先日の8月25日、玉置浩二 with 故郷楽団 10周年 Concert Tour 2025 〜blue eggplant field@新潟県民会館公演に参加しました。
※本投稿では、公演のセットリストや演出を記載します。本ツアーは24会場34公演の規模で行われます。初日を迎えていない方や、ネタバレに抵抗のある方はご注意ください。
1. 公演前の様子
公演前の会場の様子です。
到着#玉置浩二#故郷楽団#新潟県民会館 pic.twitter.com/v6L1fYfg0L
— こばかず (@anzen_koji_1982) August 25, 2025






2. サポートメンバー
本公演に参加するサポートメンバーは以下の通りです。
(敬称略)
— こばかず (@anzen_koji_1982) August 24, 2025
キーボード:トオミヨウ
ギター:秋山浩徳
パーカッション:中北裕子
ベース:千ヶ崎学
ドラム:松原"マツキチ"寛
サックス/フルート:武嶋聡
バイオリン:吉田宇宙
バイオリン:奥田瑛生★初日★
ヴィオラ:舘泉礼一
チェロ:村中俊之#玉置浩二#故郷楽団
(敬称略)
キーボード:トオミヨウ
ギター:秋山浩徳
パーカッション:中北裕子
ベース:千ヶ崎学
ドラム:松原"マツキチ"寛
サックス/フルート:武嶋聡
バイオリン:吉田宇宙
バイオリン:奥田瑛生
ヴィオラ:舘泉礼一
チェロ:村中俊之
23歳と若さあふれるバイオリンの奥田さんが、本ツアーの初日を迎えました。当日は2ndバイオリンを担当して、弦カルテットの一翼を担うことになります。
また、個人的には武嶋さんが参加する公演を見るのは今年初でした。門田さんとの使用楽器の違い、サウンドアレンジの変化が気になるポイントです。
3. 第一部の様子・各曲の感想

