先日の10月20日、玉置浩二 Concert Tour 2024 Resume ~レジューム 新たな始まり@ロームシアター京都公演に参加しました。
※本投稿では、公演のセットリストや演出を記載します。本ツアーは27会場36公演の規模で行われます。初日を迎えていない方や、ネタバレに抵抗のある方はご注意ください。
1. 公演前の様子
公演前の会場の様子です。
この会場は初めて来ました。平安神宮の大鳥居をくぐった中にあり、非常に神聖な空気を感じました。
この日はベースの川崎さんがファイナルでした。
今回参加した3名のベース奏者の中で、最多となる19本目の公演。昨年は2公演の参加だった点を考えると、大躍進を遂げたといえるのではないでしょうか。
また、本公演を皮切りに、10/24・25堺公演、10/31・11/1神戸公演と続くスケジュール。これは熱い関西ウィークの幕開けを意味していました。
2. 公演中の様子・各曲の感想
この日の座席は、下手側の1階バルコニー席でした。ロームシアター京都は4階席まであり、各階でホールの側面に設置された座席があります。そこをバルコニー席と呼びます。当日は下手サイドだったため、玉置さんの入退場を、出てくる瞬間から戻る瞬間までしっかりと確認できました。
17時30分、定刻通りに客電が暗転してコンサートが始まります。サポートメンバーが席次の順に舞台下手から入場。それぞれの位置につくと、ストリングスが楽譜を見るために、手元のライトを点けたのを確認しました。これは下手側のバルコニー席だからこそ、鮮明に観察できる様子でした。
その後、川崎さんが演奏するコントラバスの一音が鳴り、その他の楽器の調律音が続きます。
1. あこがれ
トオミさんがサポートメンバーの様子を見渡してから、首をゆっくりと縦に振る動作で曲が開始。ピアノとストリングスの演奏でスタートします。
中盤からは、門田さんのソプラノサックスも演奏にイン。ステージ下手側の演者から主役が切り替わり、最後まで主旋律を演奏しました。
2. 星になりたい
秋山さんのアコースティックギターが、ソロでイントロを演奏。次第にストリングスの音も加わる構成で曲が始まります。このタイミングで、玉置さんがステージ上手から登場。歌唱曲のスタートです。
1番サビのラスト、
抱き合って 抱き合って 眠ったよね
のところで、玉置さんの印象的なジェスチャーがありました。左手を胴体に向けて抱き合わせる動き。歌詞と見事にマッチした表現でした。
続く間奏は、門田さんのアルトサックスが主旋律を披露。時折、原作のメロディーラインを崩しながら演奏する音が特徴的で、ダンディズムな雰囲気を感じるサウンドでした。
その後のラストでは、
何ひとつ 変われない 僕だったけど
何もかも 何もかも 変わってゆく
(※)約束してたこと 覚えているかい
君だけの 君だけの 星になるって
いつの日も 変わらない
君だけの・・・(※)星に
(※)部分で玉置さんがトオミさんにうなずいて、演奏再開のポイントを合わせる姿。座席位置の関係で、玉置さんがこちらを向いてその動作をしているのが見えたため、タイミングの取り方が非常に分かりやすかったです。
3. キラキラ ニコニコ
この曲は、中盤以降に空気がガラリと変わる、玉置さんの伸び艶ある歌声が圧巻でした。
①おはよう〜〜〜 どんな天気でも
②もし疲れたら 僕がおぶってあげるよ〜〜〜
のところ。特に②では、続く
君の涙の中には いつも僕がいる
の入りがワンテンポ遅れるほどに、長くトーンが続いていました。
ラストは、ここでも玉置さんがトオミさんにうなずきながら、
だからどんなときも
キラ/キラ/ニコ/ニコ(※)・・・だね
の歌声。(※)で全ての音が止まるところでは、玉置さんの「Nm〜」というハミングが入っていました。たまにこのアレンジが入るので、一瞬たりとも目が離せないポイントだと思います。
4. 出逢い
サビの、声に抑揚・メリハリをつけた玉置さんの歌声が見事でした。
①そばにいなくて/も〜
②あなたに伝え/たい
③あなたに出逢え/た〜
④いつまでも忘れ/ない
区切りのポイントでその声質を瞬時に切り替える歌い方があり、とても感動しました。
④の次は、
あなたを愛し・・・てる
