先日の9月4日、玉置浩二 with 故郷楽団 10周年 Concert Tour 2025 〜blue eggplant field@旭川市民文化会館公演に参加しました。
※本投稿では、公演のセットリストや演出を記載します。本ツアーは24会場34公演の規模で行われます。初日を迎えていない方や、ネタバレに抵抗のある方はご注意ください。
1. 公演前の様子
公演前の会場の様子です。
故郷公演#玉置浩二#故郷楽団#旭川市民文化会館 pic.twitter.com/O9M8DDOLnK
— こばかず (@anzen_koji_1982) September 4, 2025















昨年のResumeツアーに続いて、2期連続で玉置さんの故郷公演に参加することができました。
2. サポートメンバー
本公演に参加するサポートメンバーは以下の通りです。
(敬称略)
— こばかず (@anzen_koji_1982) September 2, 2025
キーボード:トオミヨウ
ギター:秋山浩徳
パーカッション:中北裕子
ベース:川崎哲平
ドラム:松原"マツキチ"寛
サックス/フルート:門田"JAW"晃介
バイオリン:吉田宇宙
バイオリン:白澤美佳
ヴィオラ:舘泉礼一
チェロ:村中俊之#玉置浩二#故郷楽団
(敬称略)
キーボード:トオミヨウ
ギター:秋山浩徳
パーカッション:中北裕子
ベース:川崎哲平
ドラム:松原"マツキチ"寛
サックス/フルート:門田"JAW"晃介
バイオリン:吉田宇宙
バイオリン:白澤美佳
ヴィオラ:舘泉礼一
チェロ:村中俊之
ここまでの公演で1stバイオリンを務めた、吉田さんと白澤さんが今ツアーで初のデュオを組みます。昨年は、今回は不参加である「藤堂昌彦ストリングス」を率いた藤堂さんと吉田さんが共演する公演では、その日ごとに1stバイオリンと2ndバイオリンが入れ替わっていました。しかしながら、今年は白澤さんご自身が「吉田宇宙ストリングスで弦カルテットに参加」とお話しされているため、全公演でファーストを吉田さん、セカンドを白澤さんが担当するものと思われます。
他のメンバーに注目すると、ドラムの松原さんやホーンの門田さん、低弦の舘泉さんおよび村中さんは、玉置さんの故郷公演に初参加でしょうか。特に、ここ数年でサポートメンバーのシフトに抜擢されながらも、旭川公演には縁がなかった松原さんや門田さんがステージで躍動する姿に注目したいところです。新たな顔ぶれも加わった「玉置浩二 with 故郷楽団 10周年」のチームが、一体となって作り出すパフォーマンスから目が離せません。
3. 第一部の様子・各曲の感想