この日の座席は1階席中央上手端でした。ステージに対して鋭角の視界になり、中北さんは完全に見切れて姿が確認できない位置でした。
定刻のちょうど1分前、楽器スタッフがギターを持って上手から現れます。ステージ中央に青のバスカリーノを置き、その姿が捌けると場内が暗転。ギターを一点にスポットしたライトが当たり、この中をサポートメンバーが下手から入場してきました。しばらくすると、武嶋さんのフルートが澄んだ長音を演奏してパフォーマンスがスタート。早速、門田さんのサックスから楽器変更が行われました。
1. あこがれ
トオミさんが丁寧に4拍子の指揮を振って曲が始まります。序盤はピアノと弦カルテットのアンサンブルで、クラシカルなサウンドでした。
中盤からは秋山さんのスチールギターが演奏に加わってアクセントをプラス。即座に波長が変わったように感じる、独特なうねりを作り出してガラリと曲調が変化しました。
終盤には松原さんのドラムが激しく連打される場面もあり、曲が進むにつれてダイナミックな演奏が展開されていきます。全体的にとてもエッジの効いたアレンジが特徴的なインスト曲でした。
2. 青い“なす”畑
ストリングスの前演奏中、玉置さんが上手から登場。客席からの大きな拍手が会場を包みました。玉置さんがステージ中央まで歩みを進めると、観客に向けて両手を広げるポーズを見せました。そこからギターをゆっくりと肩にかけて前方に移動。一言二言語りかけるようなフェイクを入れたのち、玉置さんの歌声で曲が始まります。
序盤は玉置さんの弾き語りで進み、途中からパーカッションやスチールギターの音が演奏に盛り込まれるスタイル。ここでも、秋山さんの演奏するスチールギターが個性的な世界観を作り出しました。曲の中盤、
広がるそのまんまでいい
ちっちゃなこのまんまもいい
では、手を前に伸ばす玉置さんの姿がありました。この動作に連動するようにステージが明るくなり、サポートメンバーの演奏が加わる演出は、まるで玉置さんが何かのスイッチを押したようでした。
最後は静かに曲が終わります。トオミさんが演奏するピアノの伴奏下、
とまと畑の“青い”なす
とラストフレーズを歌う玉置さん。ここで、
青いなすぅ〜〜〜
と語尾を伸ばして歌い、音圧がよく伝わる締めくくりになりました。その後は松原さんのドラムが一発されて後奏が始まります。この演奏に合わせて、玉置さんが激しくシャウトを入れる迫力の場面がありました。ラストはトオミさんが右手を握る指揮で終了。玉置さんもさりげなくギターの弦を手のひらでゆっくり抑えて、ツアータイトル曲が結ばれました。
3. からっぽの心で
弦カルテットと武嶋さんのテナーサックスが合奏を繰り広げて前奏がスタート。武嶋さんのサックスがとても主張したサウンドで、渋みのある旋律が印象的でした。歌唱パートに突入すると、今度はドラムが力強くリズムを踏み始めて屈強な音が曲を支配。観客席からは手拍子が起こって進行しました。
個人的に、玉置さんの歌い方で非常に好きなポイントがサビ前に訪れます。
(1番)おんなじ間違いに
立ち止まりながら〜あぁ〜⤵︎
(2番)いられる場所ばかり
探し続けてる〜うぅ〜⤵︎
のところ。滑らかな音程変化がとても綺麗で、また低音の歌声がよく響きます。表現として最適かは分かりませんが、コクのある芳醇な歌声が見事でした。
2番のラスト、
そこがどんなところか
では玉置さんが右手を前に出すジェスチャーを見せました。続く間奏を武嶋さんのサックスが担当。ここでもその音色をよくアピールする演奏が魅力的でした。門田さんはメロディーラインを自由に崩す奏法だった印象がありますが、武嶋さんはどちらかというと原曲に忠実な演奏スタイルでした。同じ楽器の演奏でも、参加メンバーが変わることによって表れる音の強弱や旋律の違いをしっかりと確認できた1曲になりました。
4. それ以外に何がある
シンバルの微弱な音が合図になり、吉田さんのバイオリンが繊細なタッチを見せて高弦の演奏で曲が始まります。ここで玉置さんは
NaNaNaNa〜
と歌声を入れて、見事なハーモニーが生まれていきます。当日はこのフェイクパートの歌声がよく身体に染み渡りました。本格的に歌唱パートが始まると、リズム良く曲が進んでいきます。バラード曲でありながらも、かなりの熱さを感じるサウンドで、落ち着いた曲調との調和が見事でした。
