置さんの退場から1分ほど経った後、急にそのときは訪れます。下手から再入場するサポートメンバー。その先頭は松原さんで、駆け足で故郷楽団がステージに戻ってきました。

Ec2. ファンファーレ

1日目は水芸の流れから玉置さんがスタッフにギターを渡されて、2日目はサポートメンバーのみで構成されたステージで曲が始まります。両日ともに、武嶋さんのフルートが主旋律を担当して前奏がスタート。豪華セットのストリングス隊も演奏の土台を支えました。そのキャッチーな旋律に観客が湧くと、続けてハープの連弾が特徴的な演奏がアクセントとなって、前奏が盛り上がりパートに突入しました。このタイミングで客電が点灯。秋山さんが走行。輝かしいステージで、疾走感あふれる展開になりました。2日目は、この前奏中に玉置さんが上手から登場してきます。ストラップに白いヒラヒラの装飾が追加されたフルアコを肩から下げて、再びステージに舞い戻りました。

歌唱パートが始まると、リズム隊が骨太なビートを奏でて曲が進行。ストリングスをはじめとするサポートメンバーが大きく手拍子をして、観客もそれに応戦する形に。Aメロから早くも大盛況の雰囲気になりました。玉置さんの様子は、言葉に魂を込めて歌う姿が印象的でした。曲中に再三現れる、

行きなさい

といったフレーズに合わせて、両手を前に伸ばすポーズがありました。2番のサビでは、

千切れた手綱と絆を
結いつけて守っているから

で離した両手を徐々に近づけていき、やがて合体するジェスチャー。歌詞にモーションが乗り移った玉置さんのパフォーマンスでした。

歌唱パートを終えて後奏が始まったポイントで、玉置さんの特大なロングトーンが一本入ります。大きくのけ反った姿勢から大迫力の歌声がアリーナに響きました。その最後を音程を自由に遊ぶフェイクアレンジで締めくくると、アップテンポなバック演奏が続く中、ステージの下手端に移動していきました。その場で深々と礼をして、続いて上手端に移動。ここでも観客に向けて堂々と応対しました。最後は演奏中のサポートメンバーに大きく手を伸ばして玉置さんが退場。ステージの端に設置されたカメラに向かって、

玉置さん
玉置さん

👍

といったポーズを決めて、颯爽と退場していきました。

その後も続くアウトロ。ステージに残ったサポートメンバーが大熱狂の演奏を見事に仕上げて、アンコールが終了しました。観客席から万雷の拍手が送られる中、故郷楽団メンバーが下手に退場。終演の館内アナウンスが場内に流れたのちに、今年のシンボル曲である【青い“なす”畑】のオルゴール調が流れてツアーが終幕しました。熱気が高まり切った雰囲気をゆっくりとクールダウンするような曲調のエンドロールは、いつまでも漂い続ける余韻が心地良い世界でした。

以下、楽曲のセットリストです。

6. セットリスト

玉置浩二 with 故郷楽団 10周年
Concert Tour 2025 ~blue eggplant field
11月11日・12日

東京ガーデンシアター
セットリスト

【一部】
1. あこがれ
2. 青い“なす”畑
3. からっぽの心で
4. それ以外に何がある
5. 太陽さん
6. 古今東西
7. 最高でしょ?
8. コール
【二部】
9. 青い“なす”畑(Instrumental)
10. 嘲笑
11. しあわせのランプ
12. サーチライト
13. じれったい
14. 好きさ
~メンバー紹介~
15. JUNK LAND
16. 田園
17. メロディー
【アンコール】
Ec1. MR.LONELY(※11/12のみ)
Ec2. ファンファーレ

7. 公演後の様子

公演後の会場の様子です。

大規模なツアーファイナルを飾るにふさわしい、素晴らしい2日間でした。客席の熱量、大所帯のバンドメンバーが繰り広げるサウンドアレンジ、大胆さと繊細さがミックスされた照明およびモニター演出、そして玉置さんのパフォーマンス。そのどれもがこれまでの公演を凌駕する完成度でした。年明けにキャンセルとなった振替公演が4日程残されているとはいえ、形式上のファイナルがフィナーレとなり、ひとつの区切りを迎えました。本ツアーに携わった方々、ここまで30公演、大変お疲れ様でした。

こばかず

コメント

  1. pomeyukin より:

    ファイナル2Days、アップありがとうございます。
    ファイナルの余韻が蘇ってきます。

    ご一緒出来た皆様、ツアーメンバーの皆様、スタッフの皆様、そして玉置さん。
    素晴らしい時間をありがとうございました。

    今年はまだまだディナーショーもありますね!

    また次の機会ご一緒できると嬉しいです。
    我が家は次回は4/17のNHKホールになりました。

    こばかずさんもお身体ご自愛ください。
    またの機会にお会いしたいです!

    • こばかず こばかず より:

      ありがとうございます!
      素晴らしい2日間になりましたね💪

      今月はディナーショー、年末まで公演満載で充実の1年ですね🎄🍽️✨

      来年のシンフォも楽しみです🎻
      機会があればぜひよろしくお願いいたします🙇‍♂️