この日の座席は、通常の客席から下手側にせり出た「イ」ブロックの最後方でした。音響設備でチェロの村中さんとヴィオラの舘泉さんが見切れた反面、玉置さんの入退場はよく確認できる位置でした。
定刻ちょうど1分前の17時59分、上手から楽器スタッフがギターを持ってステージに姿を見せ、中央のスタンドに立てかけました。この姿が捌けるのと同じくして場内が暗転。辺りが完全に暗くなると、直前に置かれた青のバスカリーノを白くライトアップする演出が始まりました。綺麗な青色が鮮明に浮かび上がる美しい照明で、とても輝かしい演出でした。
ここでサポートメンバーが下手から入場。ギターの秋山さんを先頭に、等間隔を保ってそれぞれの自席に向かっていきます。観客席からは拍手が起こり、故郷楽団メンバーを温かく迎え入れました。全員がポジションに着くと拍手が鳴り止み、静寂が場内を支配します。しばらく沈黙の状況が続いた中、弦楽器の調律音がかすかに聴こえてきました。その後、門田さんがソプラノサックスで長い一音を演奏して曲が始まります。
1. あこがれ
トオミさんがゆっくりと丁寧に右手を振る指揮でインストゥルメンタル曲がスタート。ピアノとストリングスの合奏で始まりました。その間も曲の開始を告げたサックスの長音は続き、アンサンブルの休符時にはこの音がよく聴こえました。
中盤からは役割が変わり、門田さんのサックスが主旋律、秋山さんのスチールギターが副旋律を演奏するようになります。特に秋山さんの独特なギター音がよく主張する演奏で、空間にうねりを作り出しました。
最終節は1度演奏音が止まり、再びトオミさんが念入りに右手を振る指揮で曲が再開します。ラストは各楽器のアンサンブルでハーモニーが生まれ、豪華なサウンドアレンジが特徴的な序曲が終了しました。
2. 青い“なす”畑
弦カルテットの前演奏で次の曲が始まります。ここで玉置さんが満を持して上手の舞台袖から登場。一際大きな拍手が客席から起こりました。歩きながら両手を広げて、観客からの熱い喝采に応える玉置さん。そのままステージ中央に鎮座したバスカリーノに向けて歩みを進めていきました。ギターをゆっくりと肩にかけると、弦を弾きながらマイクスタンドまで移動して、繊細なハミングを織り交ぜたのちに弾き語りで曲がスタートします。
序盤は玉置さんの歌声とギター音のみが聴こえる贅沢なサウンド。とても深みのある音が心地良く響きました。
手をかけ汗まで流して
ひとりで耕す勘違い
からは、パーカッションとスチールギターの演奏が加わります。中北さんが飛び跳ねるようにリズムを生み、秋山さんがユニークな世界観を作り出しました。
曲の中盤、
広がるそのまんまでいい
ちっちゃなこのまんまもいい
以降はストリングスの演奏が追加されて、曲に豊かなボリュームが生まれていきます。また、ここでステージの照明が綺麗な水色に変化し、色彩鮮やかな演出が広がりました。
終盤はこれまでのサウンドアレンジを凝縮したような演奏が展開されていきます。
大切な家がある とまと畑のそば
すき間にわずかに青い空
はトオミさんのピアノ伴奏下を玉置さんが歌い、
強く強く生きていた
からは他楽器も入って盛り上がりが出ました。曲のラストフレーズである、
とまと畑の“青い”なす
は冒頭と同様に、玉置さんの弾き語りで歌唱パートが終了します。
その後は一瞬音が鳴り止み、この沈黙を松原さんのドラムが一発されて打破。それと同時に故郷楽団メンバーの後奏が始まりました。アウトロでは、温かみのある演奏に合わせて玉置さんが本曲のメロディーを口ずさんで曲が終了を迎えます。最後はトオミさんが右手を握る指揮で演奏がフィナーレ。この動作に合わせて、玉置さんもギターの弦をゆっくりと手で押さえて音を止めました。
曲後は右手を観客席に向けてまっすぐ伸ばす玉置さん。続けてステージの地面に手を伸ばし、そのまま空に向けて上げるジェスチャーをしていました。「故郷凱旋」を表現したような動作で、1曲目から特別感のあるモーションを見ることができました。
3. からっぽの心で
曲前、ギターをGIBSONに変える玉置さん。準備が整うと、弦カルテットとサックスの合奏で曲の前奏が始まります。ストリングス隊の奏でる高低差あるハーモニーが見事でした。
歌唱パートに入ると、松原さんのドラムと秋山さんのエレキギターが積極的な演奏を繰り広げて、曲のリズムを作っていきます。また、ここからは中北さんが手拍子をしてリズムを取り、観客もそれに応える形になりました。
玉置さんはギターを弾きながら歌い進めていきます。この日はところどころでタメを作って歌う場面が多かったように見えました。1番のラスト、
そこがどんなところか
では、手を前に出すジェスチャーも見せました。
2番が始まると、門田さんのサックス演奏がよく顔を出すようになります。Aメロのフレーズ間で随所にオブリガートを入れ、曲に華やかなアクセントを付けました。2番終了後の間奏もそのまま主旋律を担当して、味わい深い音色の演奏を披露。とても洗練された演奏が曲を飾りました。
客席から終始手拍子が起こり、ほのかに盛り上がった曲も最後はしっとりと終了します。ラストフレーズ、
そこがどんなところか
をトオミさんのピアノ伴奏下で、玉置さんが静かに歌い上げました。
その後はストリングス&サックスの演奏が曲の終了を彩ります。前奏と同様、高弦と低弦が織りなす見事なハーモニーが生まれました。その間、玉置さんはマイクスタンドの前から一歩も動かず、じっくりとその旋律に聴き浸る姿がありました。この演奏が終わった曲後には、両手を観客席に向けて伸ばす玉置さん。本曲でも、気持ちのこもったジェスチャーを見ることができました。
4. それ以外に何がある
松原さんの叩くシンバル音が合図となって曲がスタート。直後からはバイオリンの繊細なタッチが曲のメインパートを担って曲が進みました。ここで玉置さんは、
NaNaNaNa〜
と歌いながらマイクを外し、スタンドを後ろに移動させていました。これまでは曲前にこの準備をすることが多かったため、歌いながらマイクを外したのは意外に思いました。
この曲は、玉置さんの歌詞に合わせた身振りがとても多かったように思います。1番のラスト、
それでも何かになって(※1)想い合って
(※2)僕らはつながっていたんだろう
(※1)で胸に手を当てて、そのまま(※2)で観客席に向けて広くスライドする動作がありました。
2番、
想った通りやってごらん 何があっても構わない
①この世界はもう君と僕のものだよ
〜
それでも何かになって 感じ合って
②僕らは涙を流すんだろう
でも玉置さんが客席に手を伸ばす場面があり、「僕」や「君」といった人称に関連したジェスチャーが印象的でした。
曲のラストには、玉置さんの遊び心あるアレンジも見ました。
みんなが仲良く暮らせる
世界があるはず
イェイェ〜
ふたりでいれば
(間奏開始)
ヘイ!
NaNaNaNa〜
といったフェイクやシャウトを織り交ぜ、余裕のある姿で曲の本編を歌い終えました。