曲のラストは、全体的に静かな演奏と演出で終了を迎えます。ステージ前方に位置する、トオミさんのピアノと秋山さんのギターが伴奏を担当して、その中を玉置さんが歌う形。舞台上も暗くなり、奏者のみを白く照らすライティングに変化しました。後奏では、はじめに民謡調子の裏声を1本入れてから曲のメロディーに合わせたフェイクを歌う玉置さん。この歌声がまた綺麗で感動を誘いました。演奏終了時には、玉置さんがトオミさんに向けてマイクを伸ばすポーズを見せて、その後には観客席にも同様の動きを見せました。
5. 太陽さん
前曲の拍手がまだ鳴り止んでいない中、即座に始まる中北さんのパーカッションソロ。これまでのバラード曲からはガラッと変わり、弾力ある雰囲気が生まれていきました。やがて、松原さんのドラムと2人で同曲のリズムを演奏をして曲が始まります。この演奏中にはスタッフがステージに現れ、FENDERの黒いギターをスタンドに置きました。玉置さんはこのスタッフに近づき、言葉を交わしてコミュニケーションを取っていました。
その後は渋いエフェクトのかかった、
太陽さん おはよう
の歌声で歌唱パートがスタート。以降はファンキーな玉置さんの姿を見ることになります。
(1番)陰になっても毎日 決して耐えないで
(2番)誠実であれるように 決して嘘つかず
や、サビの
(1番)あの娘に伝えて 太陽さん
(2番)あの娘にキスして 太陽さん
で、思い切りのけ反った体勢で歌うフォームに迫力を感じました。
曲の至るところでフェイクアレンジも聴くことができました。1番の
いつもいつの日にも 二人でいられるように
後の短い間奏では、
トゥルル
といった歌声があり、2番の
誇りになれるような 正直者になり
後には裏声の遊びを多用する場面がありました。また、サビのロングトーンが魅力的な
太陽さ〜〜〜ん
の締めくくりでもメロディーを崩した歌い方があり、自由闊達なグルーヴが生まれました。
曲の後奏は、サポートメンバーの演奏が華やかなサウンドアレンジが広がります。まずトオミさんのピアノが先陣を切って弾けた演奏をすると、次のパートから吉田さんのバイオリンにシフト。流れるような奏者の受け渡しが見事で、華美な高弦演奏が響きました。ここでは、玉置さんがようやく曲のスタート時に置かれたギターを肩にかけて、時折弦に触れながらアウトロの演出を飾りました。
6. 古今東西
水色が眩しい鮮やかな照明下、バンドメンバーによる曲前の演奏が始まります。多くの楽器音が無数に重なり合うパフォーマンスで、その中でも特に武嶋さんのソプラノサックスが際立って目立ちました。
この演出も落ち着いたところで、玉置さんの
1・2・3・4
のコールで曲の前奏がスタートします。歌唱パートに入ると観客席から自発的に手拍子が起こり、盛り上がりのある展開になりました。
シンプルな歌詞を連呼する、
ガンバレ、ガンバレ
では、サポートメンバーも目の前に設置されたマイクにコーラスを入れていきます。特に、大きな声で歌うトオミさん・吉田さん・秋山さんの姿が印象的でした。
その後の間奏は秋山さんのエレキギターが担当。玉置さんも秋山さんの元に近寄り、ギターの掛け合いをしていました。当日の座席は上手サイドであったため、この様子をよく確認できました。また、玉置さんが使用しているギターのフレットボードに
D・E・N・E・N
とインレイされているのもしっかりとウォッチ。このモデルは最近よく見るMartin CUSTOM D-45S DENEN 2019で間違いないと思います。(リンク先は本ギターのモチーフとなった型です。)
2番では、玉置さんの渾身の決めポーズを見ました。
海をゆく 空をゆく
ところ構わず愛がゆく
で、胸に手を当ててからまっすぐと前に伸ばす動作。とても様になったジェスチャーで、今後も引き続き行われると思いました。
終盤は、間奏でサポートメンバーのソロパートが強調されるようになります。まず1stバイオリンの吉田さんがその場に立って演奏を行い、間を空けずに武嶋さんのソプラノサックスソロに移行するアレンジ。眩い照明演出が両者の姿を照らす中、インパクトのあるパフォーマンスが展開されました。武嶋さんは次節の間奏も担当し、この時にはステージの前に移動して演奏を披露。玉置さんもその近くまで歩み寄り、楽器の応酬が行われました。
