玉置浩二 Pastorale公演(3/13)@東京芸術劇場のセットリストと感想

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こんにちは。
こばかずです。

先日の3月13日、billboard classics 玉置浩二 LEGENDARY SYMPHONIC CONCERT 2024 “Pastorale”@東京芸術劇場公演に参加しました。


※本投稿では、公演のセットリストや演出を記載します。本ツアーは11都市21公演の規模で行われます。初日を迎えていない方や、ネタバレに抵抗のある方はご注意ください。

2月28・29日に、那覇文化芸術劇場なはーとで初日公演がされてから、2週間ぶりのコンサートになります。沖縄公演の感想は下から。

1. 公演前の様子

公演前の会場の様子です。

昨年のNavigatoria公演で初演が開催された会場が、Pastorale公演における本州幕開けの会場になりました。ホールに入ると、すぐにメインビジュアルとフラワースタンドの掲示があります。

先日の那覇文化芸術劇場なはーと公演では写真での撮影がOKでしたが、本会場は動画形式のみ撮影が許可されていました。入口付近で人が混雑しないための措置です。

また、本会場はクロークがあり、公演前にコートや手荷物を預けることができました。座席で足元に物が多いと気になるため、とてもありがたいサービスでした。

2. 公演の様子・各曲の感想

この日の座席は3階席後方でした。あと数列後ろになればA席といった位置です。

いつもと同じように、開演15分前の17時45分に「開演5分前からは許可のない写真撮影は禁止」の館内放送が流れます。この日は、自分の座席からステージの写真を撮っている方が多いと感じました。しかし、スタッフによる注意喚起のアナウンスは特にされていませんでした。昨年も同様の様子であったと記憶しています。この会場は、開演5分前以前であれば撮影OKなのでしょうか?中には厳しく注意される会場もあるため、ルールの線引きがどのようになっているのか気になりました。その後、5分前の17時55分に「まもなく開演」の放送が流れ、定刻の18時00分にコンサートスタートです。

ステージ両端の舞台袖から、東京フィルハーモニー交響楽団のメンバーが登場します。全員が着席して少し経つと、左袖からバイオリン奏者のコンサートマスターが1人で入場。その歩みに合わせて、ステージ上から白いスポットライトがコンマスを強調します。その後、コンマスは立ったまま、ステージ中央に位置するオーボエの音に合わせて各楽器がチューニングされます。

最終調整が終わると、左から指揮者の大友さんが入場。ここでもスポットライトが上から大友さんを照らしていました。指揮台の端に立ち、楽団員を起立させて全員で観客席に礼をしたのち、コンサートスタートです。

1. ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」第5楽章〜歓喜の歌

今年のシンフォニックコンサートは、ベートーヴェンの「田園(Pastorale)」から管弦楽が始まります。曲の序盤はバイオリンの演奏が目立つ演奏で、そこにコントラバスの「ポロン、ポロン」という音が乗ってリズム感を生み出します。これらの演奏は、豊かな田園風景を想起させるキャッチーなものでした。そして最後は、フルートが主旋律を奏でて序曲が終了します。以下に「田園 第5楽章」のリンクを2つ貼ります。

指揮者:ベーラ・ドラホシュ
管弦楽:ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア
指揮者:パーヴォ・ヤルヴィ
管弦楽:ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団

大友さんの指揮が続いて「歓喜の歌」へ。この日は、最初のホルンの音をいつもより長く取っていた印象を持ちました。続くバイオリンの演奏がとても綺麗でした。1度クラシックコンサートも生で聴いてみたいと思ったほど美しかったです。曲が進むにつれて、大友さんの指揮にも見所がありました。様々な方向を向きながら、各楽器の音を見事に引き出していました。最後は演奏が盛り上がり、大友さん特有の両腕をクロスするポーズで管弦楽が終了。