まだまだ見どころは続きます。トオミさんのピアノと秋山さんのギターが後奏を演奏しているところで、玉置さんが心を揺さぶる民謡調子の裏声を一本歌い、その後はメロディーに合わせた歌声を口ずさんで曲が終了しました。曲後には玉置さんが手で胸を叩き、自らを奮い立たせるような動きをしていました。テーブルに向かって歩きながらも同様の仕草をしており、熱い気持ちを感じました。
5. 太陽さん
前曲の拍手と重なるように、中北さんのパーカッション演奏が開始。遅めのスピード感で始まり、徐々に速くなっていく変則的なリズムが特徴的でした。また、これまでよりもソロパートの時間が長く取られていました。やがて、隣に位置するドラムの松原さんと同曲のリズムを演奏して曲が始まります。その間、スタッフがステージに現れ、FENDERの黒いギターを中央のスタンドに置きました。
続けて、渋くエフェクトのかかった
太陽さん おはよう
の歌声がスタート。玉置さんはここでも、目の前の空に向けて手を伸ばしていました。歌唱パートが始まってからは、打楽器とベースが力強くリズムを刻む演奏で進んでいきます。玉置さんはマイクスタンドにもたれかかるような体勢で歌い、堂々とした風格が漂いました。
思い切り背中を反って歌う、迫力ある玉置さんの姿も見ました。
影になっても毎日 決して絶えないで
では激しく後屈して歌う場面があり、サビの
太陽さ〜〜〜ん
では天に向かって歌いました。また、トーンの途中でマイクから離れていき、ノーマイクの雰囲気も覗かせるパフォーマンスでした。
歌唱パートが終わると、トオミさんのピアノが後奏の先陣を切ります。白いライトがその格好を照らして、リズム弾ける演奏が進みました。次のパートからはバイオリンが主旋律を担当。流れるように音のバトンタッチが行われて、華麗な高弦の演奏が広がりました。ここで玉置さんは曲前に置かれたギターをようやく肩にかけて、アウトロの演出を飾ります。ところどころで渋いシンプルな音を出すのが印象的なギターパフォーマンスでした。
6. 古今東西
水色が眩しくなかなかステージの様子が直視できない照明下、サポートメンバーが発する演奏音が過激にひしめく曲前演出がスタート。ここで玉置さんはスタッフとギターを交換して、Martin CUSTOM D-45S DENEN 2019を肩にかけました。(リンク先は本ギターのモチーフとなった型です。)やがてマイク前に移動すると、一声叫んで自然体な姿を見せたのち、
1・2・3・4
のコールで曲が始まります。
歌唱パートに入ると、バイオリンの吉田さんと白澤さんがその場で手拍子をして、観客席からも手拍子が起こる展開になりました。シンプルな歌詞を連呼する、
ガンバレ ガンバレ
の応援歌はサポートメンバーもコーラスに加わり、生き生きとした演出が広がりました。
この曲も、玉置さんの歌詞に合わせたジェスチャーをふんだんに見ました。
(1番)
何だかかんだ 言ってないで
何から何まで捨てるんだ
では、右手を下に向けて掃き捨てるような動作があり、
(2番)
海を行く 空を行く
ところ構わず愛が行く
では、胸を叩いてから手をまっすぐ伸ばすシーンがありました。後者はラフに胸を手を当ててからピンと伸ばす動きが特徴的で、これまでの終始ひたむきな様子とは少し違った印象を受けました。
本曲は、サポートメンバーのソロ演奏をたくさん見ることができます。曲中盤の間奏では、秋山さんのエレキギターが主旋律を担当。紫と白の照明が瞬く間に点滅を繰り返す中、激しい演奏が行われました。
終盤の間奏は、まず吉田さんのバイオリンがソロ演奏でスタート。その場に立ち上がり、緑と白のライトが交互に煌めく演出下で高い音色の演奏が広がりました。このパートが終わると、途切れることなく隣に位置する門田さんのサックスソロが始まります。ライティングもオレンジと白に変化して、ゴージャスな演奏が繰り広げられました。
後奏では再び門田さんが見せ場を作ります。今度はステージの前方まで移動してソロパフォーマンスを披露。玉置さんもそれを迎え入れ、ソプラノサックス×ギターの掛け合いが行われました。最後は打楽器がリズムを取り、ここでもサックスの音が乱れる演奏で曲が終了。会場が大盛況に包まれた1曲でした。
7. 最高でしょ?
曲前にファンキーなフェイクを惜しみなく取り入れる玉置さん。前曲までの興奮そのままに、感情が爆発したように見えました。こうした熱い流れに乗り、
最高でしょ?
の歌声で曲がスタート。ステージのバックに小さなミラーボールが2つ設置され、そこから放射される光がグルグル回る演出が曲を彩りました。
序盤は川崎さんのベースや門田さんのサックスが重厚感のある演奏を繰り広げる中、玉置さんがまったりと歌い進めていきます。この見事な相乗効果によって、ジャズのような雰囲気が生成されました。こうした比較的に落ち着いた空気感の中においても、玉置さんがシャウトを放って違いを見せる場面もありました。
①わかままばかりで 本当にごめんなさいって
②愛してくれたら 心でありがとうって
のパート。ともに語尾で
って〜ぇえ〜⤴︎
というように、音程を上げていく歌い方があり迫力を感じました。
②からすぐに
愛して〜!
の歌声が入ると、直ちに松原さんのドラムが一閃。ライトもその姿を白く照らし、瞬く間に曲が転調されていきました。時間にして一瞬のソロパートながらも、重いムードを打ち破ってガラリと雰囲気を変えるパフォーマンスが見事でした。
以降は曲のスピードがとにかく上がり、歌も演奏も疾走感あふれる展開になりました。それでいて全く狂わない、奏者のリズムと音程が素晴らしかったです。その中でも、玉置さんは歌いながらジェスチャーを繰り出し、余裕ある姿も見せました。
その目 その手 その顔 すべて輝いて
では、
その目🫴
その手🤲
その顔👐
すべて輝いて
といったように、手を前に出して一言一言に応じた身振りがありました。
1度歌唱パートが終わり、つかの間の間奏が入る
髪にも胸にも天使が飛び交う世界はパラダイス
の後には、まず川崎さんのベースがソロパートを担当。非常に力強さを感じる骨太な演奏がよく響きました。続いて、門田さんのサックスソロに移ります。ここからは玉置さんが
最高でしょ?
の歌声を連発して、門田さんが演奏するテナーサックスとのハーモニーが生まれました。
最後は冒頭と同様、弛緩したムードに戻ります。曲のラスト、
MONDAY ひとりで遊ばないで
では、
ひ〜と〜りで
ひ〜と〜りで!
ひ〜〜と〜りで〜!!
遊ばないで〜ぇえ〜⤴︎
といった歌声を、マイクから上手方向に遠ざかって大胆に歌い上げました。直後には松原さんのドラムソロが始まり、迫力に満ちたパフォーマンスが終了しました。
8. コール
ストリングスの前奏で曲がスタート。熱気がこもった前曲までの雰囲気とは打って変わり、落ち着いたバラード曲が始まります。同曲は、玉置さんが曲前にスタンドからマイクを外して歌う形が主流でしたが、この日はマイクを取り付けたまま歌い進めました。
序盤はトオミさんのピアノと秋山さんのアコースティックギターが伴奏を担い、静かに進行していきます。ここでは玉置さんの抑えた歌声が際立ちました。途中からはストリングス隊の演奏も入り、少しずつ演奏が多彩になってサビを迎えます。このサビでは、松原さんのバスドラム演奏がよく主張するようになりました。