7. 最高でしょ?
最高でしょ?
の歌声でスタート。この曲はステージの後方で小さな2つのミラーボールが回り、幻想的な空間演出が広がりました。序盤はベースの音がよく響く、重たい曲調で曲が進んでいきます。ゆったりしたムードの中、玉置さんの歌い方に特徴が出る場面もありました。
①わかままばかりで 本当にごめんなさいって
②愛してくれたら 心でありがとうって
の部分で、ともに
って〜ぇえ〜⤴︎
というように語尾で2段階音程を上げて叫ぶスタイル。とても溌剌とした歌い方が印象的でした。
その後は
愛して〜!
の歌声を皮切りに、ドラムが積極的な打撃を見せて曲が転調。スピード感あふれる展開に打って変わり、曲のリズムに合わせて観客からの手拍子が巻き起こる形になりました。以降は玉置さんの的確にリズムを当てる歌声が見事で、それでいて呼吸が全く乱れないハイレベルなパフォーマンスがありました。それを如実に表すシーンが、
雨でも風でも濡れてていいんだ ふたりのパラダイス
から
吐息がまじって終わんない
の部分。瞬時にパワーボイスからウィスパーボイスへ切り替わる様は、1人で何役もこなしているような世界観がありました。
続く間奏は、まず千ヶ崎さんがベースソロを担当。その格好を白く照らして速弾きのパフォーマンスが行われました。そこから
最高でしょ?
の連打が始まるポイントでは、武嶋さんのサックスソロが始まります。ライティングも隣に移り変わり、豪華な演奏が繰り広げられました。ここで玉置さんは
最高でしょ?
と歌いながらもフレーズ間にはフェイクを入れ、これがまた原作と同じ音程・リズム感でクオリティーの高さをよく感じました。この曲は全体的に休符のときにフェイクやシャウトを織り交ぜる場面が多く、とても余裕のある姿が記憶に残りました。
最後は再び冒頭のまったりしたムードに帰着。ラストを玉置さんが
ひとりで
ひ〜とりで!
遊ばないで〜ぇえ〜⤴︎
と大きく叫ぶ歌声で歌唱パートが終了しました。その後は松原さんのドラムソロが始まり、リズム良く進んだ曲がフィナーレを迎えました。
8. コール
曲前に大きな間が空いたステージ。玉置さんがマイクスタンドを後ろに移動したり、水を飲むなどして余白の時間が生まれました。その様子を眺めながら、曲開始の機を窺うサポートメンバーたち。緊張感のある空気が漂いました。全ての準備を終えて、玉置さんがこちらを向くと、笑顔を見せたところで観客席から笑いが起こり、今度は和やかな雰囲気が広がって曲のスタートに移りました。
玉置さんの歌唱パートが始まると、黄色い線で描かれた図形の集合が足元を照らして、その姿を強調して曲が進みます。序盤は秋山さんの静かなギター伴奏に始まり、少しずつ他楽器の演奏も加わる形で、徐々に盛り上がっていく演奏体制でした。サビでは松原さんのドラムがよく主張するようになります。玉置さんの語気に重なるように力感のある打楽器音が入り、曲に力強さを感じるサウンドアレンジでした。
2番のサビからラストサビにかけては、玉置さんの圧巻の歌声が響きました。みるみる声量が上がり、どんどん伸びていく歌声。鬼気迫る表情・トーンで歌い上げる姿に、圧倒的な迫力を感じました。また、ここからは玉置さんを照らすライトも白さが強くなっていき、神々しさの雰囲気を纏ったフィナーレになりました。
後奏が始まってしばらくすると、玉置さんが上手に退場していきます。舞台袖に捌けてマイクをスタッフに手渡すところで、手を上げて応えるポーズも見せていました。その後も続くサポートメンバーの壮大な演奏。最後はトオミさんのピアノと秋山さんのギターで静かに第一部が締めくくられました。
4. 第二部の様子・各曲の感想
9. 青い“なす”畑(Instrumental)
トオミさんのピアノと吉田さんのバイオリンが鮮烈ハッキリした華やかな演奏で、第二部のインスト曲が始まります。ピアノの軽快な音色とバイオリンの華やかな高音が重なるハーモニーでした。やがて他の楽器も追加されてアンサンブルになったのちに、秋山さんのアコギソロ、武嶋さんのフルートソロに移って静かな演奏が生まれていきました。
武嶋さんのソロパフォーマンスでは、
とまと畑がある 家の庭の限られた
そこで真っ赤に色づくと
「思われ」「慕われ」「覚悟した」