大友さんがステージ左に手を挙げる合図により、玉置さんが入場します。ここで客席から大きな拍手が起こり、温かいムードが会場を包みます。その後、照明が暗転するとともに拍手も鎮まり本編へ。

2. ボードビリアン 〜哀しみの道化師〜

この日も、曲前にアイコンタクトをして、曲に入る準備ができているかを、大友さんと玉置さんが入念に確認していました。そこから大きな間が空いて、小さなバイオリンの音が一音鳴ります。そこから沈黙が生まれたのちに…

いつまでも どこまでも 歩いて行こう
さざなみが きらめく 白い砂浜を…

の非常にゆっくりした独唱で歌がスタートします。この部分、オーケストラの演奏は一切ありません。そのため、各フレーズ間のブレス音もわずかに聴こえてきました。また、暗いステージ上を金の太いスポットライトが1本、玉置さんを強調していました。

その後はオーケストラの演奏が入り、引き続きゆったりと曲が進行します。

① 柔らかなショールになって 君を包むよ Oh〜
② 辛くても 泣かないって 心に決めよう Oh〜

では、やはり少しマイクを離しながら歌っていました。この日は3階席のため、この声がやや小さく聴こえました。このギャップは、目の前で音が奏でられているといったオリジナル性があって非常に良かったです。

その後、大きな見どころが3つあります。まず1つ目が「腕の中で眠らせて」のところです。

腕のなか〜〜〜〜〜で眠らせて

というように、ロングトーンを非常に長く歌うアレンジをしていました。その分「眠らせて」のフレーズを短く詰め込むため、緩急のついた歌唱になっていました。

2つ目の見どころが「いつかまた会えるなら あの船に乗ろう」の部分です。

あの船に のろ〜〜〜

で、清らかさが際立つ歌声になっていました。発売から10年以上の時を超えて、現在の玉置さんによって施された名アレンジだと思います。

そして3つ目が、

かろやかにタップ踏んで(※)

かろやか」の発音です。まるで「軽やか」な様子を歌い方で表現していました。そこから「タップ踏んで」の後(※部分)は、交響楽団の左サイドから、木と木を打つ「コロコロコロ」という音まで鮮明に聴こえます。これには、木材でできたデッキの上で、軽やかにタップを踏む映像が私の頭の中に創り上げられました。このように、歌・音で聴衆に情景をイメージさせることができるのは、玉置さんの歌・オーケストラの演奏・サウンドアレンジによる素晴らしい賜物だと思いました。

3. ホームレス

フルートが前奏の主旋律を演奏してスタート。ここにハープの音が副旋律として乗ることで、シンフォニー感を強く感じさせます。

トンネルのアーチの隅 酒瓶片手のホームレス

で玉置さんの歌が始まると、その後は吹奏楽器が目立つ演奏の中を、非常にゆっくり曲が進行します。サビの

ねぇ 嫌だよ いなくならないで

以降はバイオリンの音が追加され、演奏にもやや迫力が生まれていました。

2番以降も引き続き、吹奏楽器・バイオリンが演奏の主役を担って進行。その後半に、本曲では数少ない玉置さんの歌唱が盛り上がるシーンがあります。

憧れのスターでもないし 私はヒロインじゃない
だけど あなただけ あなただけ

のところ。力強く伸びやかな歌声が響きました。その後は再び、ささやくような歌い方に戻り、歌唱パート終了です。

そこからはオーケストラによる後奏へ。ステージ後方やや右に位置取る、トロンボーンの演奏がありました。哀愁漂う低音が響き、曲や歌詞のテイストと見事に合っていました。

4. Beautiful World

大友さんの指揮に合わせてハープが一音。その余韻が残る中を…

美しき…世界 美しき…世界
忘れないで また会う日まで

と、これもまた非常にゆっくりした玉置さんの独唱で曲が始まります。冒頭の部分、「美しき」と「世界」の間に余白を空けた歌い方をしています。アカペラだからこそできるアレンジだと思いました。