いま
叫ぶから
声が
聞こえたら
太字で示したように、玉置さんの語気に重なる強い打撃が生まれました。
2番に始まると、このタイミングでマイクを外す玉置さん。歌いながらスタンドを後方に移動させて、以降はマイクを手に持って歌唱が行われました。2番のサビからは、声の大きさも伸びも非常に充実したパフォーマンスに変貌を遂げていきます。感情がこもった表情、大きく開けた口が印象的で、聴衆の心に響く姿がステージの真ん中にありました。
これに輪をかけたように迫力を増すのがラストのサビです。2番を終えた後の短編の間奏では、松原さんのドラムが連打されてその予兆を作り出すと、玉置さんももう一段階ギアを上げて圧倒的な歌声が広がりました。1番・2番から見ても違いをよく感じる圧巻のボーカルで、鬼気迫る勢いがありました。この歌声に反応するように玉置さんを照らすライトも明るさが増していき、煌々と輝く姿が神々しく見えました。
後奏が始まると、玉置さんがマイクを持ったまま上手に向けて歩き出します。ここで大きな拍手が観客席から送られて、主役の退場を飾りました。その後はトオミさんのピアノと秋山さんのギターが演奏の主体となって曲が終了。玉置さんの気持ちが身振りによく表れる、感動の第一部が幕を閉じました。
4. 第二部の様子・各曲の感想
約20分の休憩後、第二部が始まります。第一部と同様、サポートメンバーが下手から入場してきます。全員がポジションに着くと、ここでもかすかに弦楽器の調律音が聴こえて、演奏に向けた準備が整いました。
9. 青い“なす”畑(Instrumental)
トオミさんのピアノと吉田さんのバイオリンが合奏でスタート。強烈なバイオリンの高音がハッキリと目立つ始まりになりました。やがて他の楽器も演奏に加わってアンサンブルになったのち、今度は秋山さんのギターがアコースティックに主旋律を演奏し始めます。冒頭に見たバイオリンの華美な印象とは変わり、哀愁感漂う演奏でした。
曲の中盤には、門田さんのサックスが同曲の歌詞パートを演奏します。
とまと畑がある 家の庭の限られた
そこで真っ赤に色づくと
「思われ」「慕われ」「覚悟した」
ここでは中北さんが鳥笛を吹き、演奏にアクセントを加えました。
1度演奏音が止まって沈黙が会場を包むと、突如として松原さんのドラムが強く連打されて演奏が再開。再びバイオリンの演奏がよく目立つアンサンブルが展開されていきました。最後はシンプルに、トオミさんがピアノソロで
とまと畑の“青い”なす
のパートを演奏。キャッチーなメロディーラインが耳に馴染む、第二部のインスト曲が終了しました。
10. 嘲笑
前曲から流れるように、そのままトオミさんが同曲の前奏を開始。この途中に玉置さんが上手からステージに戻ってきました。再び温かい拍手が場内を包み、第二部の本編が始まります。ステージ中央のマイクスタンドまで移動すると、玉置さんが
ヘイ〜
と歌う声に合わせて、同時にストリングスが前奏をスタート。演奏楽器が異なる二段階方式のイントロで曲が始まりました。
この曲もスタンドに立てられたマイクに向かって歌い始める玉置さん。しかしながら、ほどなくしてマイクを外し、スタンドをすぐ後ろに移動させていました。本曲は、ステージや客席の壁面を黄色い粒々のライトが照らす中を進行します。曲中に幾度となく表れる「星」をモチーフにしたようなライティングで、ロマンを感じる演出でした。
1番はピアノやギター、ストリングスの演奏が主体となって展開されていきます。華やかな演奏と玉置さんの深みある歌声がよく調和しました。1番終了後の間奏はバイオリンが主旋律を担当。心地の良い高音域の華やかな演奏が鳴り響き、曲を彩りました。
2番からはドラムの音が積極的に加わるようになります。1番とはまた違った力強さが曲に宿り、音の輪郭がハッキリと形成されました。2番の歌唱パートが始まったポイントでは、再度マイクスタンドを後ろに持っていく玉置さん。曲中に2度スタンドを移動させるのは思いがけない出来事でした。
2番終了後の間奏は、まずチェロ×ギターが主役になります。ステージ両端を白いライトが照らして、ギターが軽やかな演奏と、チェロの重厚感ある演奏が響きました。次のパートからは、1番と同様にバイオリンが主旋律を演奏して、ここでも豪華な音色が広がっていきます。1つの間奏で、メインを演奏する楽器が低弦のチェロから高弦のバイオリンに移り変わり、音色の特徴が色濃く反映されたパートでした。
ラストサビはピアノ伴奏のみになる落ち着いた始まりから、徐々に盛り上がっていく演奏になりました。ここまでのサウンドアレンジをギュッと1つにまとめたような展開で、穏やかさ・華やかさ・力強さを全て良いとこ取りできるような音作りでした。最後は再び、
それが嬉しい
をピアノの演奏に合わせて、静かに玉置さんが歌い上げて曲が終了。第二部が和やかな雰囲気で始まりました。
11. しあわせのランプ
暗いステージ、曲前に鐘の音が3回鳴ります。玉置さんはマイクを持った手を胸の前に構えて、ステージ前方でその音に聴き入りました。やがて弦カルテットのメンバーをオレンジのライトが照らすと、ストリングス隊の前演奏で曲が始まります。ここで玉置さんはスタッフからバスカリーノを渡されて、肩にかけてゆっくりとスタンドの前に戻ってきました。
再び漆黒が包み、静寂が支配するステージ。玉置さんのみをライトアップして、弾き語りで曲が始まりました。玉置さんの優しい歌声と、深みのあるギター音のみが響き渡るパフォーマンス。とても贅沢な空間が広がりました。
それでもどうしても やりきれなくなった時は
からは続々と他楽器の演奏が入り、豊かなサウンドが生まれていきます。特に秋山さんのキレあるエレキギター演奏が際立ちました。続く間奏もそのまま秋山さんが担当。流暢なメロディーの演奏で、当日はこのタイミングで観客席から拍手が起こりました。
その後は曲がクライマックスに移ります。段々とスピードが速くなり、徐々に盛り上がっていくシャープな演奏が心を弾ませました。そこから大きな間が空いて始まる、
僕には君がいなけりゃダメさ
・・・この星を見つめて
では、玉置さんがギターのネックを下げながら歌唱に入り、サポートメンバーの演奏が続いていく態勢。玉置さんの背中にみんなが注目し、それに追随する姿がとにかく感動的でした。
最後は始まりと同様、玉置さんの弾き語りで終了します。冒頭よりも明るいライトがその姿を照らして、
幸せになるために
生まれてきたんだから
好きな人と一緒にいなさい
の歌唱で曲が締めくくられました。
12. サーチライト
1・2・3
のコールで曲がスタート。オレンジのライトが明るく、温かみのある空気を作りました。序盤はステージの上手サイドに位置するメンバーの伴奏で進んでいきます。秋山さんのギターが軽快で、松原さんのドラムと川崎さんのコントラバスがリズムを取り、中北さんが手首を返して細やかな音を出す小楽器を演奏していました。
1番のサビからはストリングスも加わり、高い音色の演奏が広がりました。ここでは、やや意外な光景も目にしました。