といった歌唱パートの主旋律をフルートで演奏。第一部のインスト曲と同様、門田さんのサックスから使用楽器に変化が出ました。その音色は透明感のある澄んだテイストが特徴的で、とても明るい雰囲気が生まれました。
このソロパートを終えると、松原さんのドラムがパワフルに連打されて、再び各楽器によるアンサンブルが始まります。ここでも吉田さんの高弦が華々しく目立つ演奏になりました。最後はトオミさんのピアノがソロで、
とまと畑の“青い”なす
と主旋律を演奏して終了。キャッチーなメロディーラインが特徴的なインスト曲でした。
10. 嘲笑
前曲から引き続き、トオミさんが前奏を演奏して曲が始まります。ここで玉置さんがステージに再び姿を見せました。マイクを持ってスタンドを後ろに置くと、
ヘイ〜
といった歌声と弦カルテットの前奏が重なって本編に移ります。序盤はピアノとギターの伴奏に合わせて歌う玉置さん。本曲でも黄色い粒々のライトが足元を照らして、輝かしい姿が強調されていました。1番の途中からはストリングスの演奏が入ると、以降はこの演奏がよく目立つようになり、1番終了後の間奏でも主旋律を担当しました。
2番からは、ドラムの音が勇ましくリズムを取るようになります。静かな曲調のバラード曲においても、曲をどんどん前に推し進めるような、エネルギーあふれる演奏が光りました。玉置さんの歌声は、サビでパワフルなパフォーマンスを見ました。身体の奥底から声が出ているような野太い声が印象的で、その歌声がよく響きました。
2番終了後の間奏は、まずチェロとギターが合奏で担当します。ステージの両端にライトが当たり、音の幅に高低差のある弦楽器の演奏が広がりました。このワンパートを終えると、今度は吉田さんのバイオリンが主旋律を演奏。音域が高くなり、ここでも明るい演奏が響き渡りました。
ラストサビは静かな入りで玉置さんが歌い、徐々に楽器演奏が加わって盛り上がる展開になります。玉置さんの足元を照らすライトも黄色く強調され、より存在感のある格好が示されて曲が終了に向かいました。
11. しあわせのランプ
曲前、鐘の音が3回鳴る演出がありました。その間、玉置さんはステージの前に移動し、目をつぶって俯きながら、胸に手を当ててこの音に集中していました。その後、弦カルテットの演奏が始まり、ここで玉置さんはバスカリーノを肩にかけて、本編のスタートを待ちます。
オレンジがベースの照明下、玉置さんを白く照らすライティングで、弾き語りで曲が始まります。静寂が支配する場内に、玉置さんの歌声とギター音のみが響く贅沢な空間が広がりました。このソロパフォーマンスがしばらく続くと、
それでもどうしても やりきれなくなった時は
以降は他の楽器演奏も加わって、曲に盛り上がりが生まれていきます。特に秋山さんのキレあるエレキギター演奏がその世界を作りました。その後の間奏もそのまま秋山さんが担当。流れるような演奏が見事に曲を飾りました。
続く曲のクライマックスは、熱気が高まるパフォーマンスになりました。
この・・・星を見つめて
めぐりあった頃のことを思って
で間が空く場面では、玉置さんがギターのネックを軽く下げる動作が歌唱再開の合図になり、それにサポートメンバーが続いていく光景。その後のロングトーンも伸びやかで感動的な歌声が響きました。最後は一転して、玉置さんの弾き語りで曲が終了に向かいます。冒頭よりも強いライトが玉置さんの姿を照らしてフィナーレを迎えました。
12. サーチライト
中北さんのコール、
1・2・3
で曲が始まります。ここでパッと明るいオレンジの照明が会場を包み、温かい雰囲気が生まれました。序盤は秋山さんのギターがポップな伴奏の下を玉置さんが歌い進めていきます。それと同時に、松原さんのドラムと千ヶ崎さんのコントラバスがリズムを作り出しました。サビからはストリングスの演奏も入って、徐々に曲調に華やかさが生まれていきました。
2番は冒頭の演奏体制に低弦のチェロが加わり、アクセントになりました。その他は概ね同様のサウンドアレンジで進むと、ラストサビに向かう
サーチライトは そうなんだ
君なんだ 君なんだ
では玉置さんが大きなジェスチャーを展開。上手から下手、下手から上手に向けて手を差し伸べました。後奏では、演奏に合わせて玉置さんがフェイクをふんだんに入れ、最後はトオミさんが右手を握る指揮で終了。玉置さんもその方向にマイクを突き出すポーズで締めくくりました。