とタメを付けた歌い方。ここも全ての演奏音が止まるため、張り詰めた雰囲気の中で、玉置さんの歌声のみがクリアに聴こえました。
5. 瞳の中の虹
白と緑の照明が眩しく交差して、鳥の鳴き声が聴こえる曲前演出。ここで中北さんが、風の音を生み出すような笛を吹いていました。これはウィンドホイッスルでしょうか。
その後は視界が晴れ、オレンジ色のライトがステージを照らして、秋山さんのギター演奏で曲が始まります。
曲の序盤は、そのまま秋山さんのアコギ伴奏に合わせて玉置さんが歌う展開。上からまっすぐな白い光が両者を強調して曲が進行します。サビに入ると、ストリングスの左端に位置する、チェロの稲本さんも演奏に加入。同様に照明がスポットされて、3人の世界が広がります。
ずっと 昔のこと
僕の町は 輝いてた ふたりの町
ここで、玉置さんの歌声にとても大きなエコーがかかっていました。
1番終了後の間奏も、中北さんが同じ笛を吹いてその演出を飾ります。続けて始まる2番では、より稲本さんの演奏するチェロの重低音が響くようになり、演奏ボリュームの比重が変わっていきました。この3人によるパフォーマンスは、2番が終わるまで繰り広げられます。
その後の間奏から、バイオリン・ヴィオラが演奏に入り、今度はストリングスの高音が目立つようになります。これらの弦楽器による演奏音の移り変わりは、本当に見事なサウンドアレンジだと思います。
さらに、ラストのサビでは、
ずっと(ずっと…)(ずっと……)
といった、玉置さんの歌声が反復される演出もあり、ここでもこだわり抜かれた音の創出を感じました。
6. 明かりの灯るところへ
ステージ下手側を白いライトが照らして、ストリングスの曲前演奏が入ります。その後、トオミさんのピアノが前奏を演奏して曲がスタート。演奏中に玉置さんが「Yeah〜」と言っていたのが印象的でした。
歌唱パートが始まると、初めはトオミさんのピアノ伴奏に合わせて玉置さんが歌う、バラード曲のスタイル。ところどころで語りかけるような歌い方がありました。サビ前の、
命が何かを告げようと揺れている
からストリングスの演奏が加わり、若干の盛り上がりを帯びてサビが進行しました。
1番終了後の間奏は、門田さんのソプラノサックスが担当。初音を長く取って、終わり間際にランダム感を演出するような演奏でした。
2番は、これまでの流れを汲むように、ストリングスとサックスの音が際立つ構成に進化。玉置さんの歌声を一層に引き立てる、高い音色の演奏がありました。
2番終了後の間奏も、門田さんのサックスが演奏。ファイナルは管楽器が佐野さんとの共演になるため、ダブル構成なのか、それともいずれかのソロパフォーマンスなのか、今から楽しみです。
7. aibo
中北さんがドラムスティックを叩きながら、
1・2・3・4
といったコールで曲がスタート。ただちに門田さんが演奏するソプラノサックスで前奏が始まります。ステージ全体を紫と白のライトが照らす中で、ただ1人黄色のスポットライトが当てられていました。
この曲は、とてもゆっくりと進行しました。そのため、玉置さんの歌声をじっくりと聴くことができました。全体的に抑えられた歌唱テイストの中、わずかながらに迫力を感じる場面もありました。それがサビの、
(1番)あれからどこに行って何してた
(2番)あのとき一緒んなって何見てた
Yeah〜Oh〜
泣いたりしてないよね そばにいなくても
のところ。ここではとても力強い歌声が響きました。
2番終了後の間奏は、門田さんのサックスに加えて、秋山さんのエレキギターも演奏に加わります。両者を黄色いライトが強調する中、ともに主旋律を演奏する贅沢なサウンドでした。ここもファイナルではどのような編成になるのか、とても興味深いです。佐野さんのリコーダーも加わり、トリプル編成になるのでしょうか。
8. ぼくらは…
トオミさんが演奏するピアノの曲前演奏中、水を飲んで口を拭く玉置さんの姿。独特な演出に向けて、準備万端で臨みます。
その演出がスタート。序盤は地声を繰り返す玉置さん。
Oh〜 No〜 Hey〜 Yeah〜