その後の前奏からはオーケストラの演奏が加わり、やはりこの曲も非常にゆっくり・静かに展開していきます。

反対に、玉置さんの歌唱に強さが出るのがサビの部分です。

美しきせか〜〜〜い、美しきせか〜〜〜い
もう泣かないで〜〜〜、心の中に愛
いつかまたね〜〜〜わす〜〜れないよ

堂々とした姿で、ビブラートをかけながらロングトーンを歌っていました。また、トーンの途中からマイクを少しずつ遠ざけて、胸の位置まで離す歌い方をしていました。それが一転、最後の「わす〜〜れないよ」では身体を前屈みにして、マイクを口に近付けて、裏声で歌う姿に切り替わり。自由自在に歌声を操る技術を見ました。

また、このサビの部分、玉置さんが左足を上げて、勢いをつけながら歌う動作がありました。1番はその動きがやや控えめで、2番は非常に大きく振っていました。玉置浩二ショーで見た印象的な姿を、コンサートで見ることができて嬉しいです。

沖縄公演2Daysであった、ラストの「美しきせか〜〜〜い」で右手を前で1周させる動きは、この日はありませんでした。今後も注目します。

曲後は、玉置さんと大友さんが両手でガッチリ握手をしていました。ここで第一部の前半が終了です。

5. あこがれ

大友さんの指揮に合わせて、ピアノの演奏で始まります。ゆっくりした演奏が心地良かったです。その間、玉置さんは右手にマイクを持ちながら、左手を胸に当てて聴いていました。

6. MR.LONELY〜All I Do〜サーチライト(メドレー)

あこがれから拍手をする間もなく大友さんの指揮が続き、ソロメドレーが始まります。

MR.LONELYでは、前奏の「Oh〜」はやはり裏声で歌唱。その後のサビで、玉置さんの大きなアレンジを見ました。

いつでもどんなと〜〜きでも〜〜〜

を裏声で歌います。昨年のNavigatoria公演中盤で見た光景が蘇りました。続く、

何にもないけど 君のために
野に咲く花のように
遠く離れていたって 笑って

まではオーソドックスな歌い方で、ラストの「元気でいるから」でも裏声のアレンジがありました。

元気で〜〜えぇぇ〜〜い〜るから

というように、「で」の発音から始まり、途中から「え」にシフトする歌い方。クセになるアレンジを目の当たりにしました。そこから最後の「Oh〜」も裏声で1曲目終了。

次のAll I Doは逆に、いつもと同じ歌い方でした。ただ、サビをややパワフルに歌っている印象がありました。

ソロメドレーの最後はサーチライト。この曲は、ラストサビへ向かう

サーチライトはそうなんだ
君なんだ 君なんだ

の客席へ手を向けるジェスチャーが印象に残っています。東京芸術劇場は、ステージの横側に面した2階席があります。玉置さんはそちらの右側から左側へ向けて、ぐるっと180°回転していました。ここまで広範囲をカバーした動作を見たことが無かったため、驚きのシーンになりました。その後は感情を込めた表情でラストサビを歌い切り、オーケストラが後奏を演奏してソロメドレー終了です。

今回のPastorale公演では、あこがれの後にソロメドレーが始まるところが、1つの注目点になっているように感じます。ここまでの曲編成を再確認すると、

① 田園〜歓喜の歌(管弦楽)
② ボードビリアン 〜哀しみの道化師〜(安全地帯)
③ ホームレス(提供曲)
④ Beautiful World(コラボ曲)
⑤ あこがれ(ソロのInstrumental曲)
⑥ ソロメドレー

と、純粋なソロの楽曲は、5曲目のあこがれ以降になります。あこがれがこのタイミングで演奏されることで、

これからソロが始まる

というような予感をさせて、メドレーの存在感をより際立たせる効果があると感じました。後述のセットリストでは、あこがれとソロメドレーは分けて書きますが、全体の流れやセットリスト順が決まった背景を汲み取ると、