13. じれったい
ドラムが同曲のリズムを取って始まります。ロックな曲調に、前奏の時点で多くの観客がその場に立ち上がり、手拍子を送ってパフォーマンスが進みました。この曲からは玉置さんがF.C.G.Rの白いギターを肩にかけて、とても熱い雰囲気が生まれました。
1番と2番のサビでは、地名「新潟」と歌詞を変えたアレンジがありました。玉置さんが
(1番)もっと もっと新潟を知りたい
(2番)止まらない 新潟の夜を
と歌い、会場が大熱狂に包まれました。
その後はサポートメンバーの演奏もよく目立つようになります。間奏では武嶋さんのサックスソロや、松原さんのドラムと中北さんのパーカッションによる打楽器のセッションがあり、本曲の中でもとても強調されたシーンになりました。歌唱パートが始まってからは、秋山さんのエレキギター伴奏に合わせて玉置さんが歌う形で、終始ロックな雰囲気が醸成されるアレンジになりました。
14. 好きさ
曲前、秋山さんのエレキギターソロが行われます。とてもエネルギッシュな高音が響き渡りました。この演奏時には、ドラムの松原さんがタイミングを見計らってシンバルの音を随所に入れて、演出を飾っていました。他のサポートメンバーも、音が激しくなるたびに秋山さんの姿を指差して、その格好がとても強調されたパフォーマンスになりました。
やがて、玉置さんの
好きさ
の歌声で曲が始まります。この瞬間に客席から黄色い歓声が上がるのが、同曲ならではのスタイルです。玉置さんもこうした呼び声に応えるように、
好きさ
といったフレーズが出現するたびに、手を前に伸ばしながら歌いました。
終盤の間奏では、玉置さんが下手サイドに移動しました。マイクスタンドからマイクを外して、
好きさ
のパートを歌唱。目の前の観客が歓喜に沸きました。最後はスタンドの前に戻ってくると、マイクを取り付けながら叫ぶパフォーマンス。マイクが落ちないように注意を払い、丁寧に固定する姿が印象的でした。その後は玉置さんがダイナミックにギターを振る動作が合図となって曲が終了。大盛況な1曲が締めくくられました。
メンバー紹介
ここでメンバー紹介が始まります。私が前回参加した8/14〜15@神戸公演からは、順番が1つ早まりました。(8/20〜21@仙台公演は不明。)玉置さんがギターを持ったまま、上手から順に担当楽器と名前を呼び上げていきます。
パーカッション・中北裕子
ギター・秋山浩徳
ドラムス・松原"マツキチ"寛
ベースギター・千ヶ崎学
サックス&フルート・武嶋聡(※1)
1stバイオリン・吉田宇宙
2ndバイオリン・奥田瑛生
ヴィオラ・舘泉礼一
チェロ・村中俊之
サウンドプロデュース&アレンジ、キーボード・トオミヨウ(※2)
(※1)門田さんの紹介時には「サックス」のみであった楽器に「フルート」が加わりました。
(※2)トオミさんの紹介後には、玉置さんがギターを手に持ったままその元に歩み寄り、ガッチリと握手を交わしました。
15. JUNK LAND
ここで同曲がスタート。ステージのバックスクリーンに「Kt」のロゴと「DEKISOKONAI」のメッセージが投影されるシンプルな演出が始まります。前奏では、武嶋さんのサックスがよくアピールする演奏が印象的でした。本パートは、バイオリンの流れるように音程が上がっていく演奏が特徴的ですが、それをも凌駕する勢いでサックスの演奏音が聴こえてきました。
玉置さんの歌唱パートが始まると、千ヶ崎さんのベース・松原さんのドラムが骨太なリズムを生成して曲が進んでいきます。重い音が渋く響き、見事なグルーヴ感を作り出していました。
待ってる人のその前で〜
泣いてる人のその前で〜
では、吉田さんの過激なヘッドバンキングパフォーマンスがありました。リズムに合わせて頭を激しく上下に揺らす猛烈な姿でした。隣で演奏する2ndバイオリンの奥田さんや、対角に位置するギターの秋山さんはその様子を見て、微笑ましそうな表情を浮かべていたのが印象的でした。
曲のラストには、玉置さんと観客によるコール&レスポンスが実現しました。玉置さんが裏声や地声、シャウトやウィスパーボイスなどのバラエティー豊かな歌声を放ち、観客がそれについていくスタイル。高度な歌声の連発に、悪戦苦闘する聴衆の姿がありました。最後は、