といったフェイクがありました。中盤から終盤にかけては、裏声で民謡風な歌声が高らかに鳴り響きました。この発声、高度なテクニックにも関わらず、全くブレず一直線に客席まで聴こえてきて、とても驚きました。それと同時に、ロームシアター京都の音響の良さを実感しました。最後は地声の、
Hey〜
でといった歌声で、今回のツアーを象徴する演出を締めくくりました。
玉置さんの歌声による余韻が残存する、静けさの漂うステージ。やがて、玉置さんがトオミさんの方を向きながら、
ぼくらは…
の歌声で曲が始まりました。序盤はトオミさんのピアノに加えて、ストリングスが指で弦を弾く(はじく)ピチカート奏法で進行します。吉田さんのみ弓を手に持たずに演奏していました。
それが、
ぼくらは 君の流した(※1)涙を拾うでしょう
からは一転して、ストリングスが弓で弦を弾く(ひく)奏法に切り替わります。このポイントから、玉置さんの歌声・サポートメンバーの演奏に盛り上がり生まれて、迫力が増していきます。(※1)では、玉置さんが左手をお碗型に伸ばして「拾う」動きをしていました。
続く、
いつかは(※2)君に手を振り
死ぬまで 死ぬまで 泣くのでしょう
の(※2)では、
君に手を振り〜ぃぃ〜ぃい〜いい〜
というように、段階式に音程を上げるシャウトアレンジをしていました。
その後は一旦、演奏が止まって暗くなるステージ。そこから鳥の鳴き声が聞こえる中を徐々に演奏が再開されると、白い光が少しずつ玉置さんを照らし始めます。やがてバック演奏の盛り上がりがピークに達したとき、多数の明るい白光が四方八方から玉置さんを強調。ここで玉置さんが大迫力のシャウトを繰り出します。
初めは、門田さんが演奏するアルトサックスとの掛け合い。玉置さんが門田さんの方を向きながら、強烈なシャウトを放っていました。ここからは門田さんもその場に立って演奏。玉置さんの歌声を全身で受け止めていました。その後は、秋山さんのエレキギターと玉置さんのマッチ。時折、秋山さんと玉置さんが目を合わせながら、鋭い演奏と歌声のキャッチボールがありました。
サックス×ギターのアンサンブルになったところで、玉置さんが退場。両手をサポートメンバー方向に広げて、華麗にステージを後にして行きました。その姿を最後まで見届けると、舞台袖に消える瞬間にスタッフへマイクを渡しているところを確認。下手側のバルコニー席だからこそ見ることができた光景でした。
その後もパフォーマンスが続くステージ、ゴージャスな高音域の演奏が、本曲の後奏および第一部のラストを飾ります。最後は中北さんの打楽器音がゆっくりとリズムを取るフィナーレで、その早い段階から観客席から拍手が起こっていました。
9. なにもない海へ
20分の休憩後、サポートメンバーが演奏するインストゥルメンタル曲でコンサートが再開します。トオミさんのピアノに始まり、サックス×ストリングスのハーモニー、ギター×パーカッションのアンサンブルが特徴的で、各メンバーの良さが全面に出たパフォーマンスでした。
秋山さんのエレキギターで本曲が開始。ここで玉置さんがステージに戻ってきて、第二部の本編が始まります。
この曲は、2番終了後のCメロ以降がとても印象に残りました。Cメロに入る前のつかの間の間奏で、
Yeah〜
と1度叫び、その後は伴奏に合わせたリズミカルなフェイクを入れる玉置さん。「Yeah〜」のシャウトが前日よりも長く、その後のフェイクも軽快さを増していました。以降はストリングスが小刻みにピッチを取る中を曲が進行します。弓で弦を短く切るような奏法が印象的でした。そのCメロのラストは、玉置さんの
Yeah〜 Yeah〜〜 Yeah〜〜〜
といった歌声で締めくくられます。回数が増えるごとに声量・音程も上がり、とても迫力のあるシャウトでした。
その後は、秋山さんが演奏するエレキギターの音が合図となって最終節の歌が開始。このギター音が鳴るところで、同時に玉置さんの歌い始めに備えるブレス音が聴こえてきて鳥肌が立ちました。文字通りに呼吸がピッタリ合っていて、非常に驚いた瞬間でした。
曲後は、マイクを持った右手をトオミさん方向に突き出すポーズを決める玉置さん。その後、胸に手を当てて、そこから観客席に手を伸ばすジェスチャーも見せていました。
10. サーチライト