あこがれ〜MR.LONELY〜All I Do〜サーチライト

とも表現でき、それもまた自然でもあると思いました。

7. Friend

この日、個人的にとても良かったと思う曲が2曲ありました。そのうちの1曲が、このFriendです。

まずは前半、ピアノの伴奏に沿って歌う部分が、とても澄んだ声に聴こえました。

君の影の〜中に指〜髪〜声〜

の繊細な歌声が好きです。

続くサビは力強いトーンへ。沖縄公演と同様、やはり1発目のロングトーンは客席右側を向いて歌っていました。そのトーンがまた、ストレートに伸びる歌声で、右サイドに座っていた方は迫力を感じたのではないでしょうか。この日はここまで、トーンでビブラートをかける場面が多かったと感じましたが、Friendのときには所々で有無を使い分けていました。

もうFriend心から(綺麗だよ)Friend

①はビブラート無、②はビブラート有です。②のトーンはやや声量を抑えた歌声で、徐々に歌声が小さくなるビブラートもまた心地良かったです。そこから1番最後のトーンでは、少しずつ腰の高さまでマイクを離していく姿。その後、そのマイクを持ったままステージ左に退場して、第一部終了です。

8. 『ハンガリー舞曲』より「第1番」(ブラームス作曲)

約20分の休憩後、第二部がスタート。迫力のあるバイオリンの大演奏で始まります。最初のメロディー、もの悲しさや若干の恐怖感を感じさせるような旋律でした。途中、所々でフルートの高音がそこに乗ることで、その気持ちを緩和させるような、逆に加速させるような、複雑な感覚になる演奏がありました。中盤には1度小刻みな演奏を挟んで、終盤は冒頭と同じ演奏に帰着。大友さんが、全ての音を右から左にかき消すような激しい指揮動作で終了しました。以下に「ハンガリー舞曲 第1番」のリンクを2つ貼ります。(上のリンクは、動画の所有者により他ウェブサイトでの埋め込み再生が許可がされていないため、「YouTubeで見る」からご覧ください。)

指揮者:クラウディオ・アバド
管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮者:ステファン・ゾルテス
管弦楽:ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団

9. SACRED LOVE

ここで玉置さんが再入場。真っ黒な衣装を見に纏い、二部の本編が再開します。

大友さんが右手を挙げる合図で、ステージ左から鐘の音を模したチューブラーベルが3回鳴ります。そこから少しずつバイオリンの音が大きくなる演奏をバックに、ハープが主旋律を取る前奏で曲が始まります。

この曲も前曲のFriend同様、序盤は澄んだ声が印象的に聴こえてきました。また、それに加えて裏声がとてもクリアに聴こえて驚きました。

そばにいてほしい人は 今どうしているのですか
② 離れてて会えないの もう1度会いたいの

3階席の、決して良席とはいえない場所まで、鮮明に聴こえてきて美しかったです。

最後は、力強い歌声と繊細な裏声が融合する歌唱で終了です。

愛の日の永遠を〜〜〜

で語尾の音程を2つ上げるアレンジを入れた後、

ち〜〜か〜あった〜

の「ち」は裏声、「か」は地声へと切り替わります。この転換も見事でした。

10. 行かないで

Friendと並び、個人的にとても良かったのがこの曲です。本曲もやはり、前曲と同じように裏声の綺麗さに驚きました。しかも、それを非常に気持ちを込めた表情で歌っていたため、とても感動しました。

逆に、地声は力強く歌う玉置さん。特にラストの

いつまでもずっと 離さないで

からの「Ah〜」では、体勢を崩しながら歌う姿も見ました。

11. ワインレッドの心〜じれったい〜悲しみにさよなら(メドレー)