JUNK LANDで〜

JUNK LANDで〜

JUNK LANDで〜!

JUNK LANDで〜!

JUNK LANDで〜〜〜!!!
といった特大のシャウトで締めくくり。非常に伸びやかな歌声がこだまするラストになりました。
16. 田園
ドラムが勇ましく曲を推進させる前奏でスタート。ここからはステージ全体が鮮やかなオレンジ色になり、明るく彩られました。また、観客席からは手拍子が起こって、温かいムードが会場を包みました。
1番サビの地名を入れたアレンジは、
愛はここにある 新潟にある
といった歌詞変更でした。「じれったい」から数えて実に3回連続の「新潟」といったフレーズ。これまでは曲やパートによって土地名を変える印象がありましたが、この日は全て「新潟」で統一されました。
2番に入ると、武嶋さんのサックスがよく目立つようになります。前曲の終盤から立ちっぱなしで演奏を続けるストリングスメンバーの1人である、バイオリンの吉田さんが武嶋さんの元に近づき、楽器の掛け合いをしていました。今年はホーンの位置がステージ中央の下手側に移った影響で、ストリングスとホーンがより密接な関係性を見せる場面が多くなっています。この2人がお互いに向き合って演奏を繰り広げた光景は、まさにこの結びつきを象徴していました。
今度は上手側に目を移すと、ギターの秋山さんがエアーでその場を駆け抜ける姿がありました。曲のリズム・テンポとマッチしたように疾走感あふれるこの様子は、非常に軽快なものがありました。
前述したバンドメンバーのパフォーマンスにも引っ張られて、最後まで曲が盛り上がって終了。その瞬間は、玉置さんが肩にかけたギターを素早く手に持ち替える動作でした。
曲後には大きな拍手の中、サポートメンバーがその場に立ってしばらくこの音に浸ります。しばらく経つと、拍手の音が揃って手拍子のようになりました。その後は玉置さんとトオミさんがアイコンタクトを取る合図により、次曲への準備が進んでいきます。
17. メロディー
玉置さんが青いバスカリーノを持ってスタート。暗いステージの中、ピアノの短編演奏で曲が始まります。玉置さんの歌唱パートが始まると、非常にゆっくりと曲が進んでいきました。贅沢な時間にゆとりを持たせたようなスピード感で、とても豪華な空間が広がりました。
サビは玉置さんのロングトーンが圧巻でした。
メ〜ロディ〜
の綺麗な裏声から繋がる
泣きながら〜〜〜
の歌声。好調をキープして、とても充実した歌声を最終盤まで聴かせました。
2番終了後の間奏も、この日よく目立った武嶋さんが担当。原曲に忠実なメロディーラインを辿る演奏が見事でした。最後のサビは静かな入りから徐々に盛り上がっていき、ラストフレーズは一転して玉置さんの弾き語りで締める形。
あの歌は心から聞こえてるよ
ここで玉置さんが本格的にギターの弦に指を当てて、しなやかな音を響かせました。
曲後はサポートメンバーがステージの前方に移動して、観客からの喝采に応えます。その並び順は以下の通りでした。
(下手から)
Vc.村中さん
Va.舘泉さん
Vn.奥田さん
Vn.吉田さん
Key.トオミさん
Vo.玉置さん
Sax.Fl.武嶋さん
Ba.千ヶ崎さん
Gt.秋山さん
Perc.中北さん
Dr.松原さん
ここでは、この日が初日公演となった2ndバイオリンの奥田さんに対して、玉置さんが姿を強調するようなジェスチャーをしていたのが印象的でした。やがて下手サイドのメンバーから順にサポートメンバーが退場していきます。
全員が退場して玉置さんが1人残ったステージ。ここからはアンコールに向けた演出が始まっていきます。また、この日は上手端の座席だったこともあり、下手の舞台袖で退場したメンバーたちが地面に座ってステージの様子を眺める姿も確認できました。
5. アンコールの様子

(上手から順に楽器に手を伸ばす)

(客席に手を伸ばす)

(アームカバーをまくる)

(黒のタオルでペットボトルの側面と底を丁寧に拭く)

(飲み干す)

おぉ〜!

(手を揉み揉み)

(ギターを肩にかける)

(前に移動)

(マイクスタンドを前に移動)
ここで1発、玉置さんが叫びます。

Oh〜!
Ec1. ワインレッドの心
弾き語りで玉置さんの歌唱がスタート。とてもゆっくりしたスピード感でした。
もっと勝手に恋したり
(ここで玉置さんが上手側に少し移動する)
もっとキスを楽しんだり
忘れそうな想い出を
そっと抱いているより
忘れてしまえば・・・・
(大きな間が空く)
今以上 それ以上
愛されるのに
あなたはその透き通った瞳の
(※1)
ままで⤵︎
ままで(原曲)
ままで〜!(観客:おぉ〜!)
(※1')
あの消えそうに燃えそうな
(※2)ワ〜インレッドの〜!
心を持つあなたの願いが・・・・
(大きな間が空く)
叶うのに
(※1)玉置さんが「ままで」の歌唱を歌い方を変えて3回繰り返しました。最後はシャウトになり、観客から声が上がりました。
(※2)この歌い方がシンフォニックコンサートでよく見せるシャウトアレンジでした。
Ec2. 恋の予感

(観客に向けて手を伸ばす)
ここで玉置さんが口パクで一言。幸い、席から近かったためこの口の動きを見ることができました。

合唱

(ギターを弾き始める)
なぜ なぜ あなたは 綺麗になりたいの
(ここで玉置さんが下手側に少し移動する)
その目を 誰もが見つめてくれないの
夜は気ままに あなたを踊らせるだけ
恋の(※1)予感が ただ(※1)駆け抜けるだけ
(※1)このトーンが大きくなる部分で、玉置さんが右手を上げて歌声のボリュームアップを促しました。
Ec3. I LOVE YOUからはじめよう
玉置さんがギターを弾いてすぐに曲が始まります。
風の中 限りなく 夢があった
駆け抜ける ときめきで 信じ合えた
(以降、歌わずに合唱を促すも入らなかったのか玉置さんが歌う)
争いや疑いの 言葉を知って
触れ合える笑顔まで 遠くなったけど
無くさないで夢を 忘れないで愛を
心を開いて
(玉置さんが両手を広げて観客に歌わせる)
I LOVE YOU I LOVE YOU I LOVE YOU
(玉置さんが1人で歌い叫ぶ)
I LOVE YOU More〜!