前曲から間を空けずにスタート。前奏の構成は、序盤はチェロの低音が目立ち、その他のサウンドはトオミさんがピアノを演奏しているくらいで、バックトラックから鉄琴の音が聴こえているように思いました。それが中盤になると、ストリングスや門田さんのソプラノサックスが追加され、特にサックスが主旋律を演奏していたのが印象的で、その音がよく目立っていました。
歌唱パートが始まると、トオミさんのピアノと秋山さんのアコギが軽快な伴奏下で玉置さんが歌います。玉置さんの渋い低音の歌声が響きました。
サビに入るとストリングスの演奏も追加され、シンフォニックなテイストで曲が進行。ここでは、玉置さんの地声から裏声への瞬時な切り替えが見事でした。
1番終了後の間奏も門田さんのサックスが演奏して、同じタイミングで観客席から拍手が発生。玉置さんがお辞儀をしてそれに応えていました。
2番も同様に、秋山さんのギター演奏が爽やかな音色を生み出して進行。ラストサビに向かう、
サーチライトは そうなんだ
君なんだ 君なんだ
では、玉置さんが大きく身体をのけ反らせて観客席に手を向けていく動作をしていました。4階席まである広いホールを、隅から隅までカバーしていました。
そのラストサビでは、玉置さんの力の入った歌声が印象的でした。
怖くて寒くて 眠れなくなって
誰かの胸を探した夜に 必ず君を照らす
サーチライトに僕は
なれるかな なれるかな
感情を込めて歌う姿に、とても感動しました。
〜メンバー紹介〜
ここも間を空けずにメンバー紹介が開始。玉置さんがステージ上手側のメンバーから順に、楽器と名前を呼び上げていきます。
パーカッション・中北裕子
サックス・門田 "JAW" 晃介
ベースギター・川崎哲平
ギター・秋山浩徳
1stバイオリン・吉田宇宙
2ndバイオリン・藤堂昌彦
ヴィオラ・金孝珍
チェロ・稲本有彩
サウンドプロデュース&アレンジ、キーボード・トオミヨウ
トオミさんの発表後は、玉置さんがトオミさんのところまで歩いていき、握手をしていました。
11. 悲しみにさよなら
曲前に玉置さんのシャウトが入ります。メンバー紹介後にサポートメンバーが鳴らす楽器音と重なるように発声していました。そこから玉置さんが力強いアカペラで、
悲しみに〜さよなら〜
の歌声で曲が開始。ここで客席から大きな拍手が巻き起こり、曲がスタートしました。
サビ前の、
(1番)抱きしめる腕の強さでさえなぜか
(2番)うつむいてひとつの夜にいることも
から、ストリングスの切れ味鋭い演奏がよく目立つ中を曲が進行、サビに向かっていきます。(1番)では、玉置さんが歌いながら左手を抱き合わせるジェスチャーをしていました。「星になりたい」でもあった、この日2回目となる「抱きしめる」動きでした。
2番サビのアレンジを、
愛を〜世界の平和の〜ために〜
と歌い観客を沸かせると、間奏後のサビはオーディエンスとの合唱になりました。
(※1)泣かないでひとりで
(※2)ほゝえんで見つめて
あなたのそばにいるから
悲しみにさよなら
ほゝえんでさよなら
(※3)ひとりじゃないさ
(※1)から徐々にその歌声を弱めていく玉置さん。
(※2)からは歌わずに、両手を観客に向けて広げていました。
(※3)から玉置さんの独唱が再開、圧巻のラストサビに突入します。
その後は、パワフルさを増した玉置さんの歌声が響き渡りました。シンフォニックコンサートで見せる、ノーマイク歌唱の雰囲気を感じました。
続く後奏では、トオミさん・秋山さん・川崎さんがサビと同じメロディーで、
ラララララ ララララ…
とコーラスを歌い、ストリングスがその主旋律を演奏する展開。ここで玉置さんは、コーラスと同じ音程を口ずさみながら、時折フェイクを入れていました。
その演奏が終わると、最後は玉置さんの
悲しみに〜さよなら〜
の歌声で曲を締めくくりました。
12. JUNK LAND
玉置さんがサポートメンバーの方を向いて「ヘイ!」と叫ぶ声がスイッチとなり、曲がスタート。ここからは観客が総立ちになって、盛り上がる中を曲が進んでいきました。
前奏の間に、玉置さんがマイクスタンドを後ろから前に持ってきてマイクを装着。その後、ギターを手にしますが、この日はなかなか肩にかけませんでした。
どっち行く?どっち行こう?