サーチライトをずっと
信じてた 信じてた
で、早くも観客席に向けて手を伸ばす玉置さん。クライマックスの
君なんだ 君なんだ
で見せるように、上手に向けて大きく手を伸ばし始めました。まだそのパートじゃないことに気付いたのか、途中で手を引っ込める姿がありました。
2番は1番の演奏体制にチェロが加わるアレンジで進んでいきます。より重みを感じるサウンドが特徴的で、ずっしりした音のフォルムが形成されました。2番からラストサビに移る山場の
サーチライトはそうなんだ
君なんだ 君なんだ
では、下手から上手に向けて手を差し伸べる玉置さん。1番の動作を途中から再開したような軌道を描きました。
後奏中には演奏に合わせてシャウトやフェイクを入れる玉置さん。ここでも気持ちのこもった歌声がありました。最後はトオミさんが右手を握る指揮で曲が終了します。その合図に合わせて、玉置さんがトオミさん方向にマイクを突き出すポーズでパフォーマンスを終えました。
13. じれったい
打楽器が同曲のリズムを取ってスタート。突如としてステージが赤くライトアップされ、瞬く間にロックな雰囲気が醸成されました。この時点で多くの観客がその場に立ち上がり、大盛況の始まりになりました。ここからは玉置さんがF.C.G.Rの白いギターを肩にかけてパフォーマンスが進んでいきます。
1番と2番のサビでは、玉置さんの地名を入れたアレンジが会場を沸かせました。
(1番)もっと もっと旭川を知りたい
(2番)止まらない 旭川の夜を
特別感を感じずにはいられない「旭川」の2連発で、観客席からは歓声や拍手が起こって一際場内が盛り上がりました。
2番終了後の間奏は、サポートメンバーの演奏が光りました。まず門田さんのテナーサックスソロが先陣を切ります。ここでも前のめりにステージ前方まで移動して、玉置さんのギターと応酬が行われました。その後は打楽器隊のパフォーマンスに切り替わり、松原さんと中北さんが激しくリズムを刻みました。
その後の歌唱パートでは、秋山さんのエレキギターが主役となって伴奏を担当する中、玉置さんが歌い進めていきます。最後には、
もっと・もっと・もっと
の連発でボルテージを最高潮まで上げて、ラストサビも熱気に満ちた雰囲気で展開されました。
後奏では打楽器が連打されて、ラストには玉置さんがこの2人に急接近。ギターを思い切り振るダイナミックな動作で曲が終了しました。当日は座席位置の関係から、この動線をよく確認できました。私・玉置さん・打楽器隊が一直線になる視界で、このラインに沿うように玉置さんがステップを踏み、大きくギターを振り回しました。
14. 好きさ
前曲の流れに乗るように、秋山さんのエレキギターソロが始まります。まだまだ続くロックチューンの予感。パフォーマンスが進むにつれて音がどんどん高くなり、弦を弾く指使いにもスピード感が出てきました。途中からは、この演奏に添えるように打楽器がシンバルの音を入れて、演出にアクセントを付けていきます。最後は玉置さんもサポートメンバーも、みんなで秋山さんを指差し、その姿を強調して迫力ある曲前の演奏が終了しました。
突如として玉置さんの
好きさ
の歌声で曲が開始。もう一段階会場の熱気が高まるスタートになりました。この曲は、玉置さんが歌いながらステージを左右に移動しました。まず1番で下手の端まで歩くと、
好きさ
と歌うたびに目の前に向けて手を伸ばし、観客も手を伸ばし返すコミュニケーションがありました。
やがて上手にも移動するようになります。ここで印象的なシーンを目にしました。
思いつめれば狂いそう
のところ。普段は大胆にシャウトを歌うパートですが、この日は声を張ることなく歌い上げました。その分、
好きさ
の歌唱がもう1度入り、観客席に手を伸ばす機会が生まれました。下手と上手でさりげなくバランスを取ったようにも見えました。
ラストは玉置さんの激しいシャウトで曲が締めくくられます。
好きさ〜!
と情熱的に叫ぶパフォーマンスがありました。その後は前曲と同じく打楽器隊に向けてギターを振り、曲終了の合図を指揮しました。
メンバー紹介
ここで玉置さんがサポートメンバーを発表していきます。ギターを手に持ったまま、上手のメンバーから順に担当楽器と名前を呼び上げました。
ギター・秋山浩徳
パーカッション・中北裕子(※1)
ドラムス・松原"マツキチ"寛
ベースギター・川崎哲平
サックス・門田"JAW"晃介
1stバイオリン・吉田宇宙
2ndバイオリン・白澤美佳
ヴィオラ・舘泉礼一
チェロ・村中俊之
サウンドプロデュース&アレンジ、キーボード・トオミヨウ(※2)
(※1)ここで、中北さんの前に位置する秋山さんが、その場にしゃがんで観客の視界を確保しました。
(※2)玉置さんがギターを持ったまま、トオミさんの元に歩いていきます。玉置さんは左手を差し出し、トオミさんは両手でガッチリその手を握りました。
15. JUNK LAND
ステージのバックスクリーンに「Kt」のロゴと、その下に「DEKISOKONAI」のメッセージが書かれる演出が始まります。同曲は秋山さんのギターが活発な演奏でスタートしました。
どっち行く?どっち行こう
からはストリングスが主体となり、バイオリンが華麗で流暢な演奏を担当しました。
本格的に玉置さんの歌唱が始まってからは、リズム良く進行していきます。引き続き秋山さんのギターが軽快にリズムを取り、松原さんのドラムや川崎さんのベースが曲の土台を支えました。
待ってる人のその前で
泣いてる人のその前で
のパートからは、吉田さんがガンガン頭を振りながら演奏をするヘッドバンキング奏法を披露。非常に激しく、髪をなびかせながらのパフォーマンスとなり、ステージで一際目立った存在でした。
2番が終わり、曲が転調する
ガラクタだけど 心を込めて
昔のように 僕と暮らそう
以降は壮大な世界が広がっていきます。旭川の大自然をイメージさせるような曲の広がりで、当日最も感動を覚えたのがこの場面でした。サポートメンバーが全力で盛り上げようとする姿にも心を打たれました。演奏を担当するギターの秋山さん、低弦の舘泉さん・村中さん、ピアノのトオミさん以外のメンバーが頭上で大きく手を叩き、観客席に手拍子を促していきます。全員、腕がピンと伸びた体勢から生まれる手拍子は、非常に綺麗で統率されたチームワークを感じました。
これらの連携はまだまだ終わりません。次のパート、
(ガラクタだけど 心を込めて)
緑の丘で ふたりで暮らそう
では、玉置さんがやや上手に移動して、両手を広げて観客に合唱をする合図を送りました。その瞬間、ストリングスメンバーがその場に立ち上がって演奏を開始。玉置さんの動作と連動したように息のあった光景でした。
後奏では、玉置さんと観客によるコール&レスポンスの演出になります。裏声・地声・リズム音の順に、かけ声のキャッチボールが行われました。いずれも回数を重ねるごとに音程変化が激しくなり、難易度が高まっていきました。こうした高度な呼びかけに対して、なんとか食らいつこうとする観客を嘲笑うように、玉置さんが笑みを浮かべる様子も見ました。
ラストは曲名の受け答えが行われます。