(下手サイドでステップを踏む玉置さん)

(それに合わせてギターも弾く)
この動作を2回繰り返しました。
Ec4. 悲しみにさよなら
玉置さんがギターを弾いて始まります。
泣かないで1人で
ほゝえんで見つめて
あなたのそばにいるから
(以降合唱、玉置さんも笑いながら歌う)
夢にまで涙が溢れるくらい
恋は壊れやすくて
(この辺りで観客の合唱が優勢になる)
抱きしめる腕の強さでさえなぜか
揺れる心を止められない
でも泣かないでひとりで
ほゝえんで見つめて
あなたのそばにいるから
悲しみにさよなら
ほゝえんでさよなら
(ここで玉置さんの歌声が強くなる)
愛を世界の平和のために
曲後には、このタイミングで玉置さんが話し始めました。

おそらく、色んなことがあるんでしょうけど…

これまでもね?これからも…

ハモれば大丈夫です!
頑張りましょう!

歓声・拍手
Ec5. 夏の終りのハーモニー
今日のささやきと昨日の争う声が
2人だけの恋のハーモニー
(以降は玉置さんが下のパートを歌う)
(ここから観客の合唱が大きくなる)
夢もあこがれもどこか違ってるけど
それが僕と君のハーモニー
夜空をたださまようだけ(ハミング)
誰よりもあなたが好きだから
素敵な夢あこがれを(シャウト)
いつまでもずっと
(歌いながら手を上下してタイミングを取る玉置さん)
忘れず・・・に〜〜〜
Ec6. MR.LONELY
突如、玉置さんが同曲の前奏を叫んでスタート。

Oh~~OhOhOh~
Oh~~OhOhOh~
Oh~Oh~OhOh~
Oh~Oh~OhOh~
2回目は観客の合唱が優勢になりました。玉置さんは力強く地面を踏み締めてリズムを取りました。また、ところどころで合いの手を取るシャウトが入りました。(下記の赤字部分。)

Oh~~OhOhOh~
(Dah、Baby!)
Oh~~OhOhOh~
Oh~Oh~OhOh~
(ヘイ!)
Oh~Oh~OhOh~

Oh~~OhOhOh~
Oh~~OhOhOh~
Oh~Oh~OhOh~
Oh~Oh~OhOh~
3回目が終わると、玉置さんが上手に移動し、ノーマイクでもう一叫び。

Oh~~OhOhOh~
「あとは任せた」と言わんばかりに、続くパートを観客に歌わせて自身は退場していきました。華麗な放置プレーで新潟公演が終了しました。
以下、楽曲のセットリストです。
6. セットリスト
玉置浩二 with 故郷楽団 10周年
Concert Tour 2025 〜blue eggplant field
8月25日
新潟県民会館 大ホール
セットリスト
【一部】
1. あこがれ
2. 青い“なす”畑
3. からっぽの心で
4. それ以外に何がある
5. 太陽さん
6. 古今東西
7. 最高でしょ?
8. コール
【二部】
9. 青い“なす”畑(Instrumental)
10. 嘲笑
11. しあわせのランプ
12. サーチライト
13. じれったい
14. 好きさ
〜メンバー紹介〜
15. JUNK LAND
16. 田園
17. メロディー
【アンコール】
Ec1. ワインレッドの心
Ec2. 恋の予感
Ec3. I LOVE YOUからはじめよう
Ec4. 悲しみにさよなら
Ec5. 夏の終りのハーモニー
Ec6. MR.LONELY
7. 公演後の様子
公演後の会場の様子です。
今日も大いに盛り上がりました!
— こばかず (@anzen_koji_1982) August 25, 2025
玉置さんも好調をキープ!#玉置浩二#故郷楽団#新潟県民会館 pic.twitter.com/s2sRk30DyF

新潟公演も非常に盛り上がったステージになりました。ここまで複数公演に参加して思うのは、玉置さんの調子がかなり高いレベルを保っていること。パワーボイスもウィスパーボイスも、声が掠れることなくしっかりと届いてきます。非常に充実したパフォーマンスの数々で、今後も期待大です。今週はいよいよ玉置さんの故郷、旭川公演がやってきます。10周年を銘打った故郷楽団ツアーの故郷公演。とても楽しみです。
こばかず
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