の有声パートが始まっても、依然としてギターを手に持ったままのパフォーマンスでした。続く歌い始めの、
ほら、今日もポンコツ車のエンジン全開にして
が始まるくらいのタイミングでようやくギターを左肩にかけて、いつもの光景が戻ってきました。
その後は、スピード感あふれるリズムで曲が進行。秋山さんの素早いカッティング奏法が印象的でした。やはり本曲の見どころは、
待ってる人のその前で〜
泣いてる人のその前で〜
以降にありました。ステージ下手側に目を向けると、1stバイオリンの吉田さんがガンガン頭を振りながら演奏。隣の秋山さんも、それに対抗するように素早く手を動かしてギター演奏をしていました。前日の静岡公演では、吉田さんを優しく見守るような秋山さんの姿が印象的でしたが、この日は激しさの目立つ演奏スタイルでした。
ここからは玉置さんのジェスチャーも豊富になります。1発目の
待ってる人のその前で〜
では下手側の観客に指を差し、曲が進むにつれて上手側にも手を伸ばしていきます。ラストの、
愛してる人のその前で〜
では、両手を広げて我々をアピールするような動きをしていました。
2番では、
破れちまった旗でも
高く掲げ!
のシャウトがいつも以上に力強さを感じました。思いっきりのけ反った姿勢から、迫力のある歌声が放たれました。
その後の、
ギザギザ欠けてくハートを(※)合わせて
では、両腕を大きく広げて、欠けたハート型の手をとてもゆっくり近づけていき、
僕のスピードじゃ何も変えることができない
が始まったポイントでハートが合体、即分裂する動きをしていました。いつもは(※)部分でハートが合わさって、すぐに別れる動作だったと思いますが、この日はそれがワンテンポ遅かったのが新鮮に感じました。
曲が転調してクライマックスに突入する、
ガラクタだけど 心を込めて
以降は、サポートメンバーもオーディエンスとしてステージを支えました。多くのメンバーが、自身の演奏機会の無いパートで、手を大きく叩いて盛況の一役を担います。大まかに、以下の流れで推移しました。
①ガラクタだけど 心を込めて
昔のように 僕と暮らそう
②ガラクタだけど 心を込めて
緑の丘で ふたりで暮らそう
③ガラクタだけど 心を込めて
昔に見たもの
そう JUNK LANDで
①では、演奏者がトオミさん・秋山さん・金さん・稲本さんの4名で、それ以外の中北さん・門田さん・川崎さん・吉田さん・藤堂さんは、頭上で手を叩いて観客席に手拍子を促します。特に、両手に赤いドラムスティックを持った中北さんの大きな動きが、座席からの角度的に目の前に飛び込んできました。1stバイオリンの吉田さんは、ここからその場に立って大きな身振りをしていました。
②からは、川崎さん以外のメンバーが演奏に入り、少しずつ演奏が1つになっていきます。ここでは、吉田さんはスタンディングのままバイオリンを演奏していました。1人残った川崎さんは、その後も歌詞を口ずさみながら、頭上で手を叩いていたのが印象的でした。
やがて③から川崎さんの演奏が再開して、サポートメンバーの演奏が揃い踏みで曲のラストに向かいます。
その後は、主役である玉置さんのジェスチャーがよく目立ちました。
④ガラクタたちと
⑤限りなく青い大空
そう JUNK LANDで
④では、大胆な音程変化の歌声を強調するように、人差し指を立てて上に上げていく動作。
⑤では、その指を目の前に広がっているであろう大空に向けて、真っ直ぐ差す動きがありました。
続く後奏では、伴奏に合わせた玉置さんのフェイクが楽曲を彩ります。この日は、パワフルなロングトーンから瞬時に裏声へ切り替わる歌声を見せていました。ラストは、
JUNK LANDで〜
の歌声から、右手をサポートメンバー方向に突き出すポーズで曲が終了しました。