JUNK LANDで〜

JUNK LANDで〜

JUNK LANDで〜〜

JUNK LANDで〜〜

JUNK LANDで〜!

JUNK LANDで〜!

JUNK LANDで〜〜!!

JUNK LANDで〜〜!!

JUNK LANDで〜〜〜!!!
非常に大きな歌声が会場に響きました。大迫力のパフォーマンスで、トーンの途中に早くも観客席から拍手が起こりました。最後は玉置さんが叫びながら右手を大きく振り、サポートメンバーに演奏を促して曲が終了。会場が一体となって大盛況を作り上げた曲が締めくくられました。
16. 田園
暗いステージ、白いライトが無数に交差されて軽快に前奏が始まります。玉置さんが客席に向けて両手を上げる動作がスタートの合図になり、松原さんのドラムが勇ましく曲を前進させました。ここで、玉置さんはMartinのギターをスタッフから渡されて曲に備えていきます。
前奏の発声パートが始まると、鮮やかなオレンジ色がステージを包み、温かい雰囲気が生まれていきます。サポートメンバーの活発な姿もよく目立ちました。その場をエアーで疾走する秋山さん、立ってバイオリンを弾きながら大声で熱唱する吉田さん、その隣で飛び跳ねる白澤さん。エネルギーに満ちあふれたステージの様子で、観客席からも大きな手拍子が巻き起こって曲を後押ししました。
1番のラスト、地名を入れたアレンジは
愛はここにある 故郷にある
でした。
こきょう〜〜〜にある
といった歌い方で、胸を拳で強く叩きながら歌う玉置さんの姿が印象的でした。後述するアンコールで、玉置さんが話したトークの意味が後でよく分かりました。
2番に入ると、門田さんのサックスがその音色をよくアピールするようになります。
陽だまりの中 がむしゃらに走る僕(※)
そろばん弾いて 頭抱えてた君
空のミルクビンに たんぽぽさすアイツ(※)
道を外れちゃって 途方に暮れるあの娘
(※)のパートで渋いオブリガートが入りました。また、このポイントで隣の吉田さんが門田さんに急接近。2人が向き合って演奏するようになりました。
そのままラストまで、大盛況が衰えることなく曲が進行しました。後奏の最後には玉置さんがギターを素早く手に持ち替えて、今度はストリングスメンバーに向けて突き出すポーズで曲が終了。本公演の熱気がピークになった代表曲が締めくくられました。
曲後は大きな拍手が場内を包みます。やがて拍手のリズムが揃って手拍子のような音に変化すると、多くの観客から「コージ」コールの嵐が起こりました。どんどんテンポが速くなっていくコールを、直立不動で聞く玉置さんとサポートメンバー。あまりにも長く続くため、玉置さんが1度手を後ろで組んで「休め」の体勢を取ると、観客席から笑いが起こりました。それでもなおも高鳴る観客席からの喝采。しばらく経ってから、玉置さんとトオミさんがアイコンタクトをして次曲に向けた準備がなされると、ようやく拍手の渦が収まりました。
17. メロディー
スタッフから青のバスカリーノを渡される玉置さん。ここで観客席からの拍手が再燃しました。やがてトオミさんのピアノ演奏で曲がスタート。依然として客席の一部からは拍手が続いていたため、心なしかゆっくり目の演奏で、玉置さんの歌唱に影響が出ないよう配慮していたように感じました。
すぐに玉置さんの歌声が入り、歌唱パートに移ります。昨年の故郷公演でも見たように、1番の歌声がとても感傷的なものになりました。ところどころで歌声が途切れて声量が弱まるシーンが多々あり、玉置さんが感極まりながら歌っていることが伝わってきました。サビの艶やかなロングトーンも鳴りを潜め、
メ〜ロディ〜
泣きながら〜
も語りかけるような歌い方になりました。
こうした玉置さんの歌声にチューニングするように、序盤からトオミさんのピアノ演奏がやや控えめであったように感じました。サビからはストリングスの演奏が入りますが、それも同様に少しボリュームを下げた演奏に聴こえました。その場に応じて最適な演奏手法を採用する、故郷楽団メンバーの演奏も素晴らしかったと思います。
2番からは玉置さんの歌声も復活。いつも通りの力強さが歌声に宿って進行しました。以降は打楽器をはじめとする他の楽器演奏も加わり、ステージが1つになって曲が進んでいきました。2番のサビ、
メ〜ロディ〜
いつの間に〜〜〜
ではパワフルなロングトーンが炸裂。伸びやかな歌声が会場に響きました。
2番終了後の間奏を門田さんのサックスが担当。哀愁を感じる演奏で、最後の歌唱パートに向かいました。ラストサビは、まずトオミさんのピアノ伴奏に合わせて静かに玉置さんの歌声が入ります。その後、
遠い空流されても
から他の楽器も演奏に加わって、盛り上がりの展開を迎えました。最後のロングトーン、
メ〜ロディ〜
泣かないで〜〜〜
の途中で、ステージ全体を照らしていたライトが玉置さんに一点集中。ただ1人、その姿が浮かび上がるようになりました。その後はアカペラで
あの歌は心から聞こえてるよ
を歌って歌唱パートが終了。いつもはこのポイントで玉置さんがギターを弾く場面が定番になっていましたが、当日は無伴奏で歌い上げました。その直後にはチェロの重低音を皮切りに、ストリングスの短編演奏が入って曲が終了しました。
曲後は再び大きな拍手が観客席から飛び交います。普段はすぐにサポートメンバーがステージ前方に移動しますが、この日はしばらく熱い拍手を聴いていました。やがて、玉置さんが手を後ろから前に差し出す合図にしたがって、故郷楽団メンバーが一列に整列します。その並び順は以下の通りです。トオミさんは玉置さんとハイタッチをしてから隣に並びました。
(下手から)
Vc.村中さん
Va.舘泉さん
Vn.白澤さん
Vn.吉田さん
Key.トオミさん
Vo.玉置さん
Sax.門田さん
Ba.川崎さん
Gt.秋山さん
Perc.中北さん
Dr.松原さん
いつまでも続く、観客席から向けられた故郷・旭川公演に対する賞賛の嵐。ここでも長らく拍手が続きました。すると、一列に並んだサポートメンバーが両隣のメンバーと手を繋ぎ、その手を上げて賛美に応えるシーンもありました。その後、下手サイドのメンバーから順に退場していきます。トオミさん以下の玉置さんの前を通るメンバーは、玉置さんとハイタッチやハグを交わしてステージを後にしました。
5. アンコールの様子
玉置さんが1人残ったステージ。まだまだ見どころは続きます。