安全地帯メドレーです。1曲目のワインレッドでは、各サビでラストフレーズの歌い方が印象的でした。

① あなたの願いが 叶うのに
② 写し出して見せてよ 揺れながら

①は1983年の原作と全く同じ歌い方・メロディーでした。シンフォニックコンサートでは、

かなう〜〜のに〜

のように、「う」を伸ばした歌い方が特徴的ですが、この日は

かなうの〜〜に〜

と「の」を伸ばした歌い方をしていました。一方で、②はこれまで聴いたことのないアレンジでした。

ゆれな〜が〜ら〜

の「ながら」で音程を上げて、かなりカジュアルに歌っていました。これには「揺れる」というよりも、飾らず「弾ける」ような雰囲気を歌に感じました。

続くじれったいは、軽快にジェスチャーを織り交ぜながら歌う玉置さん。サビの

じれったい 心を溶かして
じれったい 身体も溶かして

で、左手を地面に這わせるようにして、溶けるような動きをしていました。

ラストの悲しみにさよならは、玉置さんの力強い歌声と、会場を大きく包む身振りが目を引きました。サビアレンジの

愛を世界の平和の〜ために〜

で伸びやかな歌声を魅せてからは、ジェスチャーを取り入れたラストサビへ。

① 悲しみにさよなら ほゝえんでさよなら 1人じゃないさ
② 飾らない言葉で 失くせない心で 1つになれる

①では右手をピンと前に出す動き、②では右手を右から左に滑らせて、客席を包み込む動きがありました。続く、

泣かないで1人で ほゝえんで見つめて あなたのそばにいるから

では、もはやこの時点ですでにマイクを腰の高さまで下げて歌っていました。それでも3階席まで聴こえる声量、さすがでした。オーケストラの演奏を挟んで最後の

悲しみにさよなら〜〜〜

は、マイクを置いてのノーマイク歌唱。ここでもパワー溢れる生声が会場に響きました。

曲終了後は、玉置さんと大友さんがガッチリ両手で握手。沖縄公演から引き続き、安全地帯メドレーの後に握手をする2人の姿がありました。

12. JUNK LAND

この日も、非常にスピード感がある演奏で進行します。観客の手拍子はなく、少し安心した私がいました。自分はしていなくとも、あの場で大友さんに注意を受けるのはハラハラするので…

しかしながら、ハプニングがあったのはラストです。

ガラクタたちと〜

以降で、玉置さんの歌唱がスッポリ抜ける事態。沖縄2Daysの記事では言及しませんでしたが、2日目もこの部分を忘れかける場面がありました。その時は「ガラクタたちと〜」の入りを遅らせて、言葉を詰め込むことで事無きを得ましたが、この日は丸々抜けていました。しかし、このままで終わらないのが玉置さん。所々にフェイクを入れることで自然に対応します。最後の

JUNK LANDで〜

から歌唱が再開し、その後は後奏に合わせたスキャットでラストへ向かいます。大友さんの指揮に合わせて裏声を響かせ、マイクを引く動作で曲が終了しました。

この抜けた部分、シンフォニックコンサートでは進行箇所の認知が非常に難しいと考えています。ソロコンサートの場合、転調後は曲が進むにつれて楽器の演奏が少しずつ加わり、早い段階でサポートメンバーによるフォローの歌声が入ります。しかしながら、シンフォニックコンサートでは演奏楽器がほとんど変わらない上、合いの手が入るのは最後の「Ah〜」からで、しかもその音は吹奏楽器です。

過去にもこの部分が抜けたり、逆に多く歌いかけたりする場面を目にしました。沖縄2日目でややヒヤッとする場面があり、当日はこの部分に賭ける想いが強かったと思いますが、それでもこのようになった背景を想像すると、オーケストラの下で歌うことは玉置さんでも計り知れない相当な重圧があるのだと思いました。とはいえ、咄嗟にフェイクを入れて適応する姿は見事でした。今年のツアーはまだまだ序盤のため、これからは完璧に調整してくると思います。次回の公演では、力強い「ガラクタたちと〜〜〜」のシャウトが聴けることを楽しみにしています。