13. 田園
暗いステージに白い複数の照明が交差する演出。前奏が始まり、ステージ上手側で玉置さんがスタッフとギターを交換します。その後、ステージ後方に向かい、水分補給をしたのちにタオルで口を拭いていました。このリフレッシュは、イントロの発声パートが始まる直前まで続いていました。
発声イントロが始まったところで、ライトがオレンジ色に変化。普段は着席して演奏するサポートメンバーの多くが、ここからその場に立ち上がって演奏しました。サックスの門田さん、バイオリンの吉田さんと藤堂さん、ヴィオラの金さんがスタンディングでパフォーマンスを行います。
1人座ったチェロの稲本さんは、Aメロの途中から起立。その姿をよく観察すると、楽器を地面に固定するストッパーを外しているように見えました。ストリングスチームは、前奏を終えるとサビ直前まで演奏機会が無いため、このタイミングで立ち上がることができたと推察しています。また、この日の座席は下手側で、客席からホールを見下ろす距離感だったため、ステージ端に位置する稲本さんのこうした動作をしっかりと確認できました。
その後は、ストリングス隊の4人がそのまま立ちながら客席に向けて手拍子を送ります。特に、吉田さんの大きな動作が目立ちました。サビ前の
毎日何かを頑張っていりゃ
からストリングスの演奏も加わり、盛り上がりが生まれてサビへ突入。引き続き全員が立ったまま演奏をしていました。
サビの地名アレンジは、
愛はここにある 京都にある
でした。
京都に〜〜〜ある
というような伸ばし方をしていました。
2番は、門田さんのアルトサックスがフレーズ間の演奏を彩りました。
陽だまりの中 がむしゃらに走る僕(※)
そろばん弾いて 頭抱えてた君
空のミルクビンに たんぽぽさすアイツ(※)
道を外れちゃって 途方に暮れるあの娘
(※)部分で、都会的なムードの演奏が入りました。
そこからBメロ・2番サビ・ラストサビも軽快かつ大熱狂に進行。ラストフレーズの
みんなここにいる 愛はどこへも行かない
では、玉置さんが手を横に広げるのと同時に、後ろにいる秋山さん・川崎さんも手を上げる動作をしていました。玉置さんを頂点にしたトライアングルで、綺麗に連動されたジェスチャーが形成されていました。
その後のアウトロは、門田さんが主旋律を演奏。玉置さんが口ずさむメロディーとのハーモニーが生まれました。ラストは門田さんの長い一音が奏でられると、それらの音を、玉置さんがギターのネックを下ろす動作で消音して曲が終了しました。
曲後は、そのままサポートメンバーが立ち上がり、大歓声が起こりました。長時間続く拍手。しばらくすると、玉置さんが1階席中央に目を向けてからエアハグをしました。その先を見ると、
骨抜きにして
玉置さん
と書かれた横断幕を持った2人組がいました。その後、手もそちらに伸ばす玉置さん。旺盛なサービス精神を見ました。
それからもしばらく拍手が続き、やがて次の曲が始まります。
14. メロディー
トオミさんが演奏するピアノの曲前演奏でスタート。
あんなにも好きだった
序盤は、トオミさんのピアノ伴奏に合わせて玉置さんが歌います。この日も、非常にゆっくりと曲が進みました。
サビからはストリングスの音が静かに入り、優雅でかつ華やかな雰囲気を感じました。1番の
メ〜ロディ〜 泣きな〜がら〜
を語るように歌うところに、前日との変化を見ました。
2番からは、その他の楽器音のボリュームが上がって進行します。特に、門田さんの演奏するソプラノサックスの音が玉置さんの歌声とよく重なって、ハーモニーを生み出していました。2番終了後の間奏も、門田さんのサックスが担当。ここでも華麗な演奏が際立ち、ラストサビに向かいました。