(下手の楽器に手を伸ばす)

(上手の楽器に手を伸ばす)

(打楽器に向かって歩く)

(上手の袖にいるスタッフに手を伸ばす)

(観客に手を伸ばす)

(両手のアームカバーをまくる)

(再び「コージ」コールが起こる)

(水を手に取って観客に見せる)

(1本を飲み切る)

おぉ〜!

(黒いタオルで鼻をかむ)

(ギターを肩にかける)

(前に移動)

(スタンドマイクを前に移動)

(マイクのヘッドをトントンと突付く)

(スタンドに這わせて手を上下する)

(ピックを手に取る)

(少し上手側に移動する)

(投げキッスをするようにピックを投げる)

(最前列の観客がキャッチ)

(ギターを弾く)
Ec1. ワインレッドの心
玉置さんの弾き語りで始まります。とてもゆっくりと、終始語りかけるような歌い口でした。
もっと勝手に恋したり
もっとキスを楽しんだり
忘れそうな想い出を
そっと抱いているより
忘れてしまえば
今以上 それ以上 愛されるのに
あなたはその透き通った瞳のままで
あの消えそうに燃えそうなワインレッドの
心を持つあなたの願いが叶うのに

歓声・拍手
Ec2. 恋の予感

(観客席に手を向ける)
次の曲は合唱になりました。
(玉置さんが歌い始める)
なぜ なぜ
(以降、玉置さんは歌わずに観客の合唱)
(玉置さんが少し下手に移動)
(次第に客電が点く)
あなたは 綺麗になりたいの
その目を誰もが 見つめてくれないの
(上手側に移動)
夜は気ままに あなたを踊らせるだけ
恋の(※1)予感が ただ(※1)駆け抜けるだけ
(※1)ここで玉置さんが右手を上げて、観客に歌声のボリュームアップを指揮しました。

(観客席に拍手をする)

歓声・拍手
Ec3. I LOVE YOUからはじめよう
玉置さんが語るように歌い始めます。
(弾き語りでしっとりと玉置さんが歌う)
無くさないで夢を 忘れないで愛を 心を開いて
(ここから観客の歌声が入る)
I LOVE YOU I LOVE YOU I LOVE YOU
I LOVE YOU More

(ステップを踏みながらギターを弾く)

(もう1度同じようにギターを弾く)

歓声・拍手
Ec4. 悲しみにさよなら
玉置さんがギターを弾いて次曲が始まります。
泣かないでひとりで
ほゝえんで見つめて
(観客に向けて)歌う?
あなたのそばにいるから
(以降、観客の合唱が優勢になる)
(玉置さんはギターを弾いて伴奏を担当)
夢にまで涙が溢れるくらい
恋は壊れやすくて
抱きしめる腕の強さでさえなぜか
揺れる心を止められない
(ここから玉置さんのギター音が止まる)
(アカペラで観客の合唱)
でも泣かないでひとりで
ほゝえんで見つめて
あなたのそばにいるから
悲しみにさよなら
ほゝえんでさよなら
(ここで玉置さんが強く歌う)
愛を世界の平和のために

(ギターをスタンドに立てかける)

(ステージ前に戻ってくる)
ここで玉置さんが話し始めました。
※以降、前後関係や細かいニュアンスが異なる部分がございます。あくまでも参考程度に留めてください。
MC1. 観客の出身地

皆さん・・・

歓声・拍手

私が玉置です

歓声・拍手

旭川から来た人はどれくらいいる?

ハイ!

手を挙げられても分からないな、拍手で!

👏👏👏👏👏

旭川以外から来た人はどれくらいいる?

👏👏👏👏

じゃあ、北海道から来たって人は?

👏👏👏👏

北海道以外から来たって人は?

👏👏👏👏

九州からは?

👏👏

西日本からは?

👏👏👏

関西からは?

👏👏👏

四国からは?

👏👏

東北からは?

👏👏

じゃあ…外国からは?

👏

あれ、香港?

(シーン)

笑笑

笑笑

全国から来てくれてありがとうございます
マイホームタウンです!