13. 夏の終りのハーモニー

沖縄で印象的だった2番の

夏の(沖縄の)夜を飾るハーモニー

の歌詞アレンジ、この日はなく「夏の夜を」と歌っていました。これは地方限定でしょうか?今後もここの歌い方に注目します。

その後のサビは、玉置さんの歌声とライトアップの共演がありました。

星屑の間を揺れながら

の歌詞にピッタリ合うように、ホールの壁に星を模した無数の銀色照明が、あちこちに散りばめられます。3階席で、上から会場全体を見下ろす位置だったからこそハッキリと分かる演出で、とても美しかったです。

続いて

真夏の〜夢 あこ〜〜〜がれを

以降は玉置さんのノーマイク歌唱へ。マイクを持って歌う直前の「想い出に〜」よりも、マイク無しで歌う「真夏の〜」の方が声が聴こえてきて驚きました。最後の

忘れずに〜〜〜〜〜

はオーケストラの演奏が一時中断する中、玉置さんのアカペラがホール全体に響き渡りました。ロングトーンの最終盤には、大友さんが玉置さんのことを注視し、タイミングを見計らって指揮が再開。オーケストラの後奏で曲が終了します。

その後は、拍手喝采の中を玉置さんが右、大友さんが左に位置取り、お互いのパフォーマンスを讃え合います。そこから2人は退入場を2回繰り返して、大友さんのみステージに残り、アンコール開始の雰囲気が出ます。ここで玉置さんが退場する際に、舞台袖とステージの順に指を差し、「1度帰って、また戻ってくる」といった身振りを聴衆に向けていたのが印象的でした。

14. 田園

アンコールスタート。ベートーヴェンの「田園」をオーケストラが演奏して、玉置さんの「田園」がスタート。前奏で玉置さんがステージに戻って来ます。ここからは観客の手拍子も加わります。

まず、オーケストラの演奏で印象的だったシーンが1つありました。Aメロで、玉置さんの歌の間に、オーケストラがベートーヴェンの田園を演奏して、合いの手を取るところ。以下の(※部分)です。

石ころ蹴飛ばし 夕陽に泣いた僕(※)
夜空見上げて 星に祈ってた君(※)
アブラにまみれて 黙り込んだアイツ(※)
仕事ほっぽらかして 頬杖つくあの娘(※)

ここで、鉄琴の弾ける音が鮮明に聴こえました。この部分、フルートの音がよく聴こえるイメージがありましたが、この日は鉄琴の音が特に目立っていました。「以前からこんなに聴こえたっけ?」と思ったので、次も注目します。

そこからサビへ。地名を入れたアレンジは

愛はここにある 池袋にある

でした。「東京」で待ち構えていたので驚きました。昨年の東京芸術劇場2Daysは、「君はどこへも行けない」のノーアレンジだったため、今回はどう歌うか楽しみにしていましたが、ピンポイントに「池袋」だとは思いませんでした。

その後も1番と同様、鉄琴による演奏も曲を引き立ててラストのクライマックスへ。ここからは大友さんが玉置さんに正対して指揮をします。この日は指揮台の後ろに手すりが無かったため、両手をグーにして玉置さんの歌声を引き出していました。玉置さんもそれに、思い切りのけ反ったシャウトで応えて、大友さんの指揮で終了します。この部分、大友さんは玉置さんに向いたまま指揮が終わりますが、オーケストラによる演奏終了のタイミングもピッタリ合っていて素晴らしかったです。

1度大友さんが指揮台から降りて玉置さんと横並びになり、総立ちの観客から拍手が続きます。しばらく経ち、大友さんが指揮台に登り次曲の準備へ。

15. メロディー

観客が総立ちだったため、大友さんから着席するように促されました。ここで一斉に着席する観客。それを見て、玉置さんが左手を胸に当て、軽くお辞儀をする姿がありました。大友さんも同じ動作をしており、2人の紳士的な姿勢を目にしました。そこからラストのスタートです。