一転、ラストのサビはしっとりと、伴奏がトオミさんのピアノのみになって玉置さんが歌います。それが、
君のこと忘れないよ
いつだって楽しくやったよ
からは再び、各楽器がボリュームアップ。バラード曲の中にわずかな盛り上がりが生まれて進行します。
メ〜ロディ〜 泣かないで〜〜〜
でマイクを大きく離した玉置さんのロングトーンが響き、
あの歌は心から聞こえてるよ
では、マイクを完全に離脱させて、腰の位置まで下ろした体勢で歌っていました。この部分は無伴奏による玉置さんのアカペラで、緊張感の漂う中を玉置さんの発声のみが聴こえました。直後から、ストリングスが後奏の演奏。これで本曲を締めくくりました。
その後はマイクをテーブルに置く玉置さん。再びその場にメンバーが起立をして、しばらく観客席から拍手が続きました。
やがて玉置さんが再びマイクに手を伸ばすと、大歓声が会場を包み込み、最後の曲に向かいます。
15. 夏の終りのハーモニー
バイオリンの音が
キーーーーーン
と高らかにゆっくり響く演出から、トオミさんのピアノが前奏を演奏して曲がスタート。この曲も、始まりはピアノに合わせて玉置さんが歌います。
それが、
夢もあこがれも どこか違ってるけど
から、1stバイオリンの吉田さんによる演奏を皮切りに、続々とストリングスチームの演奏が加入する構成でした。
その後の、
それが僕と君のハーモニー
では、「僕」で自分を指差し「君」で客席に手を伸ばす玉置さんの動きがありました。この動作、2日間連続で確認しました。
1番のサビでは、
いつまでもずっと
忘れずに〜〜〜
の歌詞を玉置さんが間違えかけて、結果的にかなりタメる歌い方になりました。ここで玉置さんを見ると、苦笑いをしていたのが印象に残りました。
2番はさらにストリングスの音がよく響く中を進行。ラストサビに向かいます。
真夏の/おぉ〜⤴︎
夢 あこがれを
いつまでもずっと
忘れずに〜〜〜
で、急激にマイクを離して、身体をのけ反って歌う姿・声に迫力を感じました。そこから最後までパワフルに歌い切り、第二部の最終曲が終了しました。
曲が終わると、マイクをテーブルに置く玉置さん。ここで、サポートメンバーがステージ前方に移動します。
(ステージ上手から)
中北さん
門田さん
川崎さん
秋山さん
玉置さん
トオミさん
吉田さん
藤堂さん
金さん
稲村さん
席次の順に整列すると、この日で本ツアーファイナルの川崎さんが玉置さんと抱擁を交わしていました。その後、川崎さんは秋山さんと握手をして、門田さんとは肩を組んでいました。中北さんも、門田さん越しに川崎さんの背中をポンポンと叩き、みんなから労いを受けている様子が伝わってきました。
その後、稲本さんから順にサポートメンバーが舞台下手に退場すると、玉置さんが1人ステージに残り、次なるパフォーマンスがスタートします。
3. アンコール
マイクスタンドをステージ前に持ってくる
ギターをゆっくり肩にかける
水を飲む
黒いタオルで鼻をかむ
笑い
黄色いドリンクを飲む
黒いタオルで口を拭く
マイクをゆっくりスタンドにセットする
ギターを弾きながらフェイクを歌う
\シャウト/
ギターを弾いて曲がスタート
玉置さんが1人で歌い始めます。
もっと勝手に恋したり もっとキスを楽しんだり
忘れそうな想い出を そっと抱いているより
(※1)忘れてしまえば
今以上 それ以上 愛されるのに(※2)
あなたはその透き通った(※1)瞳のままで
あの消えそうに燃えそうなワインレッドの
心を持つあなたの願いが叶うのに
(※1)では、弾き語りによく合う、音程を下げていくアレンジがありました。
(※2)で、玉置さんの歌声の合間に聞こえるギター音がとても良かったです。
両手をグーパーして観客に発声を促す合図
玉置さん最高!
頑張って!