歓声・拍手
MC2. 玉置さんの故郷・旭川

故郷なんですけど…
何が故郷って両親が生まれ育ったのが旭川で、
兄貴や姉貴、仲間もいて…
俺は結構早くから出ちゃったんだけど…

親が死ぬと…
死ぬっていうのはよくないかな
親がいなくなるとね、
ここの中にいるんですよ
(↑胸を叩きながら話す✊)

今はお墓のこととかは全部兄貴に任せてて、
俺はあちこち行って歌ってるんで、
たまに手を合わせに帰るんだけど…
親父もおふくろも歌ってた方が良いって言うと思うんで、
でもここ✊にいるんで

安全地帯の田中も
アマチュアのときに一緒にやってた大平ももう亡くなって、
コロナで会えなかったんですけど…
でもみんなここ✊にいるんですね
MC3. 玉置さんの誕生日月間

要するに…

何が言いたいかって言うと…

今月は誕生日月間です

歓声・拍手

今月の13日なんですけど、ドンピシャで大阪にいます

もうすごいことになりそうです

でも今月は誕生日月間なので、今日も誕生日です

♪「Happy Birthday to You」の合唱♪

「コージ」コール

すごいね
あんなにぐちゃぐちゃなのをよくまとめたね
リーダーは誰だ?

歓声・拍手

今年もまたこうしてここに戻ってくることができて良かったです
来年も元気にコンサートができるように…

故郷楽団!

メンバーに拍手をお願いします

👏👏👏👏👏

(下手に手を伸ばす)

(観客席にも手を伸ばす)
MC4. 観客との雑談

もう少し喋っていい?

歓声・拍手

普段あまり喋らないんですけど…
でも意外と喋ってるんです
皆さんとこういうことがやりたいんです

歓声・拍手

かわいい!

え、かわいい?

かわいい!

かっこいい!

このくらいになると可愛くなってくるんですよ

今日はメロディーでちょっとメソメソしちゃって…
最近ここだけじゃなくて、他の場所でも結構メソメソしてます

もうここから出てる方が長いのに…
一緒に暮らしてる家族は変わったけど

笑笑

それはあまり言わない方が良いかな

笑笑
MC5. 安全地帯について

安全地帯なんですけど…

ベースの六土とギターの矢萩と武沢がいて…
田中はいなくなっちゃったけど

ものすごく仲が悪いです

笑笑

この歳で拗れるとどうにもならない
誰も助けてくれないから

仲悪いのが一匹いる
お前の後ろでギター弾きたくないって言われちゃって…

俺がいつもまとめてると思ってる?
俺がいつも揉め事起こしてると思ってる?

笑笑

まぁそれは矢萩なんですけど…

アイツは俺が電話しても出ない
六土と武沢は「いつでもやる」って言ってるんだけど…

みんなで矢萩に言ってやってください
よろしくお願いします

ここまでみんなでやってきたじゃないかと…

揉め事があっても大丈夫

もう45周年が迫ってるので…

また安全地帯やりたいと思います!

笑笑
MC6. 次曲に向けた繋ぎ

最近色々大変なことがあると思うんですけど…
気候のこととかね?

あまり具体的なことは言いませんけど、
こういうことは続くと思うんです
これからもね

でも、ハモれば大丈夫です!

ハモりましょう!

歓声・拍手
Ec5. 夏の終りのハーモニー
(玉置さんが一言歌い始める)
今日の
(観客の歌声も入る)
ささやきと昨日の争う声が
ふたりだけの恋のハーモニー
(弦を弾く仕草と声でリズムを取る玉置さん)
夢もあこがれもどこか違ってるけど
それが僕と君のハーモニー
夜空をたださまようだけ
(ハミングでリズムを取る玉置さん)
誰よりもあなたが好きだから
素敵な夢あこがれを
(ここで叫ぶ玉置さん)
いつまでもずっと忘れずに

歓声・拍手
Ec6. MR.LONELY
突如として曲の前奏を大声で叫ぶ玉置さん。足を踏み締めながら力強いリズムを取りました。

Oh~~OhOhOh~
Oh~~OhOhOh~
Oh~Oh~OhOh~
Oh~Oh~OhOh~
2回目は観客の合唱が優勢になりました。玉置さんはところどころでフェイクを入れてハモります。

Oh~~OhOhOh~
Oh~~OhOhOh~
Oh~Oh~OhOh~
Oh~Oh~OhOh~
3回目は完全に観客の合唱で締めくくられました。

Oh~~OhOhOh~
Oh~~OhOhOh~
Oh~Oh~OhOh~
Oh~Oh~OhOh~

(上手に退場)

歓声・拍手
しばらくすると、館内アナウンスが場内に流れて公演が終了しました。すぐに時計を見ると、20時07分といったボリューム感。故郷公演はスペシャルな閉幕の形になりました。
以下、楽曲のセットリストです。
6. セットリスト
玉置浩二 with 故郷楽団 10周年
Concert Tour 2025 〜blue eggplant field
9月4日
旭川市民文化会館 大ホール
セットリスト
【一部】
1. あこがれ
2. 青い“なす”畑
3. からっぽの心で
4. それ以外に何がある
5. 太陽さん
6. 古今東西
7. 最高でしょ?
8. コール
【二部】
9. 青い“なす”畑(Instrumental)
10. 嘲笑
11. しあわせのランプ
12. サーチライト
13. じれったい
14. 好きさ
〜メンバー紹介〜
15. JUNK LAND
16. 田園
17. メロディー
【アンコール】
Ec1. ワインレッドの心
Ec2. 恋の予感
Ec3. I LOVE YOUからはじめよう
Ec4. 悲しみにさよなら
Ec5. 夏の終りのハーモニー
Ec6. MR.LONELY
7. 公演後の様子
公演後の会場の様子です。
玉置さんが喋り続けるラストの演出に!
— こばかず (@anzen_koji_1982) September 4, 2025
・観客の出身地
・故郷旭川
・玉置さんの誕生日月間
・安全地帯
主に4本構成でトークが繰り広げられました
終演時間は20時07分というボリューム感#玉置浩二#故郷楽団#旭川市民文化会館 pic.twitter.com/d7nx2rWcMD


玉置さんの気持ちが入ったジェスチャーがよく見えた第一部に、段々と会場のボルテージが上がっていった第二部。ステージ全体で作り上げた、非常に完成度の高い「玉置浩二 with 故郷楽団」のパフォーマンスを見ることができました。そしてアンコールでは、基本は観客との合唱になりながらも、その曲間で玉置さんが話し続ける演出が繰り広げられました。なかなか他の場所では聞くことができないレアなトークもあり、特別感あふれるコンサートになりました。今年も玉置さんの故郷・旭川公演に来ることができて良かったです。
こばかず
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