最終曲のメロディーは、とても丁寧な歌い方が心に残りました。一言一言のフレーズを大切に噛み締めて歌っている印象がありました。1番のサビでは、

あの頃は何もなくて それだって楽しくやったよ
(※1)メロディー (※2)泣きながら

やはり(※1)の裏声になるところが綺麗で、オーケストラの演奏ともよく合っていました。(※2)のトーンは、あえてトーンを伸ばさずに寸止めする歌い方。ここでもまた珍しいアレンジを見ました。

2番も引き続き、一音一音を大事に捉えて歌う玉置さん。その後の間奏中に右手でイヤモニを外し、マイクを置いてノーマイク歌唱に移行します。ここでも、3階席まで聴こえる見事な歌声。優良ホール100選にも選出された東京芸術劇場のホール全体に、玉置さんの歌声が響き渡りました。

曲終了後は、再びのカーテンコール。スタンディングオベーションの中を、玉置さんと大友さんが退場し、しばらくするとまた入場します。少し経ってから再度2人が退場しますが、客席からは依然として大喝采がホールを包みます。そんな物凄い雰囲気の中、自身の楽器を片付ける東京フィルハーモニー交響楽団の楽団員たち。ゾロゾロと左右のステージ裏へ退場して行きます。

玉置さんの2度目の退場から大きな間が空いていますが、「本日の公演は全て終了」の終演アナウンスはまだかかりません。「ということは…?」と思いステージを一心に見つめていると、やはり玉置さんが再びステージに戻って来ました。まず指揮台に手を向け、続いてステージ左側から右側の楽器へ順に手を伸ばす玉置さん。オーケストラへのリスペクトを存分に表現します。するとステージ中央前方へ。身体を投げ出すようにして、

Oh〜!ありがとう〜!!!

という感謝の叫びがありました。そこからまたステージ左に戻る玉置さん。今度こそ公演終了のアナウンスがかかり、全編が終わりました。

以下、楽曲のセットリストです。

3. セットリスト

billboard classics
玉置浩二
LEGENDARY SYMPHONIC CONCERT 2024
“Pastorale”
3月13日
東京芸術劇場
セットリスト

【一部】
1. ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」第5楽章〜歓喜の歌(管弦楽)
2. ボードビリアン 〜哀しみの道化師〜
3. ホームレス
4. Beautiful World
5. あこがれ(Instrumental)
6. MR.LONELY〜All I Do〜サーチライト(メドレー)
7. Friend
【二部】
8. 『ハンガリー舞曲』より「第1番」(ブラームス作曲)
9. SACRED LOVE
10. 行かないで
11. ワインレッドの心〜じれったい〜悲しみにさよなら(メドレー)
12. JUNK LAND
13. 夏の終りのハーモニー
【アンコール】
14. 田園
15. メロディー

4. 公演後の様子

公演後の会場の様子です。

この日は特に、MR.LONELY・ワインレッドの心で見た、クセになる歌唱アレンジが心に刻まれています。新たな歌い方が眼前に広がるたび、またそれを聴きたい渇望にも似た欲求が沸々と湧き上がる私がいました。次は一体どのようなアレンジがあるのか、そんな妄想をしながらセットのプレイリストを聴いています。今後も、ステージで奏でられている音に最大限の傾聴をして、印象的なフレーズを記憶したいと思います。

こばかず

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【今後のコンサート参加予定】

billboard classics 玉置浩二
LEGENDARY SYMPHONIC CONCERT 2025
"ODE TO JOY"
Coming Soon…

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billboard classics 玉置浩二
LEGENDARY SYMPHONIC CONCERT 2025
"ODE TO JOY"
Coming Soon…

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