すると玉置さんが一言。
「みんなで歌っても良いんですよ、あんまりみんなで歌う曲じゃないけど…京都の皆さんで…」
拍手と歓声
次の曲が観客の合唱で始まります。
なぜ なぜ あなたは 綺麗になりたいの
その目を 誰もが見つめてくれないの
夜は(※3)気ままに あなたを踊らせるだけ
恋の(※3)予感が ただ(※3)駆け抜けるだけ
(※3)の歌声が激しくなるポイントで、玉置さんが右手を上げて、盛り上がりを促していました。
客席に向かって拍手
続いて、玉置さんが強くギターを弾いて次曲が始まります。
(前奏のメロディーを玉置さんが発声)
分からずやの濡れた唇で(※4)
死にたいほど胸に火をつけて
甘いキスで上手く逃げたね(※4)
(※5)腕の中に閉じ込めたいのに
じれったい 心を溶かして
(※6)じれったい 身体も溶かして
もっと もっと(※7)京都を知りたい
Baby Baby Baby 心を燃やして
Ah〜(※6)Baby 全てを燃やして
もっと もっと(※7)京都を知りたい
(※4)では、英語パートを観客に託しつつも、玉置さんが自分でも歌っていました。
(※5)の歌詞を間違えかけて、玉置さんが苦笑いをしていました。
(※6)では、玉置さんがマイクから大きく離れて観客の歌声を引き出していました。観客もそれに慣れたきたのか、大きな声が響きました。
(※7)では「京都を知りたい」のアレンジがありました。しかも、2回もそのように歌っていました。
続いて【MR.LONELY】の前奏を玉置さんがパワフルな地声で歌い、次の曲が始まります。
Oh~~OhOhOh~
Oh~~OhOhOh~
Oh~Oh~OhOh~
Oh~Oh~OhOh~
こんな僕でもやれることがある
頑張ってダメで悩んで
汗流してできなくて
バカなやつだって笑われたって涙堪えて
(※8)WOW〜
何にもないけど
僕らは野に咲く花のように
遠く離れていたって 笑って
(※9)元気で〜〜〜〜〜〜〜
いるから
(※8)では、自由にフェイクを入れながら、長めにシャウトの時間を取っていました。
(※9)では、非常に長いロングトーンで、最後には1段階音程を上げるシャウトを放っていました。
後奏も地声で歌う玉置さん。
Oh~~OhOhOh~
Oh~~OhOhOh~
Oh~Oh~OhOh~
Oh~Oh~OhOh~
ラストはマイクから離れて歌っていました。また、この後奏パートでは、途中からわずかに観客の合唱も入る形になりました。
ギターを肩にかけたまま上手の袖に退場
拍手と歓声
その後も無人で暗くなったステージに向けて、観客席から大きな拍手が起きていましたが、やがて館内アナウンスが流れてコンサートが終幕へ。関西ウィークの初日が大熱狂で終了しました。
以下、楽曲のセットリストです。
4. セットリスト
玉置浩二 Concert Tour 2024
Resume 〜レジューム 新たな始まり
10月20日
ロームシアター京都 メインホール
セットリスト
【一部】
1. あこがれ
2. 星になりたい
3. キラキラ ニコニコ
4. 出逢い
5. 瞳の中の虹
6. 明かりの灯るところへ
7. aibo
8. ぼくらは…
【二部】
9. なにもない海へ
10. サーチライト
~メンバー紹介~
11. 悲しみにさよなら
12. JUNK LAND
13. 田園
14. メロディー
15. 夏の終りのハーモニー
【アンコール】
Ec1. ワインレッドの心
Ec2. 恋の予感
Ec3. じれったい
Ec4. MR.LONELY
5. 公演後の様子
公演後の会場の様子です。
この日は川崎さんのファイナルでした。絶妙なタイミングで入る骨太なベースの演奏が力強かったです。その他には「JUNK LAND」で、最後まで頭上で手を叩いて曲を盛り上げるなど、演奏以外の活躍も光りました。全19公演の参加、お疲れ様でした。個人的には、うち8公演を見ることができて良かったです。また来年もお目にかかれることを楽しみにしております。以下に川崎さんの参加公演をまとめました。
終演後には、玉置さんがサポートメンバーと一緒に撮った写真がアップされていました。
他のメンバーも同じ写真をXやInstagramに上げられていましたが、門田さんが載せたXの写真が最も高画質だったため、こちらに採用しました。
さて、今回も次回の参加公演まで約1ヶ月と空いたため、非常に遅い投稿になりました。いよいよ明日からは、東京ガーデンシアターのファイナル2日間です。管楽器・ヴィオラ・チェロは2人、バイオリンに至っては4人というスペシャルな編成。Resumeツアーの集大成を見届けてきます。
こばかず
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